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公開番号
2025097849
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2023214296
出願日
2023-12-19
発明の名称
二次電池の充放電の制御方法
出願人
トヨタバッテリー株式会社
代理人
個人
主分類
G01R
31/382 20190101AFI20250624BHJP(測定;試験)
要約
【課題】簡易な方法で迅速にSOC使用範囲をSOC推定誤差に応じて補正し、安全かつ効率的に充放電を制御すること。
【解決手段】制御装置は、リチウムイオン二次電池の測定電流A
M
[A]、測定電圧V
M
[V]、測定温度T
M
[°C]に基づいて(S1)、推定電圧V
E
[V]を推定し(S2)、SOCの推定誤差E[%]算出用のサンプルを収集して(S5)、上限誤差E
H
[%]及び下限誤差E
L
[%]を算出する(S8)。そして上限誤差E
H
[%]から使用SOCの上限L
H
、下限誤差E
L
から使用SOCの下限L
L
を再設定する(S10)。そして補正後の使用可能SOC範囲に基づいてリチウムイオン二次電池の充放電を制御する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
制御装置による二次電池の充放電の制御方法であって、前記制御装置は、
前記二次電池を測定して取得した測定電流A
M
[A]、測定電圧V
M
[V]、測定温度T
M
[°C]の情報を取得する情報取得のステップと、
前記情報取得のステップで取得した測定電流A
M
[A]、測定温度T
M
[°C]の情報に基づいて、推定電圧V
E
[V]を推定する電池電圧推定のステップと、
前記二次電池に電流Iが一定条件で流れている場合にSOCの推定誤差E[%]算出用の測定電圧V
M
[V]と推定電圧V
E
[V]の差ΔV[V]のサンプルを収集するサンプル収集のステップと、
前記サンプル収集のステップで収集した前記サンプルが予め設定した常用SOC中心を基準とした基準値S[%]に基づいて、上限側判定用サンプルSP
H
か下限側判定用サンプルSP
L
かを分類するサンプル分類のステップと、
一定数以上集まった上限側判定用サンプルSP
H
に基づいた上限誤差E
H
[%]、及び下限側判定用サンプルSP
L
に基づいた下限誤差E
L
[%]を算出するSOC推定誤差算出のステップと、
上限誤差E
H
[%]から使用SOCの上限L
H
、下限誤差E
L
から使用SOCの下限L
L
を再設定する上下限SOC再設定のステップと、
を備え、前記二次電池の使用SOCの範囲を制御することを特徴とする二次電池の充放電の制御方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記上下限SOC再設定のステップにおいて前記SOC推定誤差算出のステップにおいて算出したSOCの推定誤差E[%]に基づいて再設定する、使用SOCの上限L
H
、使用SOCの下限L
L
に基づいて使用できるSOC範囲S
U
を適正化するガード処理を実施する上下限のガード処理のステップと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項3】
前記上下限のガード処理のステップは、前記上限L
H
、前記下限L
L
に基づいて使用できるSOC範囲S
U
が20%以上となるように、前記上限L
H
、前記下限L
L
の設定を制御することを特徴とする請求項2に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項4】
前記上下限のガード処理のステップは、
上限誤差E
H
[%]から設定される上限L
H
[%]は、上限誤差E
H
の最大差ΔMax及び最小差ΔMinの範囲で設定し、下限誤差E
L
[%]から設定される下限L
L
[%]は、下限誤差E
L
の最大差ΔMax及び最小差ΔMinの範囲で設定することを特徴とする請求項3に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項5】
前記電池電圧推定のステップでは、前記推定電圧を予め設定された前記二次電池の電池モデルにより前記二次電池の閉回路電圧である電圧V
E
[V]と推定することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項6】
前記測定電圧V
M
[V]と前記推定電圧V
E
[V]を比較して前記電池モデルを補正する電池モデル補正のステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項7】
前記電池モデル補正のステップは、前記測定電圧V
M
[V]と前記推定電圧V
E
[V]の差ΔV[V]が閾値Th以上となったときに、実行されることを特徴とする請求項6に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項8】
前記サンプル分類のステップにおいて、収集した前記サンプルを上限側判定用サンプルか下限側判定用サンプルかに分類する予め設定した常用SOC中心を基準とした基準値Sを、SOC40[%]以上、SOC60[%]以下の値に設定することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項9】
