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公開番号
2024149411
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2024053612
出願日
2024-03-28
発明の名称
変性小麦粉
出願人
日清製粉株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
A23L
7/10 20160101AFI20241010BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】食品原料として優れた性質を有する高アミロース小麦粉。
【解決手段】α化度が20~45%である、変性高アミロース小麦粉。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
α化度が20~45%である、変性高アミロース小麦粉。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上である、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項3】
SBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項4】
熱処理小麦粉である、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項5】
グルテンバイタリティが15~50%である、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項6】
総食物繊維含量が変性前と比べて増加していない、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項7】
ベーカリー食品用小麦粉である、請求項1記載の変性高アミロース小麦粉。
【請求項8】
高アミロース小麦粉に加水すること、
該加水した小麦粉をα化度が20~45%になるように熱処理すること、
を含む、変性高アミロース小麦粉の製造方法。
【請求項9】
前記変性高アミロース小麦粉が、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記変性高アミロース小麦粉が、SBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項8記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、変性された高アミロース小麦粉に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
穀物に含まれる澱粉にはアミロースとアミロペクチンが含まれる。アミロースは、消化酵素による消化性が悪く、そのため、ヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分、すなわち食物繊維として機能し得、難消化性澱粉に分類される。近年、澱粉合成に関連する酵素に変異を有することでアミロース含有量を増加させた高アミロース小麦が開発されている(非特許文献1、2)。特許文献1~4には、澱粉分枝酵素SBEIIaの遺伝子の点変異を有し、SBEIIaの活性が低下しており、穀粒に含まれる澱粉のアミロース含有量が高い高アミロース小麦が開示されている。しかし一方で、アミロースは食品がパサついたり硬くなったりする原因でもある。例えば、前述の非特許文献2には、高アミロース小麦から製造したパンが、通常の小麦を使用したものと比べて膨らみが悪く品質に劣っていたこと、一方で、高アミロース小麦粉の配合によりパスタのようなテクスチャーの中華麺が得られたことが記載されている。そのため、ベーカリー食品や麺類では、食品の食感をソフトで口当たりのよいものにしたい場合、アミロース含有量の低い穀粉が利用されることがある。
【0003】
特許文献5には、湿熱処理した小麦粉であって、α化度が12.5%以上、30%以下であり、かつ対粉300質量%に加水した場合の粘度が、1Pa・s以上、10Pa・s以下であることを特徴とする湿熱処理小麦粉を用いた揚げ物用ミックスにより、衣の歯もろくサクサクした食感が向上することが記載されている。特許文献6には、α化度が30~80%の部分α化小麦粉及び/又は部分α化澱粉を、α化コーンスターチ及び/又はα化タピオカ澱粉及び未糊化の澱粉及び/又は小麦粉とともに特定の組成で水に分散させ、これを製パン原料に配合するパン類の製造方法が記載され、また該方法によりパン類の風味改善、食感改善、老化抑制などの効果が得られることが記載されている。特許文献7には、小麦粉に湿熱処理及び乾熱処理を順次施して得られた熱処理小麦粉、及びこれを含むベーカリー食品用ミックスが記載されている。
【0004】
特許文献8には、高アミロースフラワーを短時間の熱水処理で加工することで、その総食物繊維(TDF)含量を増加させることができること、具体的には、高アミロースフラワーを、10~50重量%の総水含量で、80~160℃の目標温度で、該目標温度において0.5~15分間という条件下で、TDFをフラワーの重量に対し少なくとも10%増加させるように条件を選択して、加熱することによる、フラワーの総食物繊維を増加させるプロセスが記載されており、また該処理に際して、澱粉が糊化するのを避けるような条件にするとTDFを高含有するフラワーが調製されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2007-504803号公報
特表2008-526690号公報
特表2015-504301号公報
特表2019-527054号公報
特開2008-067675号公報
特開2015-070807号公報
国際公開公報第2016/121570号
特開2006-320325号公報
【非特許文献】
【0006】
J Jpn Assoc Dietary Fiber Res, 2003, 7(1):20-25
Trends in Food Science and Technology, 2006, 17:448-456
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高アミロース小麦粉は有望な食物繊維素材の1つである。本発明は、食品原料として優れた性質を有するように変性された高アミロース小麦粉に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の代表的実施形態として、以下を提供する。
〔1〕α化度が20~45%である、変性高アミロース小麦粉。
〔2〕コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上である、〔1〕記載の変性高アミロース小麦粉。
〔3〕SBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、〔1〕又は〔2〕記載の変性高アミロース小麦粉。
〔4〕熱処理小麦粉である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉。
〔5〕グルテンバイタリティが15~50%である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉。
〔6〕総食物繊維含量が変性前と比べて増加していない、〔1〕~〔5〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉。
〔7〕ベーカリー食品用小麦粉である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉。
〔8〕高アミロース小麦粉に加水すること、
該加水した小麦粉をα化度が20~45%になるように熱処理すること、
を含む、変性高アミロース小麦粉の製造方法。
〔9〕前記変性高アミロース小麦粉が、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上である、〔8〕記載の方法。
〔10〕前記変性高アミロース小麦粉が、SBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、〔8〕又は〔9〕記載の方法。
〔11〕前記変性高アミロース小麦粉のグルテンバイタリティが15~50%である、〔8〕~〔10〕のいずれか1項記載の方法。
〔12〕前記変性高アミロース小麦粉の総食物繊維含量が前記熱処理の前と比べて増加していない、〔8〕~〔11〕のいずれか1項記載の方法。
〔13〕〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉を含有するベーカリー食品。
〔14〕〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の変性高アミロース小麦粉を用いるベーカリー食品の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明で提供される変性高アミロース小麦粉を用いることで、従来の高アミロース小麦粉と比べて食感が向上したベーカリー食品を製造することができる。例えば、該変性高アミロース小麦粉を用いて製造したベーカリー食品は、口溶けが向上しながらも、歯切れに優れるという特徴を有する。また該変性高アミロース小麦粉を用いて製造したベーカリー食品は、老化耐性、電子レンジ加熱耐性に優れ、製造後時間が経ったり、電子レンジで再加熱した場合でも良好な食感を維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、高アミロース小麦粉とは、アミロース含有量が、好ましくは40質量%以上、より好ましくは43質量%以上、さらに好ましくは48質量%以上の小麦粉をいう。小麦粉のアミロース含有量とは、該小麦粉に含まれる総澱粉中のアミロース含有量をいう。本明細書における小麦粉のアミロース含有量は、コンカナバリンA(ConA)法により分析された値として定義され、例えば、該小麦粉をMegazyme社のアミロース/アミロペクチン分析キット(AMYLOSE/AMYLOPECTIN ASSAY KIT)で分析することで測定することができる。従来一般的なアミロース含有量の分析方法としては、(1) アミロースのヨウ素に対する結合能の高さを利用した方法(ヨウ素親和力測定法;例えば電流滴定法、比色定量法、AACC61-03法など)、(2) アミロペクチンとConAが特異的に結合することを利用した方法(ConA法)が知られている。しかし(1)を利用した方法ではアミロース量がより高く算出される傾向がある。例えば、非特許文献1や非特許文献2に記載されるSGP-1遺伝子の機能欠失型変異(null変異)を有する高アミロース小麦粉のアミロース含有量は、ヨウ素親和力測定法では37質量%程度であるが、ConA法では31質量%程度である。なお、従来一般的な小麦粉のアミロース含有量は、ヨウ素親和力測定法では32質量%未満、ConA法では28質量%未満である。
(【0011】以降は省略されています)
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