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公開番号
2024152058
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065983
出願日
2023-04-13
発明の名称
トンネル交点部の掘削及び支保工構築方法
出願人
飛島建設株式会社
代理人
弁理士法人共生国際特許事務所
主分類
E21D
9/00 20060101AFI20241018BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】本抗と作業坑とのトンネル交点部で必要以上に拡幅することなく効率的にトンネル工事を進められる掘削及び支保工構築方法を提供する。
【解決手段】
掘削及び支保工構築方法は、作業坑の掘削を本坑内まで進捗後、作業坑の本坑接続部を一定幅で交点部支保工を埋め込むだけの深さを有し、上辺の底面が本坑の支保工設置位置となるように溝を形成する段階と、溝内に交点部支保工を設置する段階と、交点部支保工をコンクリートにより地山内に埋め込む段階と、作業坑断面のまま本坑内に掘削し掘削支保後、本坑接続部区間を再度本坑の通常断面と同じ断面で掘削及び支保する段階とを有し、本坑接続部区間を再度掘削及び支保する段階は、交点部支保工部分で、本坑の支保工の作業坑側の端部を個別、又は連結部材で連結後に交点部支保工の上面梁部に固定する段階と、上面梁部又は連結部材をロックボルトで地山に固定する段階と、交点部支保工の柱部を撤去する段階とを含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
先行する作業坑の掘削に基づき本坑の掘削を行う工法における、本抗と作業坑の交わるトンネル交点部での掘削及び支保工構築方法であって、
作業坑の掘削が本坑の掘削エリア内に入り込むまで進捗した後で、作業坑の本坑接続部を内面から地山に向かって一定幅で作業坑断面を包括する形状の交点部支保工を埋め込むだけの深さを有する所定形状の溝であって、埋め込む交点支保工の上面が本坑断面の支保工設置位置となるように溝を形成する段階と、
前記所定形状の溝内に、交点部支保工を設置する段階と、
前記交点部支保工をコンクリートにより地山内に埋め込み、地中梁支保工を構築する段階と、
作業坑断面のまま本坑内に掘削し掘削支保した後、本坑接続部区間を再度本坑の通常断面と同じ断面で掘削及び支保する段階と、を有し、
前記本坑接続部区間を再度本坑の通常断面と同じ断面で掘削及び支保する段階は、
本坑が前記交点部支保工部分で、本坑の支保工の作業坑側の端部を前記交点部支保工の上面梁部に接続固定する段階と、必要と判断される場合、本坑の複数の支保工の作業坑側の端部同士又は端部近傍同士を連結部材で連結する段階と、
前記上面梁部又は前記連結部材をロックボルトで地山に固定する段階と、
前記交点部支保工の柱部を除去する段階とを含むことを特徴とするトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記交点部支保工はラチス構造であることを特徴とする請求項1に記載のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
【請求項3】
前記交点部支保工は門型支保工であり、前記所定形状は門型支保工に合わせた矩形断面形状であることを特徴とする請求項1に記載のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
【請求項4】
前記交点部支保工をコンクリートにより地山内に埋め込み、地中梁支保工を構築する段階は、前記交点部支保工に吹付けコンクリートを施工することにより地中梁支保工を構築することを特徴とする請求項1に記載のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
【請求項5】
前記連結部材をロックボルトで地山に固定する段階の後に前記交点部支保工の前記上面梁部を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
【請求項6】
前記作業坑が前記本坑に対し水平方向において斜めに掘削される場合、作業坑の支保工は本坑との交点部では本坑の延長方向にそろえて設置され、交点部から一定距離離れた部分では作業坑の延長方向に直交する方向に設置され、交点部から一定距離の間は本坑の延長方向と作業坑の延長方向に直交する方向との間の方向で徐々に変化するように設置されることを特徴とする請求項1に記載のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル交点部の掘削及び支保工構築方法に関し、特に本抗と作業坑の交わるトンネル交点部で作業坑断面を包括する形状の交点部支保工を埋め込むように形成した溝に、交点部支保工を設置してからコンクリートにより地山内に埋め込み、地中梁支保工を構築することで交点部を必要以上に拡幅することなく効率的にトンネル工事を進めることが可能なトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道トンネルの新設工事のように工事区間の長い掘削工事においては、始点及び終点である両端から行う掘削のみでは、1日の掘削作業量が限られ、完成までに非常に長い年月を要してしまう。そこで工事区間の途中部分に側方から作業坑を掘削し、これを拠点として始点及び終点に向けて掘削を行う方法が行われる。
