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公開番号2024161413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-19
出願番号2024125563,2020567787
出願日2024-08-01,2019-06-05
発明の名称核酸ライブラリを生成する方法ならびにそれを実施するための組成物およびキット
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア,The Regents of the University of California
代理人個人,個人,個人
主分類C40B 40/06 20060101AFI20241112BHJP(コンビナトリアル技術)
要約【課題】核酸ライブラリを生成するための組成物を提供する。
【解決手段】一本鎖核酸結合タンパク質に結合した一本鎖核酸(SSB結合ssNA)、アダプターオリゴヌクレオチド、およびスプリントオリゴヌクレオチドを組み合わせて、SSB結合ssNAの末端領域とアダプターオリゴヌクレオチドとにハイブリダイズされたスプリントオリゴヌクレオチドを含む複合体を含む組成物であって、複合体は、SSB結合ssNAハイブリダイゼーション領域を介してSSB結合ssNAの末端領域にハイブリダイズした第1のスプリントオリゴヌクレオチドを含み、かつ第1のアダプターオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション領域を介して第1のアダプターオリゴヌクレオチドにハイブリダイズした第1のスプリントオリゴヌクレオチドを含み、これにより第1のアダプターオリゴヌクレオチドの末端がSSB結合ssNAの前記末端領域の末端に隣接する組成物が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
核酸ライブラリを生成する方法であって、
一本鎖核酸(ssNA)を一本鎖核酸結合タンパク質(SSB)と接触させて、SSB
結合ssNAを生成することと、
前記SSB結合ssNA、
第1のアダプターオリゴヌクレオチド、ならびに
SSB結合ssNAハイブリダイゼーション領域および第1のアダプターオリゴヌク
レオチドハイブリダイゼーション領域を含む、第1のスプリントオリゴヌクレオチド
を組み合わせることと、
を含み、
前記SSB結合ssNAハイブリダイゼーション領域を介して前記SSB結合ssN
Aの末端領域にハイブリダイズされた前記第1のスプリントオリゴヌクレオチドと、前記
第1のアダプターオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション領域を介して前記第1のア
ダプターオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされた前記第1のスプリントオリゴヌクレ
オチドを含む複合体を形成し、これにより、前記第1のアダプターオリゴヌクレオチドの
末端が前記SSB結合ssNAの前記末端領域の末端に隣接する、方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記第1のアダプターオリゴヌクレオチドおよびSSB結合ssNAの前記隣接する末
端を共有結合させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接触、組み合わせること、および共有結合のステップの合計持続時間が、3時間以
下である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複合体が、前記SSBと接触された前記ssNAの80%以上から形成される、請
求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ssNAが、分解された核酸試料からのものである、請求項1~4のいずれか一項
に記載の方法。
【請求項6】
前記ssNAが、古代核酸試料からのものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ssNAが、法医学核酸試料からのものである、請求項1~6のいずれか一項に記
載の方法。
【請求項8】
前記ssNAが、一本鎖DNA(ssDNA)である、請求項1~7のいずれか一項に
記載の方法。
【請求項9】
前記ssDNAは二本鎖DNA(dsDNA)に由来するものである、請求項8に記載
の方法。
【請求項10】
前記ssDNAをSSBと接触させる前に、前記dsDNAを変性させることによって
前記ssDNAを生成することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/681,524号
の利益を主張し、その出願はその全体において参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
核酸配列決定は、診断および他の用途での使用により、ますます重要な遺伝子研究の分
野となっている。一般に、核酸配列決定は、RNAまたはDNAの断片などの核酸のヌク
レオチドの順序を決定することからなる。相対的に短い配列が典型的に分析され、得られ
た配列情報は、断片が誘導されたはるかにより広範な長さの遺伝子材料の配列を確実に決
定するために、断片を参照配列に対して整列させるか、または断片を論理的に一緒に適合
させるために、様々なバイオインフォマティクス方法において使用され得る。特徴的断片
の自動コンピュータベースの検査が開発され、ゲノムマッピング、個体間の遺伝的変異の
分析、遺伝子およびそれらの機能の識別などに最近より使用されている。
【0003】
高スループットDNA配列決定に用いられるいくつかの方法は、ユニバーサル増幅反応
に依存し、それによって、DNA試料はランダムに断片化され、次いで、異なる断片の末