前記SOC推定誤差算出のステップにおいてSOCの推定誤差をE[%]、サンプル収集数をN、サンプル収集回数をk、測定電圧をV
M
[V]、推定電圧をV
E
[V]、前記二次電池のSOCの1[%]相当の電圧をV
1
[V]としたとき、
推定誤差E[%]を、
JPEG
2025097849000004.jpg
22
169
により算出することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項10】
前記二次電池は、車両の駆動用の電源であり、
前記制御装置は、車両に搭載されている
ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
二次電池の充放電の制御方法に係り、詳しくはSOC使用範囲をSOC推定誤差に応じて安全かつ効率的に制御する二次電池の充放電の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
二次電池、特に電気自動車やハイブリッド自動車に搭載された駆動用の二次電池では、急加速や、制動による回生電流、急速充電などで、大電流により充放電が行われる。このような充放電に対して過放電、過充電を回避するため、SOC(State Of Charge・充電率)の使用範囲を制限するような制御が行われている。例えば、使用する上限値を80[%]、下限値を20[%]と定め、常にSOCがこの範囲に入るように充放電の制御が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された発明では、SOCによって充放電レートを制限する発明が記載されている。しかしながら、SOCの算出に誤差があった場合には、使用に適切なSOCの範囲も変化するが、特許文献1に記載の発明ではSOC使用範囲自体を補正するものではない。
【0004】
このような制御に対して、より安全かつ効率的に制御するため以下のような発明が提案されている。
例えば、特許文献2に記載された発明では、電流積算値によるSOCを真値として取得し、それに対する推定SOCの誤差を算出する。このことで、SOC上下限を補正する。このような発明であれば、より適切な制御ができる。
【0005】
特許文献3に記載された発明では、ニューラルネットワークを通じてバッテリーモデルのパラメータを取得する。その後、取得したパラメータが反映されたバッテリーモデルの出力値と実際測定値との差に応じてバッテリーモデルのパラメータを繰り返して更新する。このことで、バッテリーセルに最適化したバッテリーモデルを構築でき、最適化したバッテリーモデルに基づいてバッテリーの充電を制御することができる。このような発明であれば、より適切な制御ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-041436号公報
特開2015-197428号公報
特開2022-502815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載された発明では、電流積算をSOC推定の真値とするために誤差の取得に時間がかかるという問題があった。また、電流積算値については、電流の測定自体に誤差があり、長時間の取得時には誤差の蓄積による影響を受けやすいという問題があった。
【0008】
また、特許文献3に記載された発明では、補正方法については、その都度電池モデル自体を更新しているため、電池モデルと制限を切り離すことができないという問題があった。また、電池使用開始直後では、モデルの補正がかかっていない状態のため、誤差を加味した使い方ができないという問題があった。
【0009】
本発明の二次電池の充放電の制御方法の課題は、簡易な方法で迅速にSOC使用範囲をSOC推定誤差に応じて補正し、安全かつ効率的に充放電を制御することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の二次電池の充放電の制御方法は、制御装置による二次電池の充放電の制御方法であって、前記制御装置は、前記二次電池を測定して取得した測定電流A
M
[A]、測定電圧V
M
[V]、測定温度T
M
[°C]の情報を取得する情報取得のステップと、前記情報取得のステップで取得した測定電流A
M
[A]、測定温度T
M
[°C]の情報に基づいて、推定電圧V
E
[V]を推定する電池電圧推定のステップと、
前記二次電池に電流Iが一定条件で流れている場合にSOCの推定誤差E[%]算出用の測定電圧V
M
[V]と推定電圧V
E
[V]の差ΔV[V]のサンプルを収集するサンプル収集のステップと、前記サンプル収集のステップで収集した前記サンプルが予め設定した常用SOC中心を基準とした基準値S[%]に基づいて、上限側判定用サンプルSP
H
か下限側判定用サンプルSP
L
かを分類するサンプル分類のステップと、一定数以上集まった上限側判定用サンプルSP
H
に基づいた上限誤差E
H
[%]、及び下限側判定用サンプルSP
L
に基づいた下限誤差E
L
[%]とを算出するSOC推定誤差算出のステップと、上限誤差E
H
[%]から使用SOCの上限L
H
、下限誤差E
L
から使用SOCの下限L
L
を再設定する上下限SOC再設定のステップと、を備え、前記二次電池の使用SOCの範囲を制御することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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