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公開番号2024145451
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057804
出願日2023-03-31
発明の名称冷却装置、制御装置、制御方法、及び制御プログラム
出願人三機工業株式会社
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類F25B 1/00 20060101AFI20241004BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】冷凍サイクルにおける冷却能力を向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】圧縮機10、凝縮器11、膨張弁12、蒸発器13、及び蒸発圧力調整弁14を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルを有する冷却装置1は、膨張弁12と蒸発器13との間の配管に設けられ、膨張弁12から流出する冷媒を液冷媒35とガス冷媒37とに分離する気液分離器15と、一方が気液分離器15のガス出口に接続され、他方が蒸発圧力調整弁14と圧縮機10との間の配管に接続されたバイパス管16と、バイパス管16に配置され、バイパス管16を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁17と、少なくともバイパス弁17の開度を制御する制御装置18と、を備える。制御装置18は、膨張弁12から流出する冷媒の乾き度の情報と、蒸発圧力調整弁14を流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、バイパス弁17の開度の最適値を計算する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び蒸発圧力調整弁を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルを有する冷却装置であって、
前記膨張弁と前記蒸発器との間の前記配管に設けられ、前記膨張弁から流出する冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する気液分離器と、
一方が前記気液分離器のガス出口に接続され、他方が前記蒸発圧力調整弁と前記圧縮機との間の前記配管に接続されたバイパス管と、
前記バイパス管に配置され、前記バイパス管を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁と、
少なくとも前記バイパス弁の開度を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記膨張弁から流出する冷媒の乾き度の情報と、前記蒸発圧力調整弁を流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、前記バイパス弁の開度の最適値を計算するように構成されている
ことを特徴とする冷却装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置であって、
前記バイパス管において前記気液分離器と前記バイパス弁との間に設けられた熱交換器をさらに備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の冷却装置であって、
前記制御装置は、
前記膨張弁に流入する冷媒の温度と、前記膨張弁から流出する冷媒の圧力とに基づいて演算される比エンタルピをもとに前記乾き度を計算し、
前記蒸発圧力調整弁の開度値と、前記蒸発圧力調整弁の前後差圧とに基づいて前記蒸発圧力調整弁を流れる冷媒の流量を計算する、ように構成されている、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の冷却装置であって、
前記制御装置は、
前記乾き度と前記蒸発圧力調整弁を流れる冷媒の流量から前記バイパス弁を流れる冷媒の適正流量を計算し、
前記バイパス弁を流れる冷媒の適正流量と、前記バイパス弁の前後差圧とに基づいて前記バイパス弁の開度の最適値を計算する、ように構成されている、
ことを特徴とする冷却装置。
【請求項5】
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び蒸発圧力調整弁を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルと、前記膨張弁と前記蒸発器との間の前記配管に設けられ、前記膨張弁から流出する冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する気液分離器と、一方が前記気液分離器のガス出口に接続され、他方が前記蒸発圧力調整弁と前記圧縮機との間の前記配管に接続されたバイパス管と、前記バイパス管に配置され、前記バイパス管を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁と、を有する冷却装置において、少なくとも前記バイパス弁の開度を制御する制御装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、前記膨張弁から流出する冷媒の乾き度の情報と、前記蒸発圧力調整弁に流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、前記バイパス弁の開度の最適値を計算するように構成されている
ことを特徴とする制御装置。
【請求項6】
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び蒸発圧力調整弁を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルと、前記膨張弁と前記蒸発器との間の前記配管に設けられ、前記膨張弁から流出する冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する気液分離器と、一方が前記気液分離器のガス出口に接続され、他方が前記蒸発圧力調整弁と前記圧縮機との間の前記配管に接続されたバイパス管と、前記バイパス管に配置され、前記バイパス管を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁と、を有する冷却装置において、少なくとも前記バイパス弁の開度を制御する制御方法であって、
前記膨張弁から流出する冷媒の乾き度の情報と、前記蒸発圧力調整弁に流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、前記バイパス弁の開度の最適値を計算すること
