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公開番号2024178314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2024163531,2022180076
出願日2024-09-20,2017-08-21
発明の名称ダイナミックヒト重鎖抗体ライブラリー
出願人アダジーン インコーポレイテッド
代理人園田・小林弁理士法人
主分類C40B 40/08 20060101AFI20241217BHJP(コンビナトリアル技術)
要約【課題】潜在的に機能関連性の高いダイナミック抗体を設計及び構築するために、明確に定義された開発可能な配列プロファイルを有する、十二分な一連のダイナミックユニットを含有するダイナミック抗体ライブラリーを提供する。
【解決手段】本明細書で提供されるのは、ポリヌクレオチドを含有するライブラリーであり、ポリヌクレオチドのうちの1つは、特定の超可変領域HVR-H1及びHVR-H2を含む抗体重鎖をコードする。本明細書で更に提供されるのは、複数のユニーク抗体をコードするポリヌクレオチドを含有するライブラリーであり、各抗体は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む。また、それに関する抗体、ポリペプチドライブラリー、ベクターライブラリー、細胞、非ヒト動物、抗体重鎖、抗体ライブラリーの作製方法、キット、及び二重特異性抗体の生成方法も提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリヌクレオチドを含むライブラリーであって、前記ポリヌクレオチドのうちの1つは、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む抗体重鎖可変領域をコードし、
前記HVR-H1は、
(式I)X

TFX



YX

IHWV(配列番号198)(式中、X

はFまたはYであり、X

はSまたはTであり、X

はD、G、N、またはSであり、X

はA、G、またはWである);
(式II)YSIX

SGX



WX

WI(配列番号199)(式中、X

はSまたはTであり、X

はHまたはYであり、X

はHまたはYであり、X

はA、D、G、N、S、またはTである);及び
(式III)FSLSTX

GVX

VX

WI(配列番号200)(式中、X

はGまたはSであり、X

はAまたはGであり、X

はA、G、S、またはTである)
からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含み、
前記HVR-H2は、
(式IV)LAX

IX

WX



DKX

YSX

SLKSRL(配列番号201)(式中、X

はLまたはRであり、X

はDまたはYであり、X

はA、D、S、またはYであり、X

はDまたはGであり、X

はR、S、またはYであり、X

はPまたはTである);
(式V)IGX

IX



SGSTYYSPSLKSRV(配列番号202)(式中、X

はA、D、E、S、またはYであり、X

はSまたはYであり、X

はHまたはYである);
(式VI)IGX

続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記ポリヌクレオチドの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つまたは少なくとも10が、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む重鎖可変領域をコードし、
前記HVR-H1は、
(式I)X

TFX



YX

IHWV(配列番号198)(式中、X

はFまたはYであり、X

はSまたはTであり、X

はD、G、N、またはSであり、X

はA、G、またはWである);
(式II)YSIX

SGX



WX

WI(配列番号199)(式中、X

はSまたはTであり、X

はHまたはYであり、X

はHまたはYであり、X

はA、D、G、N、S、またはTである);及び
(式III)FSLSTX

GVX

VX

WI(配列番号200)(式中、X

はGまたはSであり、X

はAまたはGであり、X

はA、G、S、またはTである)
からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含み、
前記HVR-H2は、
(式IV)LAX

IX

WX



DKX

YSX

SLKSRL(配列番号201)(式中、X

はLまたはRであり、X

はDまたはYであり、X

はA、D、S、またはYであり、X

はDまたはGであり、X

はR、S、またはYであり、X

はPまたはTである);
(式V)IGX

IX



SGSTYYSPSLKSRV(配列番号202)(式中、X

はA、D、E、S、またはYであり、X

はSまたはYであり、X

はHまたはYである);
(式VI)IGX

【請求項3】
前記HVR-H2が、
(式XI)IGX

IX



SGSTYYSPSLKSRV(配列番号208)(式中、X

はA、D、またはEであり、X

はSまたはYであり、X

はHまたはYである);
(式XII)IGX

IYX

SGX

TX

YNPSLKSRV(配列番号209)(式中、X

はD、E、またはSであり、X

はHまたはYであり、X

はNまたはSであり、X

はNまたはYである);及び
(式XIII)VGRIX

SKX



GX

TTEYAAX

VKGRF(配列番号210)(式中、X

はKまたはRであり、X

はAまたはTであり、X

はDまたはYであり、X

はGまたはYであり、X

はPまたはSである)
からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含む、
請求項1または2に記載のライブラリー。
【請求項4】
前記ポリヌクレオチドのそれぞれが、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む重鎖をコードし、前記HVR-H1は、配列番号1~52及び137~158からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のライブラリー。
【請求項5】
前記ポリヌクレオチドのそれぞれが、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む重鎖をコードし、前記HVR-H1は、配列番号1~52からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のライブラリー。
【請求項6】
前記ポリヌクレオチドのそれぞれが、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む重鎖をコードし、前記HVR-H2は、配列番号53~136及び159~164からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のライブラリー。
【請求項7】
前記ポリヌクレオチドのそれぞれが、HVR-H1、HVR-H2及びHVR-H3を含む重鎖をコードし、前記HVR-H2は、配列番号53~136からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のライブラリー。
【請求項8】
前記ポリヌクレオチドが、約6.5*10

