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公開番号2024155646
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023078919
出願日2023-04-20
発明の名称低温スターリングエンジンの構造詳細
出願人ほつま工房株式会社
代理人
主分類F02G 1/053 20060101AFI20241024BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】低温スターリングエンジンの構造詳細
【解決手段】低温スターリングエンジンでは1サイクル当たりの出力は小さく、1ピストン-シリンダ形状に起因する摩擦ロス、2回転むら、3熱伝導・熱橋ロスの低減、4作動気体漏洩と維持管理、5高出力対応などで構造的課題が生ずる。これに対し、1ピストン-シリンダの方形形状、2ピストンスカートにおけるベアリングとバネ構造、3ピストン-シリンダの横置き、4作動気体を常圧にし、躯体に働く圧力を小さくすることで、躯体構造に熱伝導係数の小さい素材だけを用いること、5低温スターリングエンジン躯体全体を包むハーメチック構造で対応できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダ・ピストンの方形断面を特徴とする低温スターリングエンジン
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
シリンダ・ピストンの横置きを特徴とする低温スターリングエンジン
【請求項3】
ピストンスカートにベアリングとバネを装着することを特徴とする低温スターリングエンジン
【請求項4】
作動気体を常圧またはハーメチック構造内の気圧とし、躯体に働く圧力を小さくすることで、躯体構造に熱伝導係数の小さい素材だけを用いることを特徴とする低温スターリングエンジン
【請求項5】
作動気体を常圧またはハーメチック構造内の気圧とし、躯体固定部と可動部間の隙間からの作動気体漏洩の影響を小さくし、維持管理を容易にすることを特徴とする低温スターリングエンジン
【請求項6】
低温スターリングエンジン躯体、発電機を含め全てのパーツを内包したハーメチック構造を特徴とする低温スターリングエンジン

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は高温側熱源温度が100℃以下で作動する低温スターリングエンジンの構造詳細に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
高温側熱源温度を100℃以下とするような低温スターリングエンジンはカルノー効率から発電効率が制約され、従来、開発対象外であった。しかし、発電コストに占める熱源コストは大きく、集熱温度を100℃以下とすることで集熱コストは大幅に低下する。その条件下で効率的に作動する低温スターリングエンジンの構造詳細の開発は喫緊の課題であった。
【0003】
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
迯目英正;八木田浩史;角田晋也;伊藤拓哉;鈴木誠一;小島紀徳、太陽熱水発電における低温スターリングエンジンの実現可能性に関するシナリオ分析による定量的評価、MACRO REVIEW,Vol.33,No.1,1-39,2021
迯目英正;八木田浩史;角田晋也;伊藤拓哉;鈴木誠一;小島紀徳、太陽熱湯沸装置を用いた熱水発電の優位性、MACRO REVIEW,Vol.33,No.1,40-51,2021
迯目英正;八木田浩史;角田晋也;伊藤拓哉;鈴木誠一;小島紀徳、低温スターリングエンジン補稿、MACRO REVIEW,Vol.33,No.2,40-51,2021
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
低温スターリングエンジンの構造で、(高温)スターリングエンジンの構造を踏襲すると以下の課題が発生する。
▲1▼ピストン-シリンダ形状に起因する摩擦ロス
▲2▼回転むら
▲3▼熱伝導・熱橋ロスの低減
▲4▼作動気体漏洩と維持管理
▲5▼高出力対応
【課題を解決するための手段】
【0006】
▲1▼-1 ピストン-シリンダの方形形状
ピストン・シリンダが円形断面の場合、それぞれ真円や径の精度が高い場合、ピストン(ピストンリング)がシリンダ内側にぴったり嵌り込み二次元的な反力、更にはピストンの傾きにより反対側の接触面にも反力が生じ三次元的な反力も生じ、ピストンスラストによる単純化した摩擦力の計算式は適用できなくなる。
(高温)スターリングエンジンのように摩擦力に対しピストンに作用する圧力(差)が遙かに大きい場合は実用上問題にならないが、低温スターリングエンジンでは摩擦力とピストンの圧力(差)はオーダー的に近く、致命的エネルギーロスになる。
これらに対し、ピストン・シリンダを方形断面とし接触面を平面にすることで、前述円形断面に起因する問題を解消できる。
【0007】
▲1▼-2 ピストンスカートにおけるベアリングとバネ構造
ベアリングがシリンダに接するよう、ピストンスカートにベアリングを設置し、ベアリング支持台にバネを仕込み、シリンダに密着させる。これにより、シリンダ-ピストン間隔を一定に保つとともに摩擦ロスを大幅に低減できる(図4参照)。
【0008】
▲2▼ピストン-シリンダの横置き
低温スターリングエンジンでは位相差の最適値は3°~20°になる(比較:高温ターリングエンジンでは90°~120°)。シリンダを縦置きにした場合、高温側・低温側ピストンの上下運動は同時に進み、ピストンが上側に来た時、フライホィールに与えたトルクは位置エネルギーに取られ、回転むらが発生する。低温スターリングエンジンでは1サイクルの出力が小さいため、ピストンの位置エネルギーの影響は無視できない。
これに対し、ピストン・シリンダを横置きにすることで、位相ごとのピストン位置エネルギーの変化を抑えることができる。横置きにしても、ロッドにはクランクホィール(クランクピン)径の上下が生ずるが、ロッド重量を軽量化することで位置エネルギーの影響を小さくできる。
【0009】
▲3▼初期作動気体圧力を常圧にすること
作動気体圧力が高く、シリンダ・熱交換器枠・断熱壁などに相応の圧力が働く場合、それぞれの材料は強度と経済性から鋼材などに制約されるが、熱伝導・熱橋ロス対策では、鋼材は不利に働く。熱橋を遮断するため、部材(鋼材)を切断し断熱材を挟む構造は複雑にならざるを得ず、性能・製作費のネックになっていた。
作動気体圧力が周辺気圧と同じ場合はシリンダなどに働く圧力(差)は小さく、材料選択で強度を問う必要がなくなり、熱伝導係数の小さいものを選択でき、製作費も抑えることができる。一方、作動気体圧力を大きく取る必要がある場合は、全体をハーメチック構造に収めることで、作動気体圧力を上げながらもの圧力差は抑えることができる。
【0010】
▲4▼作動気体漏洩対策と維持管理の簡略化
前述、作動気体圧力を周辺気圧と同じにすることで、ピストン-シリンダ間に隙間があっても、また、シリンダ・熱交換器枠・断熱壁などのクランクシャフト開口部における隙間からも、作動気体の漏洩は限定的になる。すなわち、作動気体圧力を周辺気圧と同じにすることで、固定部~可動部が接する個所には隙間を設け、摩擦ロスを回避できる。
(【0011】以降は省略されています)

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