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公開番号2024174765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092781
出願日2023-06-05
発明の名称機械学習プログラム、方法、及び装置
出願人富士通株式会社,国立大学法人九州大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G06N 20/00 20190101AFI20241210BHJP(計算;計数)
要約【課題】多様な交通状態を区別可能な交通需要の表現方法を用いて、高精度な交通シミュレーションの機械学習モデルを構築するプログラム、方法及び装置を提供する。
【解決手段】機械学習装置10において、機械学習部20は、所定の地理範囲における複数の移動体それぞれの移動状況を複数の時点毎に示した経路情報に基づいて、複数の時点毎の所定の地理範囲内にある経路区間それぞれに位置する移動体の数を示す交通流情報を生成する第1生成部22と、生成された交通流情報を入力特徴量とし、交通流情報に対応する時点における所定の地理範囲の交通の混み具合を示す情報をラベル情報とした訓練データを用いて、交通流情報に応じた交通の混み具合を導出する機械学習モデルを訓練する訓練部24と、を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
所定の地理範囲における複数の移動体それぞれの移動状況を複数の時点毎に示した経路情報に基づいて、前記複数の時点毎の前記所定の地理範囲内にある経路区間それぞれに位置する移動体の数を示す交通流情報を生成し、
前記交通流情報を入力特徴量とし、前記交通流情報に対応する時点における前記所定の地理範囲の交通の混み具合を示す情報をラベル情報とした訓練データを用いて、交通流情報に応じた交通の混み具合を導出する機械学習モデルを訓練する、
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための機械学習プログラム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記交通流情報を生成することは、前記経路情報に含まれる各時点の前記移動体の位置情報を、前記経路情報に含まれる出発点に対応する時点の位置情報とし、前記出発点に対応する時点が同一の1以上の前記経路情報に基づいて、同一の前記経路区間に対応する位置情報を含む前記経路情報の数を前記経路区間毎に集計することを含む請求項1に記載の機械学習プログラム。
【請求項3】
訓練済みの機械学習モデルに推論対象の交通流情報を入力して、前記推論対象の交通流情報に応じた交通の混み具合を推論することをさらに含む処理を前記コンピュータに実行させるための請求項1又は請求項2に記載の機械学習プログラム。
【請求項4】
出発点と到着点との複数の組み合わせのそれぞれについての交通需要が与えられた場合に、前記複数の組み合わせのそれぞれを複数の経路に配分することで生成される経路情報に基づいて生成した交通流情報を前記推論対象の交通流情報として前記訓練済みの機械学習モデルへ入力する請求項3に記載の機械学習プログラム。
【請求項5】
部分的な経路区間の交通流、及び移動体の移動状況に関するドメイン知識の少なくとも一方である補足情報に基づいて、前記複数の組み合わせのそれぞれを前記複数の経路に配分する請求項4に記載の機械学習プログラム。
【請求項6】
所定の地理範囲における複数の移動体それぞれの移動状況を複数の時点毎に示した経路情報に基づいて、前記複数の時点毎の前記所定の地理範囲内にある経路区間それぞれに位置する移動体の数を示す交通流情報を生成し、
前記交通流情報を入力特徴量とし、前記交通流情報に対応する時点における前記所定の地理範囲の交通の混み具合を示す情報をラベル情報とした訓練データを用いて、交通流情報に応じた交通の混み具合を導出する機械学習モデルを訓練する、
ことを含む処理をコンピュータが実行する機械学習方法。
【請求項7】
所定の地理範囲における複数の移動体それぞれの移動状況を複数の時点毎に示した経路情報に基づいて、前記複数の時点毎の前記所定の地理範囲内にある経路区間それぞれに位置する移動体の数を示す交通流情報を生成する第1生成部と、
前記交通流情報を入力特徴量とし、前記交通流情報に対応する時点における前記所定の地理範囲の交通の混み具合を示す情報をラベル情報とした訓練データを用いて、交通流情報に応じた交通の混み具合を導出する機械学習モデルを訓練する訓練部と、
を含む機械学習装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