【0003】
通常トンネル工事では、切羽といわれるトンネル先端の掘削が進んだ部分には直ちに支保工を設置し、掘削面が崩落しないようにして作業の安全を確保している。支保工はトンネルの横断面形状に合わせて略馬蹄形とするのが基本であるが、作業坑を設置した場合、作業坑と本坑の交点となるトンネル交点部では、本坑の横断面は左右非対称となり、通常の形状の支保工は設置できない。そこで従来技術では作業坑と本坑の接続部を拡幅掘削して作業抗側に門型支保工を構築した後、本坑の非対称断面に合うように特別に製作した本坑の支保工を構築している。
【0004】
特許文献1は、作業抗とトンネル本坑の交点部に、予めトンネル本坑のアーチ形状部分を超える高さを有する、作業坑拡幅部の鋼製支保部材を作成、施工して交点部の安全を確保したうえで交点部の掘削を進める作業坑交差部の施工方法を開示しているが、最終的には拡幅作業坑の掘削方向の手前側に、門型受架台を設置し、本坑用交差部鋼製支保部材の一端部を支持させる構造としている。
【0005】
特許文献2は、本坑と交差する方向から当該本坑に接続する横坑とのトンネル接合の境界部に、アーチ状の受け支保工を設け、トンネル接合部の本坑の鋼製支保工の横坑側の端部を、アーチ状の受け支保工に固定するトンネル接合構造を開示している。
【0006】
特許文献1の門型受架台にしても、特許文献2のアーチ状の受け支保工にしても、拡幅した空間内に後から設けるものとなっている。トンネル交点部の本坑の支保工は横断面形状が左右非対称となり、作業坑側の端部は略馬蹄形の途中で止まるように形成されるため、周囲の地山からの圧力を受けると、作業坑側の端部は外側に広がるような力を受ける。そのためこの端部を固定する門型受架台などの受台には、作業坑側に倒れこむようなモーメントが加わる。従来技術では、このモーメントを受け止めるのに、受台は断面積の大きい型鋼を使用するなどの剛性の高い構造であることが求められ、また受台の基礎部も大きく作らなければならないという課題があった。
【0007】
さらに、このような受台は本坑の本来の馬蹄形の断面形状の外側に設けられるため、作業坑側の支保工の形状は、本来の馬蹄形の断面形状から外れてアーチ形状の曲率が小さく扁平に近い形状になる。この結果トンネル交点部における本坑の横断面の左右対称性が低下し、地山の安定性も低下しやすいという課題もある。
そこで、必要以上に本坑断面を拡幅することなく、また本来の馬蹄形の断面形状に近い形での支保工の設置が可能なトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-159061号公報
特開2017-008568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来のトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、本抗と作業坑の交わるトンネル交点部で作業坑断面を包括する形状の交点部支保工を埋め込むように形成した溝に、交点部支保工を設置してからコンクリートにより地山内に埋め込み、地中梁支保工を構築することで交点部を必要以上に拡幅することなく効率的にトンネル工事を進めることが可能なトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明によるトンネル交点部の掘削及び支保工構築方法は、先行する作業坑の掘削に基づき本坑の掘削を行う工法における、本抗と作業坑の交わるトンネル交点部での掘削及び支保工構築方法であって、作業坑の掘削が本坑の掘削エリア内に入り込むまで進捗した後で、作業坑の本坑接続部を内面から地山に向かって一定幅で作業坑断面を包括する形状の交点部支保工を埋め込むだけの深さを有する所定形状の溝であって、埋め込む交点支保工の上面が本坑断面の支保工設置位置となるように溝を形成する段階と、前記所定形状の溝内に、交点部支保工を設置する段階と、前記交点部支保工をコンクリートにより地山内に埋め込み、地中梁支保工を構築する段階と、作業坑断面のまま本坑内に掘削し掘削支保した後、本坑接続部区間を再度本坑の通常断面と同じ断面で掘削及び支保する段階と、を有し、前記本坑接続部区間を再度本坑の通常断面と同じ断面で掘削及び支保する段階は、本坑が前記交点部支保工部分で、本坑の支保工の作業坑側の端部を前記交点部支保工の上面梁部に接続固定する段階と、必要と判断される場合、本坑の複数の支保工の作業坑側の端部同士又は端部近傍同士を連結部材で連結する段階と、前記上面梁部又は前記連結部材をロックボルトで地山に固定する段階と、前記交点部支保工の柱部を除去する段階とを含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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