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公開番号
2024151807
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065528
出願日
2023-04-13
発明の名称
冷却構造
出願人
大学共同利用機関法人自然科学研究機構
代理人
個人
主分類
F28F
13/02 20060101AFI20241018BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】 液体窒素などの液体の冷媒を用いて被冷却物を極低温まで冷却する際に冷却に要する時間を短縮する。
【解決手段】 冷媒としての液体窒素を循環装置10および配管11を通じて循環させ、被冷却物20を冷却する装置を構成する。被冷却物20の表面には、樹脂層23が形成されている。樹脂層23には、切込部22が形成されている。冷媒である液体窒素は、冷媒層12で冷却構造の樹脂層23に接触し、被冷却物20を冷却する。被冷却物20の表面に切込部22を有する樹脂層23を形成した冷却構造とすることにより、ライデンフロスト現象、または液体冷媒の膜沸騰を抑制することができる。
この結果、被冷却物20を極低温まで冷却するのに要する時間を短縮することができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被冷却物の液体の冷媒による冷却を促進する冷却構造であって、
前記被冷却物が前記冷媒と接触する接触面上に形成された樹脂層と、
前記樹脂層に形成された切込部とを備える冷却構造。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記樹脂層は、フッ素樹脂で形成されている冷却構造。
【請求項3】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記樹脂層は、25℃における粘度40m・Pa・s以上50m・Pa・s以下の樹脂を固めて形成されている冷却構造。
【請求項4】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記樹脂層は、30μm以下の厚さである冷却構造。
【請求項5】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記樹脂層は、7μm以上の厚さである冷却構造。
【請求項6】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記樹脂層は、
前記切込部によって、複数の閉図形に分割されており、
前記閉図形の最小包含円の直径は100μm以上300μm以下である冷却構造。
【請求項7】
請求項1記載の冷却構造であって、
前記切込部は、前記被冷却物に前記樹脂層を構成する樹脂を塗布した後、冷却することによって当該樹脂層に生じた亀裂である冷却構造。
【請求項8】
請求項1~7いずれか記載の冷却構造と、
前記樹脂層の前記切込部が設けられた面に直接接触するように液体の冷媒を保持する冷媒室とを備える冷却装置。
【請求項9】
被冷却物の液体の冷媒による冷却を促進する冷却構造を製造する製造方法であって、
(a) 前記被冷却物を用意する工程と、
(b) 前記被冷却物が前記冷媒と接触する接触面上に樹脂を塗布する工程と、
(c) 前記樹脂が硬化して形成された樹脂層の表面に切込部を生じさせる工程とを備える製造方法。
【請求項10】
請求項9記載の製造方法であって、
前記工程(c)は、前記樹脂層を冷却することにより、当該樹脂層の表面に亀裂状の切込部を生じさせる工程である製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被冷却物を液体窒素などの液体の冷媒で極低温に冷却する際において、冷却を促進する技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
液体窒素などの液体の冷媒で極低温に冷却する場合、被冷却物と冷媒との温度差が大きいときには、両者の接触面で、ライデンフロスト現象、または膜沸騰と呼ばれる現象が生じ、冷媒と被冷却物との接触が阻害されるため、冷却に要する時間が長くなることが知られている。特許文献1は、被冷却物である金属の表面に、ガラスウール、カーボンファイバー、セラミックスなどの熱の不良導体の多孔質層を設けることにより、冷却に要する時間を短縮する技術を開示している。多孔質層ではなく、樹脂層を形成する技術も知られている。これらの技術は、多孔質層または樹脂層において、被冷却物に接触する面から冷媒と接触する面に向けて温度勾配が生じることにより、冷媒と接触する面において、冷媒との温度差を小さくし、ライデンフロスト現象の発生を抑制することを原理としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-307791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、十分な効果を得るためには、50μmを超える層を形成する必要があり、層の形成が困難であるという課題があった。
本願は、かかる課題を解決し、液体の冷媒による極低温の冷却に要する時間を短縮する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
被冷却物の液体の冷媒による冷却を促進する冷却構造であって、
前記被冷却物が前記冷媒と接触する接触面上に形成された樹脂層と、
前記樹脂層に形成された切込部とを備える冷却構造と構成することができる。
【0006】
本発明では、被冷却物と冷媒の接触面上に樹脂層を形成するだけでなく、その樹脂層に切込部が形成されている。発明者による実験の結果、このように切込部を設けることにより、従来に比して有意に薄い樹脂層でも冷却を促進することができることが確認された。
上述の効果が得られる原理は、完全に解明されている訳ではないが、樹脂層に接触して気化した冷媒が、切込部に入り込むことにより、気化した冷媒に妨げられることなく、液体の冷媒と樹脂層との接触が保たれることによるものと考えられる。
本発明においては、任意の冷媒を用いることができ、例えば、液体窒素を用いることができる。
本発明において、切込部の形状、寸法などは任意に定めることができる。もっとも、上述の原理を考えると、比較的、狭い幅であることが好ましいと考えられる。切込部は、幾何学的または規則的な模様として形成してもよいし、不規則なものであってもよい。また、切込部の幅、長さ、深さなどは、均一である必要もない。
【0007】
本発明において、
前記樹脂層は、フッ素樹脂で形成されていてもよい。
【0008】
発明者の実験により、フッ素樹脂が効果的であることが確認された。特に、フロロサーフ(登録商標)を用いることが好ましいが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることもできる。なお、エポキシ樹脂などフッ素樹脂以外を排除する趣旨ではない。
【0009】
本発明において、
前記樹脂層は、25℃における粘度40m・Pa・s以上50m・Pa・s以下の樹脂を固めて形成することが好ましい。
【0010】
かかる粘度の樹脂を用いることにより、適切な膜厚および切込部を有する樹脂層を比較的形成しやすいことが判明した。
(【0011】以降は省略されています)
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