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公開番号2024142805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055141
出願日2023-03-30
発明の名称個体におけるDNAまたは細胞のキメリズムを決定する方法
出願人国立大学法人九州大学
代理人個人
主分類C12Q 1/6858 20180101AFI20241003BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】個体におけるDNAまたは細胞のキメリズムを決定する方法を提供する。
【解決手段】第一の対象に由来する生体試料において第一の対象に由来する核酸および/または第二の対象に由来する核酸を検出する方法であって、前記生体試料に含まれる各核酸に関して、25種類以上の多型それぞれに関する多型情報を得る工程と、ここで、前記多型は、インデルおよび/またはマイクロハプロタイプを含み、前記多型情報から生体試料に含まれる第一の対象に由来する核酸の存在割合および/または第二の対象に由来する核酸の存在割合を決定する工程とを含む、方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一の対象に由来する生体試料において第一の対象に由来する核酸および/または第二の対象に由来する核酸を検出する方法であって、
前記生体試料に含まれる各核酸に関して、25種類以上の多型それぞれに関する多型情報を得る工程と、ここで、前記多型は、インデルおよび/またはマイクロハプロタイプを含み、
前記多型情報から生体試料に含まれる第一の対象に由来する核酸の存在割合および/または第二の対象に由来する核酸の存在割合を決定する工程と
を含み、
前記多型情報を得る工程は、複数種類の増幅断片を得ることを含み、前記複数の増幅断片は、全ての前記多型を含む領域を含み、増幅断片を得ることは、各核酸における各多型を含む領域の一方の末端に、共通するアダプター配列を連結させることと、当該アダプター配列に対するプライマーと前記領域の他端に位置する増幅断片に固有の配列に対するプライマーを用いて前記領域を含む各増幅断片を得ることを含み、
第一の対象と第二の対象は、同種異系の関係を有し、
前記決定する工程は、各核酸における各多型を含む領域の配列が、前記2種類の配列のいずれに類似度が高いかを決定し、これにより、第一の対象に由来する核酸の存在割合および/または第二の対象に由来する核酸の存在割合を決定することを含む、方法。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第一の対象が、前記第二の対象に由来する細胞の移植を受けた経験を有する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記第一の対象が、造血器腫瘍の治療において、前記第二の対象に由来する造血幹細胞の移植を受けた経験を有し、前記決定する工程が、第一の対象に由来する核酸の存在割合を決定することを含む、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、前記第一の対象が、前記第二の対象に由来する間葉系幹細胞の移植を受けた経験を有し、前記決定する工程が、第二の対象に由来する核酸の存在割合を決定することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法であって、前記25種類以上の多型が、30種類以上のインデルを含む、方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法であって、核酸が、セルフリーDNAである、方法。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法であって、核酸が、細胞内DNAまたはRNAである、方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法であって、決定する工程が、多型情報から生体試料に含まれる第一の対象に由来する核酸、第二の対象に由来する核酸、および、第三の対象に由来する核酸からなる群から選択される1つ、2つまたは3つの核酸の存在割合を決定することを含み、第一の対象、第二の対象、および第三の対象はそれぞれ、他の対象と同種異系の関係を有する、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記第一の対象が、前記第二の対象に由来する細胞の移植と前記第三の対象に由来する細胞の移植を受けた経験を有する、方法。
【請求項10】
請求項3に記載の方法であって、前記核酸が、セルフリーDNAであり、前記第一の対象に由来するセルフリーDNAの存在、および/または当該セルフリーDNAの濃度の増加が、移植片対宿主病(GVHD)の可能性を示す、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、個体におけるDNAまたは細胞のキメリズムを決定する方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
造血幹細胞移植は造血器腫瘍に対する有効な治療方法である(非特許文献1)。微小残存病変(MRD)は、患者の予後に大きく影響する(非特許文献2)。キメリズムの解析方法としては、短いタンデムリピート(STR)の分析(非特許文献3)およびXY-FISH(非特許文献4)が知られる。これらの方法の感度は1~5%程度であり、10
6
個以上の細胞を必要とする。STRは、キメリズムの決定に用い得ない場合がある。XY-FISHは、男女間でしかキメリズムを決定することができない。
【0003】
特許文献1では、異なるクローンまたは個体に由来する核酸または細胞の混合物から核酸のドナー源を検出し、または定量する方法が開示されている。特許文献1の方法では、エラー修正配列リードを用いて、エラー修正をすることが求められる。
【0004】
特許文献2では、一塩基多型とコピー数変異多型を検出することが開示されている。
【0005】
非特許文献5は、アンプリコンパネルの作成を開示する。
【0006】
特許文献3では、結腸直腸がんの発症リスクを評価するための方法が開示されている。特許文献3では、少なくとも28個の一塩基多型の存在を検出する。
【0007】
特許文献4では、72以上の乳がん関連の一塩基多型を検出することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2019/222560
WO2020/168239
WO2017/127893
WO2016/049694
【非特許文献】
【0009】
Heidrich et al., Ann. Oncl., 2017, 28(11):2793~2798
Kim et al., Blood, 2018, 132, 1604~1613
Tiede et al., Bone Marrow Transplant., 1999, 23(10)、1055~1060
Wedi et al., Reprod. Fertil. Dev. 2016, 29(5), 913~920
Lee et al., J. Clin. Med., 2019, 8, 2077
【発明の概要】
【0010】
本開示は、個体におけるDNAまたは細胞のキメリズムを決定する方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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