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公開番号
2024154759
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023068785
出願日
2023-04-19
発明の名称
排ガス浄化装置
出願人
株式会社SUBARU
代理人
個人
主分類
F02M
26/30 20160101AFI20241024BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】酸性の凝縮水による排ガス再循環装置の構成部品の腐食を防止でき、かつ、NOx吸蔵触媒から発生するアンモニアの大気への放出を防止することが可能な排ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】排ガス浄化装置1は、NOx吸蔵触媒202の下流側に配設され、排ガス中の水分から生成される凝縮水を捕集するとともに、該凝縮水にNOx吸蔵触媒202において発生するアンモニアを溶解させてアンモニア水を生成するアンモニア水生成部45と、アンモニア水生成部45とEGRクーラ43とを連通する第1配管471に介装され、生成されたアンモニア水をEGRクーラ43に供給する第1ポンプ481及び開閉バルブ49とを備え、ECU50が、エンジン始動時に、第1ポンプ481を駆動するとともに開閉バルブ49を開弁して、生成されたアンモニア水をEGRクーラ43に供給し、EGRクーラ43の底部に貯留されている凝縮水に混入する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンの排気系に配設され、リーン運転時に排ガス中のNOxを吸蔵し、所定の条件で空燃比が一時的にリッチ化されたときに、吸蔵しているNOxをN
2
に還元するNOx吸蔵触媒と、
前記NOx吸蔵触媒の上流側において前記エンジンの排気系に接続され、前記エンジンの排気系と吸気系とを連通するEGR配管と、該EGR配管に介装され、該EGR配管を通して前記エンジンの吸気系に再循環される排ガスを冷媒との熱交換により冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラの下流側において前記EGR配管に介装され、再循環される排ガスの量を調節するEGRバルブと、を有し、前記エンジンから排出される排ガスの一部を前記エンジンの吸気系に再循環させる排ガス再循環装置と、
前記NOx吸蔵触媒の下流側に配設され、排ガス中の水分から生成される凝縮水を捕集するとともに、該凝縮水に前記NOx吸蔵触媒において発生するアンモニアを溶解させてアンモニア水を生成するアンモニア水生成部と、
前記アンモニア水生成部と前記EGRクーラとを連通する第1配管に介装され、前記アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水を前記EGRクーラに供給する供給手段と、
前記エンジンの混合気の空燃比を制御するとともに、前記供給手段の駆動を制御するコントロールユニットと、を備え、
前記EGRクーラは、底部に凝縮水を貯留可能に構成されており、
前記コントロールユニットは、エンジン始動時に、前記供給手段を駆動して、前記アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水を前記EGRクーラに供給し、前記EGRクーラの底部に貯留されている凝縮水に混入する
ことを特徴とする排ガス浄化装置。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記供給手段は、
前記第1配管に介装され、前記アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水を昇圧して前記EGRクーラへ圧送する第1ポンプと、
前記第1ポンプの下流側において前記第1配管に介装され、前記第1配管を開閉する開閉バルブと、を有して構成されており、
前記コントロールユニットは、エンジン始動時に、前記第1ポンプを駆動するとともに、前記開閉バルブを開弁することを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化装置。
【請求項3】
前記アンモニア水生成部と、前記エンジンの排気系の前記アンモニア生成部との接続箇所よりも下流側とを連通する第2配管に介装され、前記アンモニア水生成部内を負圧にして排ガスを吸引する第2ポンプを備え、
前記コントロールユニットは、空燃比をリッチ化して前記NOx吸蔵触媒に吸蔵されているNOxを還元する際に、前記第2ポンプを駆動して、前記NOx吸蔵触媒において発生するアンモニアを、前記アンモニア水生成部内の凝縮水に通してアンモニア水を生成することを特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化装置。
【請求項4】
前記コントロールユニットは、前記第1ポンプを駆動するとともに前記開閉バルブを開弁した後、アンモニア水を所定量供給した場合、又は、開弁後所定時間が経過した場合に、前記開閉バルブを閉弁するとともに、前記第1ポンプの駆動を停止することを特徴とする請求項3に記載の排ガス浄化装置。
【請求項5】
前記EGRクーラの内部には、再循環される排ガスを、アンモニア水が混入された凝縮水の中を通すように仕切り板が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の排ガス浄化装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、NOx吸蔵触媒と排ガス再循環装置とを備え、エンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エンジンから排出されるNOx(窒素酸化物)の低減を図るために、NOx吸蔵触媒(LNT(Lean NOx Trap)触媒)と、エンジンから排出された排ガスの一部を吸気通路(吸気系)に再循環させる排ガス再循環装置(EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置)とを備えたエンジンが開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1の排ガス再循環装置は、エンジンの排気系と吸気系とを接続するEGR配管と、該EGR配管に設けられEGRガスの供給量を制御するEGRバルブと、EGR配管の排気系とEGRバルブとの間に設けられEGRガスの圧力を検出するEGR圧力センサとを備え、吸気マニホールド内の圧力およびEGRガスの圧力に基づいてEGRバルブの前後の圧力差を算出し、該EGRバルブ前後の圧力差に基づき、目標とするEGRガス量が流れるように、EGRバルブの開度を制御する。
