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公開番号2024159776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2024135291,2023022182
出願日2024-08-14,2016-03-21
発明の名称ヒーター管理
出願人フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A24F 40/57 20200101AFI20241031BHJP(たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;喫煙具)
要約【課題】乾燥したヒーターまたは認可されていないタイプのヒーターなどの有害な状態を検出する手段を備える、電気的に動作するエアロゾル発生システム。
【解決手段】システムは、エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーター(30)と、電源(14)と、電気ヒーターおよび電源に接続されかつメモリーを備える電気回路(16)と、を備え、電気回路(16)は、ヒーター(30)の当初の電気抵抗(R1)と当初の抵抗からの電気抵抗の変化(R2-R1)との間の比がメモリー内に保存された最大閾値の値より大きい時、または最小閾値の値より小さい時、有害な状態を決定し、有害な状態がある場合、電気ヒーター(30)に供給される電力を制限する、またはユーザーに表示を提供するように構成される。システムは、予め保存された最大抵抗値を必要としないという利点を持ち、そしてそれによりシステムは異なるヒーターを使用することができ、また製造許容差に起因する抵抗変動に順応することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
電気的に動作するエアロゾル発生システムであって、
エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーターと、
電源と、
前記電気ヒーターおよび前記電源に接続され、かつメモリーを備える電気回路であって、前記電気回路が、前記ヒーターの当初の電気抵抗と前記当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比が前記メモリー内に保存された最大閾値の値より大きいとき、もしくは最小閾値の値より小さいとき、または前記比が予想される期間外に前記メモリー内に保存された閾値の値に達するときに、有害な状態を決定し、かつ有害な状態がある場合、前記電気ヒーターに供給される前記電力を制限する、または表示を提供するように構成される、電気回路と、を備える、電気的に動作するエアロゾル発生システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記システムが装置および取り外し可能なカートリッジを備え、前記電源および前記電気回路が前記装置内にあり、また前記電気ヒーターが前記取り外し可能なカートリッジ内にあり、かつ前記カートリッジが液体エアロゾル形成基体を備える、請求項1に記載の電気的に動作するエアロゾル発生システム。
【請求項3】
使用時に、前記エアロゾル形成基体が前記発熱体と接触する、請求項1または2に記載の電気的に動作するエアロゾル発生システム。
【請求項4】
ユーザーが前記システムを吸煙しているときを検出するための吸煙検出器であって、前記吸煙検出器が前記電気回路に接続され、また前記電気回路が、前記吸煙検出器によって吸煙が検出されたときに前記電源から前記ヒーター要素へ電力を供給するように構成され、かつ前記電気的回路が、各吸煙の間に有害な状態があるかどうかを決定するように構成される、吸煙検出器を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の電気的に動作するエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記システムが電気加熱式の喫煙システムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気的に動作するエアロゾル発生システム。
【請求項6】
ヒーター組立品であって、
少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーターと、
前記電気ヒーターに接続され、かつメモリーを備える電気回路であって、前記電気回路が、前記ヒーターの当初の電気抵抗と前記当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比が前記メモリー内に保存される最大閾値の値より大きいとき、もしくは最小閾値の値より小さいとき、または前記比が予想される期間外で前記メモリー内に保存された閾値の値に達するとき、有害な状態があることを決定し、かつ、有害な状態があるかどうかに基づいて前記電気ヒーターに供給される電力を制御し、または有害な状態がある場合に表示を提供するように構成される、電気回路と、を備える、ヒーター組立品。