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項7】
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び蒸発圧力調整弁を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルと、前記膨張弁と前記蒸発器との間の前記配管に設けられ、前記膨張弁から流出する冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する気液分離器と、一方が前記気液分離器のガス出口に接続され、他方が前記蒸発圧力調整弁と前記圧縮機との間の前記配管に接続されたバイパス管と、前記バイパス管に配置され、前記バイパス管を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁と、を有する冷却装置において、少なくとも前記バイパス弁の開度を制御する制御プログラムであって、
前記膨張弁から流出する冷媒の乾き度の情報と、前記蒸発圧力調整弁に流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、前記バイパス弁の開度の最適値を計算することをコンピュータに実行させるように構成されている、
ことを特徴とする制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用した技術に関する。更には、温度調節された気体(温調気体)の設定温度の幅を大きくするように、当該気体を蒸発器の伝熱管外側に流通して温度調節することができる蒸発圧力調整弁を有する冷凍サイクルを利用した技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、気液分離器に流入された冷媒を液冷媒と気体冷媒(以下、ガス冷媒と称す)とに分離する熱交換器である蒸発器の技術を開示する。この技術では、気液分離器により分離された液冷媒が蒸発器の冷媒流入側の容器に供給され、気液分離器により分離されたガス冷媒は蒸発器とは別の配管により蒸発器の冷媒流出側の容器の冷媒流出管へ直接流される。これにより、蒸発器の複数の伝熱管へ均等に分流された各伝熱管での気液相変化が均等になり熱交換を行うことができる。従って、冷凍サイクルの一環である蒸発器での熱交換が効率良く行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-005195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、蒸発器の冷媒流入側に気液分離器を設置してガス冷媒と液体冷媒の分離を行いつつ、蒸発器の設定温度を変更したとしても、気液分離器の出口(すなわち、蒸発器の冷媒流入側)には液冷媒に分離しきれないガス冷媒が混入することや、蒸発器とは別の配管にガス冷媒に分離しきれない液冷媒が混入することが発生しうる。つまり、設定温度の幅が広い蒸発圧力調整弁を有する冷凍システムでは、気液分離器だけでは、液冷媒とガス冷媒を完全に分離することは困難である。
【0005】
更に、液冷媒とガス冷媒の流量比(すわなち、乾き度)は、冷凍サイクルの運転条件、つまり、蒸発器で冷却対象にする気体の設定温度と当該気体に与える熱量の大きさによっても大きく異なる。このように、運転条件が大きく変化する冷凍サイクルでは、蒸発器の伝熱管へ冷媒を均等に分配するに際し、蒸発器上流側の減圧器(膨張弁)出口での乾き度は時々刻々と変化することから、冷媒に含まれる液冷媒とガス冷媒の比率は様々である。この状態で、気液分離器での分離、つまり、蒸発器上流側で決められた動作を行う機械的分離だけでは、蒸発器の複数の伝熱管へ冷媒流量を均等に分配することは困難である。
【0006】
また、膨張弁下流側の乾き度は、蒸発器の状態による冷媒の飽和温度や冷却負荷(熱交換量)によって大きく異なる。つまり、液相冷媒と気相冷媒の流量比は蒸発器の設定温度によって大きく異なる。この場合、単なる気液分離器の機構だけでは気液を完全に分離することは困難であり、液相側(蒸発器側)にガス相の気泡が混入して分配性能が損なわれることや、気相側(バイパス側)に液相冷媒が流入して蒸発器に所定の液相流量が得られないことがある。このため、冷凍サイクルの運転条件次第では、蒸発器に流入する液冷媒の流量が一定値未満となり、冷凍サイクルの一環である冷媒の蒸発が効率良く行われず、冷凍サイクルにおける冷却能力が低下するおそれがある。
【0007】
本開示の1つの目的は、冷凍サイクルにおける冷却能力を向上させることができる技術を提供することにある。更には、温調気体の設定温度の幅を大きくするように、当該気体を蒸発器の伝熱管外側に流通して温度調節することができる蒸発圧力調整弁を有する冷凍サイクルを利用して冷却能力を向上させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の観点は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び蒸発圧力調整弁を配管を用いて環状に接続した冷凍サイクルを有する冷却装置に関連する。冷却装置は、膨張弁と蒸発器との間の配管に設けられ、膨張弁から流出する冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する気液分離器と、一方が気液分離器のガス出口に接続され、他方が蒸発圧力調整弁と圧縮機との間の配管に接続されたバイパス管と、バイパス管に配置され、バイパス管を流れる冷媒の流量を開度に応じて変化させるバイパス弁と、少なくともバイパス弁の開度を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、膨張弁から流出する冷媒の乾き度の情報と、蒸発圧力調整弁を流れる冷媒の流量の情報とに基づいて、バイパス弁の開度の最適値を計算するように構成されている。
【0009】
第2の観点は、第1の観点に加えて、次の特徴を更に有する冷却装置に関連する。冷却装置は、バイパス管において気液分離器とバイパス弁との間に設けられた熱交換器をさらに備える。
【0010】
第3の観点は、第1の観点及び第2の観点に加えて、次の特徴を更に有する冷却装置に関連する。制御装置は、膨張弁に流入する冷媒の温度と、膨張弁から流出する冷媒の圧力とに基づいて演算される比エンタルピをもとに乾き度を計算する。また、制御装置は、蒸発圧力調整弁の開度値と、蒸発圧力調整弁の前後差圧とに基づいて蒸発圧力調整弁を流れる冷媒の流量を計算するように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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