【0004】
また、NOx吸蔵触媒(LNT触媒)は、通常運転時(リーン運転時)にNOxを吸蔵し、所定の条件が満足されたときに(所定のタイミングで)実行されるリッチパージ(すなわち、燃料噴射量の増大による空燃比の一時的なリッチ化)により、排ガス中の酸素(O
2
)を減少させる一方、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)等を増加させ、吸蔵したNOxと反応させてN
2
に還元する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-67177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、エンジンの排ガス中には、ガソリン等の燃焼により生じた水分(水蒸気)が多く含まれており、排ガス中の水分(水蒸気)が凝縮して凝縮水が生成される。そして、その凝縮水に排ガス中のNOx(NO2等)が溶解することで硝酸等の酸性の凝縮水が生成され、その酸性の凝縮水により、排ガス再循環装置の構成部品、例えば、EGR圧力センサ(特に配線等の金属部分)やEGRクーラ等が腐食することがある。
【0007】
また、NOx吸蔵触媒では、リッチパージ時、すなわち、NOxをリッチガスで還元する際に、過還元により(副生成物として)アンモニアが生成される(発生する)。しかしながら、アンモニアは特有の刺激臭を持つ物質であることから、アンモニアの大気(外気)への放出(排出)は防止したいという要望がある。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、排ガス中の水分(水蒸気)が凝縮して生成される凝縮水に排ガス中のNOx(NO2等)が溶解することで生成される硝酸等の酸性の凝縮水による排ガス再循環装置の構成部品(例えばEGR圧力センサやEGRクーラ等)の腐食を防止でき、かつ、NOx吸蔵触媒から発生するアンモニアの大気への放出を防止することが可能な排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る排ガス浄化装置は、エンジンの排気系に配設され、リーン運転時に排ガス中のNOxを吸蔵し、所定の条件で空燃比が一時的にリッチ化されたときに、吸蔵しているNOxをN
2
に還元するNOx吸蔵触媒と、NOx吸蔵触媒の上流側においてエンジンの排気系に接続され、エンジンの排気系と吸気系とを連通するEGR配管、該EGR配管に介装され、該EGR配管を通してエンジンの吸気系に再循環される排ガスを冷媒との熱交換により冷却するEGRクーラ、及び、EGRクーラの下流側においてEGR配管に介装され、再循環される排ガスの量を調節するEGRバルブを有し、エンジンから排出される排ガスの一部をエンジンの吸気系に再循環させる排ガス再循環装置と、NOx吸蔵触媒の下流側に配設され、排ガス中の水分から生成される凝縮水を捕集するとともに、該凝縮水にNOx吸蔵触媒において発生するアンモニアを溶解させてアンモニア水を生成するアンモニア水生成部と、アンモニア水生成部とEGRクーラとを連通する第1配管に介装され、アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水をEGRクーラに供給する供給手段と、エンジンの混合気の空燃比を制御するとともに、供給手段の駆動を制御するコントロールユニットとを備え、EGRクーラが、底部に凝縮水を貯留可能に構成されており、コントロールユニットが、エンジン始動時に、供給手段を駆動して、アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水をEGRクーラに供給し、EGRクーラの底部に貯留されている凝縮水に混入することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様に係る排ガス浄化装置によれば、NOx吸蔵触媒の下流側に配設され、排ガス中の水分から生成される凝縮水を捕集するとともに、該凝縮水にNOx吸蔵触媒において発生するアンモニアを溶解させてアンモニア水を生成するアンモニア水生成部と、アンモニア水生成部とEGRクーラとを連通する第1配管に介装され、アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水をEGRクーラに供給する供給手段とを備え、エンジン始動時に、供給手段が駆動されて、アンモニア水生成部により生成されたアンモニア水がEGRクーラに供給され、EGRクーラの底部に貯留されている凝縮水に混入される。そのため、エンジン始動後、排ガスがEGRクーラを通る際に、該排ガス中のNOxが、アンモニア水が混入されたアルカリ性の凝縮水に溶解して中和されるため、EGRクーラから出て再循環される排ガスはNOxが除去されている。よって、その下流に取り付けられたEGR圧力センサの腐食を防止できる。また、EGRクーラ内で凝縮水が硝酸等になることが防止されるので、EGRクーラの腐食も防止できる。また、NOx吸蔵触媒で発生するアンモニアを凝縮水に溶解してアンモニア水として利用するため、外気に放出されるアンモニアを低減できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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