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公開番号2024144805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023056926
出願日2023-03-31
発明の名称一酸化炭素の除去方法及び除去装置
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所,国立大学法人豊橋技術科学大学,日鉄鉱業株式会社,日本たばこ産業株式会社
代理人個人
主分類B01D 53/86 20060101AFI20241004BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】安価で効率的に、被処理気体に含有する比較的低濃度の一酸化炭素を除去することができる除去方法及び除去装置を提供する。
【解決手段】前記方法は、一酸化炭素を含有する被処理気体と、オゾンとを触媒部で接触させることによる、一酸化炭素の除去方法であって、前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする。前記装置は、オゾン発生部、及び一酸化炭素を含有する被処理気体と、前記オゾン発生部で発生させたオゾンとを触媒で処理する触媒部を含む、一酸化炭素の除去装置であって、前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一酸化炭素を含有する被処理気体と、オゾンとを触媒部で接触させることによる、一酸化炭素の除去方法であって、
前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする、前記除去方法。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記担体が、酸化チタンを更に含む、請求項1に記載の除去方法。
【請求項3】
一酸化炭素を含有する被処理気体を、低温プラズマ放電部で処理し、続いて、触媒部で処理する、請求項1又は2に記載の除去方法。
【請求項4】
被処理気体と接触させるオゾン濃度を所定時間維持した後、オゾン濃度を低下させた状態の前記被処理気体を更に所定時間供給する、請求項1又は2に記載の除去方法。
【請求項5】
オゾン発生部、及び
一酸化炭素を含有する被処理気体と、前記オゾン発生部で発生させたオゾンとを触媒で処理する触媒部
を含む、一酸化炭素の除去装置であって、
前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする、前記除去装置。
【請求項6】
前記担体が、酸化チタンを更に含む、請求項5に記載の処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一酸化炭素含有気体から一酸化炭素を除去する方法及びそれに用いることのできる除去装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オゾン発生工程と、発生したオゾンを分解して生じる活性酸素により一酸化炭素を酸化する一酸化炭素酸化工程とを有する一酸化炭素の酸化方法が開示されており、前記一酸化炭素工程を、ハニカム構造または三次元網目構造の多孔体に設けられたCO吸着手段により実施することが開示されている(特許請求の範囲)。また、特許文献1には、前記多孔体がアルミナ、シリカ、マグネシア、炭化珪素、チタン酸アルミニウムの少なくとも1種類の化合物の基材で前記ハニカム構造等が構成されること(請求項6)、あるいは、前記多孔体がMn,Cu,Niの酸化物、Ni,Co,Mn,Cuを含有する多孔質カーボン、ゼオライト、粘土鉱物の少なくとも1つのオゾン分解物質で前記ハニカム構造等が構成されること(請求項7)、更に、前記CO吸着手段が、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムの少なくとも1種類の白金系貴金属の微粒子で構成されること(請求項8)が、それぞれ、開示されている。
【0003】
特許文献2には、貴金属ナノ粒子担持金属酸化物触媒を用いて、一酸化炭素含有ガスの二酸化炭素への酸化反応である低温酸化反応を低温プラズマ雰囲気下で行う、低温酸化反応の促進方法が開示されている(請求項1)。また、特許文献2には、前記貴金属が、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウムおよびイリジウムからなる群から選択される少なくとも一種であること(請求項4)、担体である前記金属酸化物が、チタン、アルミニウム、珪素、マグネシウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、カドミウム、インジウム、錫、アンチモン、バリウム、ランタン、ハフニウム、タリウム、タングステン、レニウム、リンおよびセリウムからなる群から選択される少なくとも一種を含む酸化物であること(請求項5)、前記貴金属ナノ粒子担持金属酸化物触媒が、金-チタニア、金-アルミナ、金-シリカ、白金-チタニア、白金-シリカ、白金-アルミナ、銀-チタニア、銀-アルミナおよび銀-シリカからなる群から選択される少なくとも一種であること(請求項6)が、それぞれ、開示されている。特許文献2の実施例では、被処理気体中のCO濃度が1000ppmであるモデルガスを使用している(段落0030)。
【0004】
特許文献3には、CO浄化を目的として(段落0006)、触媒コンバータと、前記触媒コンバータに活性酸素を供給する活性酸素供給装置とを備え、前記触媒コンバータは、担体に銀が担持された触媒を有する、内燃機関の排気浄化装置(請求項1)が開示されている。また、特許文献3には、前記担体が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアおよび酸化ランタンよりなる群から選択される1種または複数種を主成分とするものであることが開示されている(請求項4)。特許文献3の実施例では、被処理気体中のCO濃度が1000ppmであるモデルガスを使用している(段落0063)。
【0005】
本発明者が知る限りにおいて、一酸化炭素を含有する被処理気体と、オゾンとを触媒部で接触させることによる、一酸化炭素の除去方法及び除去装置において、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させた触媒部を開示する先行技術文献はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4270826号公報
特許第5030139号公報
特許第5098988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、オゾン発生部(例えば、低温プラズマ放電部)の下流側に配置される触媒部(具体的には、担体に含まれる触媒とその担体に担持させる触媒との組み合わせ)を鋭意検討した結果、或る特定の組み合わせによって、安価で効率的に、被処理気体に含有するタバコ煙に例示される比較的低濃度の一酸化炭素を除去することができることに成功した。
従って、本発明の課題は、安価で効率的に、被処理気体に含有する比較的低濃度の一酸化炭素を除去することができる除去方法及び除去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題は、本発明による、
[1]一酸化炭素を含有する被処理気体と、オゾンとを触媒部で接触させることによる、一酸化炭素の除去方法であって、
前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする、前記除去方法;
[2]前記担体が、酸化チタンを更に含む、[1]の除去方法;
[3]一酸化炭素を含有する被処理気体を、低温プラズマ放電部で処理し、続いて、触媒部で処理する、[1]又は[2]の除去方法;
[4]被処理気体と接触させるオゾン濃度を所定時間維持した後、オゾン濃度を低下させた状態の前記被処理気体を更に所定時間供給する、[1]又は[2]の除去方法;
[5]オゾン発生部、及び
一酸化炭素を含有する被処理気体と、前記オゾン発生部で発生させたオゾンとを触媒で処理する触媒部
を含む、一酸化炭素の除去装置であって、
前記触媒部が、少なくともゼオライトを含む担体に対して、銀およびOMS-2型マンガン酸化物を担持させているものであることを特徴とする、前記除去装置;
[6]前記担体が、酸化チタンを更に含む、[5]の処理装置
により解決することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、安価で効率的に、被処理気体に含有する一酸化炭素を除去することができる除去方法及び除去装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例3で作製した触媒1~触媒3を用いて、OMS-2型マンガン酸化物の有無、あるいは、酸化チタンの有無(触媒2と触媒3との比較)と、触媒部から排気される処理済み気体中の一酸化炭素濃度との関連を評価した結果を示すグラフである。
図2(a)および図2(b)は、それぞれ、触媒5(シート状マンガン酸化物(MnOx)を主体とする触媒)および触媒4(OMS-2型マンガン酸化物を主体とする触媒)の走査型電子顕微鏡による観察写真(倍率:50000倍)である。図2(c)は、触媒4および触媒5の一酸化炭素除去率を示すグラフである。
触媒6及び触媒7を用いて、酸化チタンの有無と、触媒部から排気される処理済み気体中の一酸化炭素濃度との関連を評価した結果を示すグラフである。
触媒7を用いて、プラズマ放電部の異なる動作条件における処理済み気体中の一酸化炭素濃度の経時変化を観察した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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