TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024157374
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-07
出願番号2023071701
出願日2023-04-25
発明の名称液圧回転機械、液圧回転機械の弁板、及び液圧回転機械のシリンダブロック
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人
主分類F04B 1/2021 20200101AFI20241030BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】
そこで本開示は、シリンダブロックと弁板との間の隙間の出口付近で発生するエロ―ジョンを抑制することができる液圧回転機械を提供することを目的としている。
【解決手段】液圧回転機械は、ケーシングと、ブロック本体と複数のシリンダボアと複数のシリンダポートとを含むシリンダブロックと、弁板本体の一端部にブロック本体の他端部に摺接する環状の摺接部を含む環状の弁板本体と流入側ポートと流出路に繋がる流出側ポートとを有する弁板と、複数のピストンと、を備え、弁板本体は、一端部であって摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である、液圧回転機械。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
作動液が流入する流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されるケーシングと、
前記ケーシングに軸支されている軸部材に相対回転不能に設けられるブロック本体と、前記ブロック本体の一端部において開口する複数のシリンダボアと、前記ブロック本体の他端部において開口し且つ前記シリンダボアの各々に繋がる複数のシリンダポートとを含むシリンダブロックと、
前記軸部材を外囲するように前記ケーシングに配置され、且つ一端部に前記ブロック本体の他端部に摺接する環状の摺接部を含む環状の弁板本体と、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流入路に繋がる流入側ポートと、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流出路に繋がる流出側ポートとを有する弁板と、
前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、
前記弁板本体は、一端部であって前記摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、
前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である、液圧回転機械。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記キャビテーション抑制部は、階段状に形成されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項3】
前記キャビテーション抑制部は、前記摺接部に隣接する第1段部を有し、
前記第1段部は、前記ブロック本体の他端部に対応させて形成されている、請求項2に記載の液圧回転機械。
【請求項4】
前記キャビテーション抑制部は、前記ブロック本体と前記弁板本体との間の間隔が前記摺接部から離れるに従って広くなる、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項5】
液圧回転機械の弁板であって、
前記液圧回転機械の軸部材に外囲するように配置され、一端部にブロック本体の他端部に摺接する環状の摺接部を含む環状の弁板本体と、
前記弁板本体において、前記複数のシリンダポートに対応させて形成される流入側ポート及び流出側ポートと、を備え、
前記弁板本体は、前記摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、
前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である、液圧回転機械の弁板。
【請求項6】
作動液が流入する流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されるケーシングと、
前記ケーシングに軸支されている軸部材に相対回転不能に設けられ且つ他端部に環状の摺動部を含むブロック本体と、前記ブロック本体の一端部において開口する複数のシリンダボアと、前記摺動部において開口し且つ前記シリンダボアの各々に繋がる複数のシリンダポートと、を含むシリンダブロックと、
一端部に前記摺動部を摺接させ且つ前記軸部材を外囲するように前記ケーシングに固定される環状の弁板本体と、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流入路に繋がる流入側ポートと、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流出路に繋がる流出側ポートとを含む弁板と、
前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、
前記ブロック本体は、前記摺動部の径方向内方及び外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を有し、
前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である、液圧回転機械。
【請求項7】
液圧回転機械のシリンダブロックであって、
前記液圧回転機械のケーシングに軸支されている軸部材が相対回転不能に挿通されている筒状のブロック本体と、
前記ブロック本体の一端部において開口する複数のシリンダボアと、
前記ブロック本体の他端部に形成され、弁板の一端部に摺接する環状の摺動部と、
前記摺動部において開口し且つ前記シリンダボアの各々に繋がる複数のシリンダポートと、を備え、
前記ブロック本体は、前記摺動部の径方向内方及び外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、
前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である、液圧回転機械のシリンダブロック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、弁板上をシリンダブロックが摺動回転する液圧回転機械、並びにその弁板及びシリンダブロックに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のような液圧ポンプが実用に供されている。液圧ポンプは、吸入ポート及び吐出ポートが形成されている弁板を備えている。液圧ポンプでは、シリンダブロックが回転することによってシリンダポートの接続先が吸入ポート及び吐出ポートに交互に切替わる。これにより、液圧ポンプでは、吸入ポートからシリンダポートを介してシリンダボアに作動液が吸入され、またシリンダボアからシリンダポートを介して吐出ポートに作動液が吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-85381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の液圧ポンプでは、シリンダブロックの端面にシリンダポートが形成されている。そして、シリンダブロックは、端面が弁板に押し付けられて弁板上を摺動回転する。他方、シリンダブロックの端面と弁板との間には、僅かな隙間があり、シリンダポートからの作動液がその隙間を通って漏れ出る。隙間では、出口においてキャビテーションが生じる。これにより、出口付近において、シリンダブロック及び弁板に対してエロ―ジョンが発生する。