【請求項7】
電気的に動作するエアロゾル発生装置であって、
電源と、
前記電源に接続され、かつメモリーを備える電気回路であって、前記電気回路が、使用時に電気ヒーターに接続され、かつ前記ヒーターの当初の電気抵抗と前記当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比が前記メモリー内に保存される最大閾値の値より大きいとき、もしくは最小閾値の値より小さいとき、または前記比が予想される期間外に前記メモリー内に保存された閾値の値に達するとき、有害な状態を決定し、かつ、有害な状態があるかどうかに基づいて前記電気ヒーターに供給される前記電力を制御し、または有害な状態がある場合に表示を提供するように構成される、電気回路と、を備える、電気的に動作するエアロゾル発生装置。
【請求項8】
電気的に動作するエアロゾル発生装置で使用するための電気回路であって、使用時に前記電気回路が電気ヒーターおよび電源に接続され、前記電気回路はメモリーを備え、かつ前記ヒーターの当初の電気抵抗と前記当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比が前記メモリー内に保存される最大閾値の値より大きいとき、もしくは最小閾値の値より小さいとき、または前記比が予想される期間外に前記メモリー内に保存された閾値の値に達するとき、有害な状態を決定し、さらに、有害な状態があるかどうかに基づいて前記電気ヒーターに供給される前記電力を制御し、または有害な状態がある場合に表示を提供するように構成される、電気回路。
【請求項9】
電気的に動作するエアロゾル発生装置で使用するための電気回路であって、使用時に前記電気回路は、エアロゾル形成基体を加熱するための電気ヒーターおよび電源に接続され、前記電気回路はメモリーを備え、かつ電力が前記ヒーターに供給された後の所定の期間内の前記ヒーターの当初の抵抗、または当初の抵抗の変化の速度を測定するように構成され、前記ヒーターの前記当初の抵抗または前記当初の抵抗の変化の速度を許容できる値の範囲と比較し、さらに、前記当初の抵抗または前記当初の抵抗の変化の速度が前記許容できる値の範囲外である場合、前記ヒーターまたは前記エアロゾル形成基体が交換されるまで前記電気ヒーターへの前記電力供給を防止し、または表示を提供する、電気回路。
【請求項10】
電気的に動作するエアロゾル発生システム内のヒーターへの前記電力供給を制御する方法であって、前記システムはエアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーター、および前記電気ヒーターに電力を供給するための電源を備え、前記方法は、
前記ヒーターの当初の電気抵抗と前記当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比がメモリー内に保存された最大閾値の値より大きい、もしくは最小閾値の値より小さいとき、または前記比が予想される期間外に前記メモリー内に保存された閾値の値に達するとき、有害な状態を決定すること、および、有害な状態の検出に応じて、前記電気ヒーターに供給される前記電力を制限すること、またはユーザーに表示を提供することを含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明はヒーター管理に関する。開示された特定の実施例は、電気加熱式エアロゾル発生システム内のヒーター管理に関する。本発明の態様は電気加熱式エアロゾル発生システムおよび電気加熱式エアロゾル発生システムを動作するための方法を対象とする。説明される一部の実施例は、ヒーター要素における有害な状態を示す場合があるヒーター要素の電気抵抗の異常な変化を検出することができるシステムに関する。例えば、有害な状態は、システム内のエアロゾル形成基体の消耗したレベルを示す場合がある。一部の説明される実施例では、このシステムは異なる電気抵抗を有するヒーター要素に対して有効である場合がある。他の実施例では、電気抵抗の検出された特徴は、どのようにシステムが動作されうるかを決定または選択するために使用されてもよい。本発明の一部の態様および特徴は電気加熱式の喫煙システムに対する特定の用途がある。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
国際特許公開広報第2012/085203号は、液体エアロゾル形成基体を保存するための液体貯蔵部分と、液体エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーターと、発熱体にかけられた電力と結果として得られる発熱体の温度変化との間の関係に基づいて液体エアロゾル形成基体の消耗を決定するために構成された電気回路と、を備える電気加熱式の喫煙システムを開示している。特に、電気回路は、発熱体の温度上昇の速度を計算するように構成され、速度の高い温度上昇は、液体エアロゾル形成基体をヒーターへ運ぶ芯が乾燥しきったことを示す。システムは、温度上昇の速度を、製造中にメモリー内に保存された閾値の値と比較する。温度上昇の速度が閾値を超える場合、システムはヒーターへの電力の供給を停止する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