端がすべて同じDNA配列を含むように処理される。ユニバーサル末端を有する断片は、
単一の増幅プライマー対を有する単一の反応において増幅され得る。PCRによって増幅
される標的の末端へのユニバーサルプライミング配列の付加は、様々な方法によって達成
され得る。例えば、その5’末端にユニバーサル配列およびその3’末端に縮重配列を有
するユニバーサルプライマーを使用して、複雑な標的配列または標的配列の複雑な混合物
からランダムに断片を増幅することができる。プライマーの3’縮重部分は、DNA上の
ランダムな位置でアニーリングし、伸長して、その5’末端にユニバーサル配列を有する
標的のコピーを生成することができる。
【0004】
あるいは、ユニバーサルプライミング配列を含むアダプターを標的配列の末端にライゲ
ーションすることができる。1つ以上のアダプターが、標的配列とのライゲーション反応
において使用され得る。ユニバーサル増幅のための1つ以上のアダプター配列のライゲー
ションを介して核酸配列決定ライブラリを調製するための現在の方法に関連する欠点は、
かかる方法によって必要とされる時間および費用である。
【発明の概要】
【0005】
核酸ライブラリを生成する方法が提供される。方法は、一本鎖核酸結合タンパク質に結
合した一本鎖核酸(SSB結合ssNA)、アダプターオリゴヌクレオチド、およびスプ
リント(splint:添え木)オリゴヌクレオチドを組み合わせて、SSB結合ssNAの末
端領域とアダプターオリゴヌクレオチドとにハイブリダイズされたスプリントオリゴヌク
レオチドを含む複合体を形成することを含む。第1のアダプターオリゴヌクレオチドの末
端(end)は、SSB結合ssNAの第1の末端領域(terminal regio
n)の末端に隣接しており、方法は、隣接する末端を共有結合させることをさらに含み得
る。例えば本開示の方法の実施において用途を見出す、組成物およびキットも提供される

【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の一実施形態による核酸ライブラリを生成する方法の概略図。
分解DNA(上部パネル)および現代DNA(下部パネル)についての、他の方法と本開示の例示的な方法の比較。
毛髪DNA長さ分布。左のパネルは、現代の毛髪DNAからSanta Cruz法(SRL3)によって生成されたテンプレート分子の観察された長さを示す。毛髪軸中のDNAについて予想されるように、インタクトな分子の長さは概して短い。同様の長さ分布が右パネルに示される(SRL4)。
SRL3およびSRL4における推定ライブラリ複雑度(固有の分子の数)。
ライブラリの複雑度比較。配列決定ライブラリは、本開示の例示的な方法、SS2.0、BEST、およびフォーク型アダプターライゲーションを使用して作製した。ライブラリの複雑度(ライブラリ中の固有の分子の数)は、3つ組の実験において、Preseq(左)を用いて、またはqPCR(右)を介して、数百万のリードから推定した。本開示の例示的な方法は、次の最良のプロトコルであるSS2.0よりも2~3倍多くの抽出DNAを配列決定ライブラリに変換する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
核酸ライブラリを生成する方法が提供される。方法は、一本鎖核酸結合タンパク質に結
合した一本鎖核酸(SSB結合ssNA)、アダプターオリゴヌクレオチド、およびスプ
リントオリゴヌクレオチドを組み合わせて、SSB結合ssNAの末端領域とアダプター
オリゴヌクレオチドとにハイブリダイズされたスプリントオリゴヌクレオチドを含む複合
体を形成することを含む。第1のアダプターオリゴヌクレオチドの末端は、SSB結合s
sNAの第1の末端領域の末端に隣接しており、方法は、隣接する末端を共有結合させる
ことをさらに含み得る。例えば本開示の方法の実施において用途を見出す、組成物および
キットも提供される。
【0008】
本開示の方法、組成物、およびキットをより詳細に記載する前に、当該方法、組成物、
およびキットは、記載される特定の実施形態に限定されず、当然のことながら変更され得
ることが理解されるべきである。当該方法、組成物、およびキットの範囲は添付の特許請
求の範囲のみによって限定されるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を
説明する目的のためのものに過ぎず、限定的であることは意図していないこともまた理解
されたい。
【0009】
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の、文脈上他に明確な指示の
ない限り下限の単位の10分の1までの、各介在値、およびいずれかの他の記載された値
またはその記載された範囲内の介在値が、方法、組成物、およびキットに包含されること
を理解されたい。これらのより小さい範囲の上限および下限は、独立してより小さい範囲
に含まれ得、記載された範囲内のいずれかの特に除外された限界を除き、それらも方法、
組成物、およびキット内に包含される。記載された範囲が一方または両方の限界を含む場
合、それらの含まれる限界のうちの一方または両方を除外する範囲もまた、方法、組成物
、およびキットに含まれる。
【0010】
特定の範囲は、数値の前に「約」という用語が付されて本明細書で提示される。本明細
書に使用される「約」という用語は、それが先行する正確な数、ならびにその用語が先行
する数に近いかまたはほぼ等しい数のための文言的サポートを提供する。ある数が特定の
明記された数に近いかあるいはほぼ等しいかを決定するにあたり、近いかあるいはほぼ等
しいが明記はされていない数は、それが提示されている文脈において具体的に明記された
数と実質的に等価な数であり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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