開示の技術は、機械学習プログラム、機械学習方法、及び機械学習装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、交通シミュレーションを用いて、公共交通のスケジュール等を最適化する技術が存在する。例えば、イベント開催時の特別バスの運行スケジュールを決定する場合、交通状況に合わせて特別バスの発着時間を設定して、混雑の発生及び拡大を回避する必要がある。このような場合に、交通シミュレーションを使って混雑を起こさない最適なスケジュールを探索する。
【0003】
交通シミュレーション装置の構築は大変な手間がかかる。また、シミュレーション実行時の計算負荷も高い。一方で、プローブデータから交通需要及び交通密度を抽出し、両者の関係をニューラルネットワーク等の機械学習モデルを用いて学習することで、高精度なシミュレーションの代替モデル(サロゲートモデル)を構築することができる。サロゲートモデルは計算負荷が低いため、シミュレーションによるタスクの最適化の応用範囲を広げることができる。例えば、日々のスケジュールの最適化にも適用可能になる。
【0004】
サロゲートモデルによる交通シミュレーションに関する技術として、人流や交通流の推定を効率的に行う機械学習装置が提案されている。この装置は、環境を表す第1のパラメータと複数の移動体のそれぞれの環境における移動の属性を表す第2のパラメータとを取得し、第2のパラメータに基づいて、複数の移動体を複数のグループに分類する。また、この装置は、複数のグループのそれぞれに分類された移動体の数を示す第3のパラメータを生成し、第1のパラメータと第3のパラメータとを機械学習モデルに入力し、複数の移動体の環境における移動に関する推定情報を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-131393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
交通シミュレーションのサロゲートモデルを訓練する場合、一般的には、OD(Origin-Destination)表で表現された交通需要を特徴量とし、交通密度を正解ラベルとした訓練データが用いられる。しかし、OD表で表現された特徴量では、多様な交通状態を適切に区別できない状況が発生し、サロゲートモデルの訓練が上手く進まない場合がある。
【0007】
一つの側面として、開示の技術は、多様な交通状態を区別可能な交通需要の表現方法を用いて、高精度な交通シミュレーションの機械学習モデルを構築することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様として、開示の技術は、所定の地理範囲における複数の移動体それぞれの移動状況を複数の時点毎に示した経路情報に基づいて、前記複数の時点毎の前記所定の地理範囲内にある経路区間それぞれに位置する移動体の数を示す交通流情報を生成する。そして、開示の技術は、前記交通流情報を入力特徴量とし、前記交通流情報に対応する時点における前記所定の地理範囲の交通の混み具合を示す情報をラベル情報とした訓練データを用いて、交通流情報に応じた交通の混み具合を導出する機械学習モデルを訓練する。
【発明の効果】
【0009】
一つの側面として、多様な交通状態を区別可能な交通需要の表現方法を用いて、高精度な交通シミュレーションの機械学習モデルを構築することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
交通シミュレーションを説明するための図である。
道路ネットワークの一例を示す概略図である。
サロゲートモデルの機械学習フェーズを説明するための図である。
サロゲートモデルを用いた最適化フェーズを説明するための図である。
OD表表現の特徴量を用いる場合の課題を説明するための図である。
本実施形態に係る機械学習装置の機能ブロック図である。
交通流情報の生成を説明するための図である。
プローブデータのリンク系列への変換を説明するための図である。
リンク系列を時刻毎に集約した交通流情報の一例を示す図である。
リンク系列を出発時刻で集約した交通流情報の一例を示す図である。
OD表表現の場合の特徴量を説明するための図である。
本実施形態の特徴量を説明するための図である。
OD予報値及び補足情報に基づく経路情報の生成を説明するための図である。
機械学習装置として機能するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
機械学習処理の一例を示すフローチャートである。
最適化処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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