国際特許公開広報第2012/085203号のシステムは、発熱体の温度を計算するためにヒーター要素の電気抵抗を使用することができ、これは専用の温度センサーを必要としないという利点を持つ。ところが、システムはヒーター要素の抵抗に依存する閾値の保存を依然として必要とし、そのためシステムは特定の電気抵抗または抵抗の範囲を有するヒーター要素のために最適化される。
【0004】
ところが、システムを異なるヒーターで動作できるようにすることが望ましい場合がある。典型的には国際特許公開広報第2012/085203号で説明されるタイプのシステムでは、ヒーターは分量の液体エアロゾル形成基体とともに使い捨てカートリッジ内に提供される。異なるカートリッジ内のヒーター要素は異なる電気抵抗を有する場合がある。これは同一のタイプのカートリッジ内の製造許容差の結果である場合があり、または異なるユーザー経験を提供するためにシステムで使用するための異なるカートリッジ設計が入手可能であるためである。国際特許公開広報第2012/085203号のシステムは、このシステムで使用されるシステムの製造時に決定される既知の特定の電気抵抗を持つヒーターのために最適化される。
【0005】
電気式喫煙システムおよび特に異なるヒーターを用いて動作可能なシステムでは、ヒーターが乾燥しきったこと、またはヒーターにおける他の有害な状態を決定するための、代替的なシステムを持つことが望ましいことになる。
【0006】
恒久的な装置部分およびエアロゾル形成基体を含む消耗品である部分を持つ電気加熱式エアロゾル発生システムでは、消耗品である部分が「純正品」であるか、または装置と適合性があると考えられる消耗品であるかをこの装置の製造者が容易に決定できることが望ましいことになる。これは、ヒーターが消耗部品であるシステムと、ヒーターが恒久的な装置の一部であるシステムとのどちらにも当てはまることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の態様では、電気的に動作するエアロゾル発生システムが提供されているが、これは、
エアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える電気ヒーターと、
電源と、
電気ヒーターおよび電源に接続され、かつメモリーを備える電気回路であって、電気回路がヒーターの当初の電気抵抗と当初の抵抗からの電気抵抗の変化との間の比が、メモリー内に保存された最大閾値の値より大きい時、もしくは最小閾値の値より小さい時、または比が予想される期間外にメモリー内に保存された閾値の値に達する時に、有害な状態を決定し、そして有害な状態があるかどうかに基づいて電気ヒーターに供給される電力を制御し、かつ有害な状態があるかどうかに基づいて表示を提供するように構成される、電気回路と、を備える。
【0008】
「比が予想される期間外にメモリー内に保存された閾値の値に達する」という句は、比が予想される期間より早く閾値の値に達する時の状況と、比が予想される期間より後で閾値の値に達する時、または閾値の値にまったく達しない時の状況の両方の状況を包含することが明らかであろう。
【0009】
エアロゾル発生システムまたはエアロゾル発生装置での1つの有害な状態は、ヒーターにおいてエアロゾル形成基体が不十分または消耗していることである。一般論として、気化のためにヒーターに送達されるエアロゾル形成基体がより少ないほど、所与のかけられた電力に対して発熱体の温度がより高くなる。所与の電力について、加熱サイクルの間の発熱体の温度の進化、または複数の加熱サイクルにわたるその進化の変化のしかたを使用して、ヒーターにおいてエアロゾル形成基体の量を消耗しているかどうか、および特にヒーターにおいてエアロゾル形成基体が不十分かどうかを検出することができる。
【0010】
別の有害な状態は、複製可能なヒーターまたは使い捨てヒーターを持つシステム内での偽造品もしくは適合性がないヒーターまたは損傷されたヒーターの存在である。所与のかけられた電力に対して、ヒーター要素の抵抗が予想されるより迅速にまたはよりゆっくり上昇する場合、これはヒーターが偽造品であり、かつ純正品ヒーターとは異なる電気的特性を持つためである場合があり、またはヒーターが何らかのやり方で損傷されたためである場合がある。いずれの場合でも電気回路はヒーターへの電力供給を防止するように構成される場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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