【0005】
そこで本開示は、シリンダブロックと弁板との間の隙間の出口付近で発生するエロ―ジョンを抑制することができる液圧回転機械、並びにその弁板及びシリンダブロックを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の液圧回転機械は、作動液が流入する流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されるケーシングと、前記ケーシングに軸支されている軸部材に相対回転不能に設けられるブロック本体と、前記ブロック本体の一端部において開口する複数のシリンダボアと、前記ブロック本体の他端部において開口し且つ前記シリンダボアの各々に繋がる複数のシリンダポートとを含むシリンダブロックと、前記軸部材を外囲するように前記ケーシングに配置され、且つ一端部に前記ブロック本体の他端部に摺接する環状の摺接部を含む環状の弁板本体と、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流入路に繋がる流入側ポートと、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流出路に繋がる流出側ポートとを有する弁板と、前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、前記弁板本体は、一端部であって前記摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝であるものである。
【0007】
本開示の第1の液圧回転機械に従えば、弁板本体は、一端部であって摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されているキャビテーション抑制部を含んでいる。キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である。それ故、摺動部と摺接部との間の隙間に漏れ出た作動液は、その隙間から径方向に流れ出ると、キャビテーション抑制部に達する。それ故、隙間から径方向に流れ出る作動液の液圧が急激に低下することをキャビテーション抑制部によって抑制することができる。従って、隙間の出口付近においてキャビテーションが発生することを抑制することができ、更にキャビテーションによって出口付近で発生するエロ―ジョンを抑制することができる。
【0008】
本開示の液圧回転機械の弁板は、前記液圧回転機械の軸部材に外囲するように配置され、一端部にブロック本体の他端部に摺接する環状の摺接部を含む環状の弁板本体と、前記弁板本体において、前記複数のシリンダポートに対応させて形成される流入側ポート及び流出側ポートと、を備え、前記弁板本体は、前記摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を含み、前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝であるものである。
【0009】
本開示の液圧回転機械の弁板に従えば、弁板本体は、摺接部より径方向内方及び径方向外方の少なくとも一方に形成されているキャビテーション抑制部を含んでいる。キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝である。それ故、摺動部と摺接部との間の隙間に漏れ出た作動液は、その隙間から径方向に流れ出ると、キャビテーション抑制部に達する。それ故、隙間から径方向に流れ出る作動液の液圧が急激に低下することをキャビテーション抑制部によって抑制することができる。従って、隙間の出口付近においてキャビテーションが発生することを抑制することができ、更にキャビテーションによって出口付近で発生するエロ―ジョンを抑制することができる。
【0010】
本開示の第2の液圧回転機械は、作動液が流入する流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されるケーシングと、前記ケーシングに軸支されている軸部材に相対回転不能に設けられ且つ他端部に環状の摺動部を含むブロック本体と、前記ブロック本体の一端部において開口する複数のシリンダボアと、前記摺動部において開口し且つ前記シリンダボアの各々に繋がる複数のシリンダポートと、を含むシリンダブロックと、一端部に前記摺動部を摺接させ且つ前記軸部材を外囲するように前記ケーシングに固定される環状の弁板本体と、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流入路に繋がる流入側ポートと、前記弁板本体において前記複数のシリンダポートに対応させて形成され且つ前記流出路に繋がる流出側ポートとを含む弁板と、前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、前記ブロック本体は、前記摺動部の径方向内方及び外方の少なくとも一方に形成されている少なくとも1つのキャビテーション抑制部を有し、前記キャビテーション抑制部は、径方向に開口する環状溝であるものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
液体の汲み上げ方法
2か月前
ニデック株式会社
ファン
2か月前
個人
真空装置、真空ポンプ
1か月前
三菱電機株式会社
換気扇
1か月前
日機装株式会社
遠心ポンプ
2か月前
エドワーズ株式会社
真空ポンプ
1か月前
川崎重工業株式会社
液圧回転機械
2か月前
ミネベアミツミ株式会社
遠心送風機
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
圧縮機
1か月前
株式会社IHI
圧縮機
16日前
川崎重工業株式会社
ポンプシステム
25日前
川崎重工業株式会社
ポンプシステム
25日前
ミネベアミツミ株式会社
遠心送風機
1か月前
ミネベアミツミ株式会社
遠心送風機
1か月前
スリーアップ株式会社
検知装置
3日前
シャープ株式会社
送風装置
16日前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
17日前
ダイキン工業株式会社
遠心圧縮機
1か月前
株式会社吉野工業所
吐出器
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
1か月前
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
1か月前
有限会社トーコーテクノ
扇風機用冷却装置
1か月前
株式会社豊田自動織機
ルーツポンプ
2か月前
旭サナック株式会社
ポンプ装置
1か月前
株式会社タイガーゴム
ポンプ具
1か月前
株式会社日立産機システム
圧縮機
2日前
株式会社川本製作所
ポンプ
2か月前
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
1か月前
続きを見る