未満のHVR-H1配列とHVR-H2配列のユニークな組み合わせを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のライブラリー。
【請求項9】
前記ポリヌクレオチドが、約6700未満のHVR-H1配列とHVR-H2配列のユニークな組み合わせを含む、請求項8に記載のライブラリー。
【請求項10】
前記ポリヌクレオチドが、約6660以下のHVR-H1配列とHVR-H2配列のユニークな組み合わせを含む、請求項9に記載のライブラリー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、抗体重鎖(例えば、ダイナミックヒト抗体の重鎖)をコードする合成ポリヌクレオチドを含有するライブラリー、ならびにそれに関する抗体重鎖、抗体、細胞、動物、方法、及びキットに関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
モノクローナル抗体は、生物学的研究、医学的診断、及び医薬品を含む、様々な分野で非常に有用なものとなった。その潜在的な結合特異性の多様性により、有益な特異性及び能力を持つ抗体ができる。しかしながら、この多様性のために、膨大な数の抗体をスクリーニングして、所望の特性を有する1つ以上の抗体を特定するのは、困難であり、手のかかるものである。
【0003】
目的の抗体を特定する1つの方法は、クローニングしたB細胞配列のライブラリー、ファージディスプレイライブラリー、酵母ディスプレイライブラリーなどの抗体ライブラリーをスクリーニングすることである。これらのライブラリーにより、多数のユニーク抗体配列を表す多数の抗体をスクリーニングして、目的の特異的性質、例えば、特定の標的への結合、結合親和性、選択性などを有する抗体を特定することができる。しかしながら、現在のライブラリーには、特定の制限がある。ヒトB細胞レパートリーなどの生物源に由来するライブラリーは、その生物源からクローニングすることができる抗体配列に限られる。合成ライブラリーは、生物学的に得られたライブラリーと比較して、非天然配列を含み得るが、これについても、特定の時間枠で合成することができる抗体の量という制限がある。更に、非常に大きなライブラリーには、より多くの時間と、網羅的なスクリーニングアプローチが必要であり、そうでなければ、目的の抗体について、ライブラリーのごく一部しか実際にスクリーニングすることができない。
【0004】
したがって、潜在的に機能関連性の高いダイナミック抗体を設計及び構築するために、明確に定義された開発可能な配列プロファイルを有する、十二分な一連のダイナミックユニットを含有するダイナミック抗体ライブラリーの開発が必要とされている。そのようなライブラリーは、ライブラリー中の抗体上の抗体結合部位の多様性だけでなく、所与の抗原上の新規エピトープ及び/または立体構造エピトープを備える抗体スクリーニングの効率も大きく改善させるだろう。更に、そのようなライブラリーにより、高い親和性及び開発可能性プロファイルを有する目的の特定の抗体が特定される可能性が高まるだろう。
【0005】
本明細書で引用される全ての参考文献は、特許出願、特許公報、非特許文献及びUniProtKB/Swiss-Protアクセッション番号を含め、それぞれの個々の参考文献が参照により援用されることが具体的かつ個別に示される場合と同様に、その全体が参照により本明細書に援用される。
【発明の概要】
【0006】
上記及び他の必要性を満たすために、本明細書で開示されるのは、ダイナミックヒト抗体を可能にする、重鎖超可変領域(HVR)及び重鎖可変領域(例えば、V

領域)などの抗体配列である。これらの配列は、高い能力で標的に結合し、及び/または複数の有用なエピトープを認識し、及び/または低い配列同一性(およそ60%以下の配列同一性)で異なる種間で共有されるエピトープと交差反応することができる、柔軟性の高いHVR配列ループを有する抗体ができるように設計された。有利には、これらの抗体配列により、より小さなライブラリーでありながら、多数の有用な抗体を含有し、及び/または所与のライブラリーサイズで多様性がはるかに大きいライブラリーの作製が可能となる。そのようなライブラリーは、広範囲の標的に特異的である目的の新規抗体、またはいくつかの場合では、目的の複数の標的と交差反応する新規抗体を特定するために使用することができる。更に、新たに特定されたダイナミックユニットを使用して、物理的にコンパクトなライブラリーで抗体結合部位の幅広い立体構造の柔軟性を把握する、ダイナミック抗体ライブラリーを設計及び構築するための新しい概念及び方法論が、本明細書で紹介され、実施される。更に、そのような抗体を使用した結果(以下に記載)は、これらのライブラリーから、配列同一性の低い(例えば、60%~70%未満の)異種由来の所与の抗原上の立体構造エピトープ及び/または進化的に保存された部位を標的とする抗体が特定できることを浮き彫りにしている。
【0007】
したがって、一態様において、本明細書で提供されるのは、1つ以上のHVR-H1アミノ酸配列、及び/または当該アミノ酸配列をコードする1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、合成ポリヌクレオチド)であり、当該HVR-H1は、式(I):X1TFX2X3YX4IHWV(配列番号198)(式中、X1はFまたはYであり、X2はSまたはTであり、X3はD、G、N、またはSであり、X4はA、G、またはWである);式(II):YSIX1SGX2X3WX4WI(配列番号199)(式中、X1はSまたはTであり、X2はHまたはYであり、X3はHまたはYであり、X4はA、D、G、N、S、またはTである);及び式(III):FSLSTX1GVX2VX3WI(配列番号200)(式中、X1はGまたはSであり、X2はAまたはGであり、X3はA、G、S、またはTである)からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、HVR-H1は、配列番号1~52及び137~158からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、HVR-H1は、配列番号1~52からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0008】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、1つ以上のHVR-H2アミノ酸配列、及び/または当該アミノ酸配列をコードする1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、合成ポリヌクレオチド)であり、当該HVR-H2は、式(IV):LAX1IX2WX3X4DKX5YSX6SLKSRL(配列番号201)(式中、X1はLまたはRであり、X2はDまたはYであり、X3はA、D、S、またはYであり、X4はDまたはGであり、X5はR、S、またはYであり、X6はPまたはTである);式(V):IGX1IX2X3SGSTYYSPSLKSRV(配列番号202)(式中、X1はA、D、E、S、またはYであり、X2はSまたはYであり、X3はHまたはYである);式(VI):IGX1IYX2SGX3TX4YNPSLKSRV(配列番号203)(式中、X1はD、E、R、S、またはYであり、X2はHまたはYであり、X3はNまたはSであり、X4はNまたはYである);式(VII):VSX1ISGX2GX3X4TYYADSVKGRF(配列番号204)(式中、X1はA、G、S、V、またはYであり、X2はA、D、S、またはYであり、X3はD、G、またはSであり、X4はSまたはTである);式(VIII):IGX1INPNX2GX3TX4YAQKFQGRV(配列番号205)(式中、X1はI、R、またはWであり、X2はFまたはRであり、X3はD、G、またはSであり、X4はKまたはNである);式(IX):IGX1IX2PSX3GX4TX5YAQKFQGRV(配列番号206)(式中、X1はI、R、またはWであり、X2はSまたはYであり、X3はGまたはSであり、X4はD、G、またはSであり、X5はKまたはNである);及び(式X)VGRIX1SKX2X3GX4TTX5YAAX6VKGRF(配列番号207)(式中、X1はKまたはRであり、X2はAまたはTであり、X3はDまたはYであり、X4はGまたはYであり、X5はDまたはEであり、X6はPまたはSである)からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、HVR-H2は、式(IV);式(VII);式(VIII);式(IX);式(XI):IGX1IX2X3SGSTYYSPSLKSRV(配列番号208)(式中、X1はA、D、またはEであり、X2はSまたはYであり、X3はHまたはYである);式(XII):IGX1IYX2SGX3TX4YNPSLKSRV(配列番号209)(式中、X1はD、E、またはSであり、X2はHまたはYであり、X3はNまたはSであり、X4はNまたはYである);及び式(XIII):VGRIX1SKX2X3GX4TTEYAAX5VKGRF(配列番号210)(式中、X1はKまたはRであり、X2はAまたはTであり、X3はDまたはYであり、X4はGまたはYであり、X5はPまたはSである)からなる群から選択される式に従うアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、HVR-H2は、配列番号53~136及び159~164からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、HVR-H2は、配列番号53~136からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0009】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、1つ以上のHVR-H3アミノ酸配列、及び/または当該アミノ酸配列をコードする1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、合成ポリヌクレオチド)であり、当該HVR-H3は、配列番号223~256からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0010】
別の態様において、本明細書で提供されるのは、1つ以上のHVR-L1アミノ酸配列、及び/または当該アミノ酸配列をコードする1つ以上のポリヌクレオチド(例えば、合成ポリヌクレオチド)であり、当該HVR-L1は、配列番号257~264からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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