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公開番号2024140760
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052082
出願日2023-03-28
発明の名称消磁方法および消磁装置
出願人株式会社鈴木商会,個人
代理人個人
主分類H02K 15/03 20060101AFI20241003BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】本願発明は、大型の電動機や発電機であっても、省エネルギーで確実に永久磁石の消磁を行うことができる消磁方法および消磁装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本願発明は、回転電機2に含まれる永久磁石212の消磁方法であって、回転電機2を構成するロータ21の主軸23が回転しないように固定した状態で、主軸23に高周波電流を印加し、ジュール熱および誘導熱により永久磁石212の消磁を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転電機に含まれる永久磁石の消磁方法であって、
前記回転電機を構成するロータの主軸が回転しないように固定した状態で、前記主軸に高周波電流を印加し、ジュール熱および誘導熱により前記永久磁石の消磁を行うことを特徴とする消磁方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記主軸に設けられ前記回転電機を冷却する冷却ファンの回転を拘束することにより、前記主軸を固定することを特徴とする請求項1に記載の消磁方法。
【請求項3】
前記ジュール熱および誘導熱による加熱の後に、前記回転電機を急冷することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消磁方法。
【請求項4】
前記永久磁石の消磁を不活性ガス雰囲気下で行うことにより、前記回転電機に含まれる導線の被覆材を熱分解して乾留ガスを得ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消磁方法。
【請求項5】
前記回転電機は、発電機であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消磁方法。
【請求項6】
前記回転電機は、電動機であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消磁方法。
【請求項7】
永久磁石を有する回転電機を収容する耐熱収容器と、
高周波電流を発生する高周波電源装置とを有し、
前記耐熱収容器内に前記回転電機を収容し、前記回転電機を構成するロータの主軸が回転しないように固定した状態で、前記高周波電源装置により前記主軸に高周波電流を印加し、ジュール熱および誘導熱により前記永久磁石の消磁を行うことを特徴とする消磁装置。
【請求項8】
前記ロータの前記主軸が回転しないように固定する固定手段を有し、
前記固定手段は、前記主軸に設けられ前記回転電機を冷却する冷却ファンのファンブレード間に挿入し、前記冷却ファンの回転を拘束する棒状の挿入部材を有することを特徴とする請求項7に記載の消磁装置。
【請求項9】
前記耐熱収容器の下流側には、前記ジュール熱および誘導熱による加熱の後に、前記回転電機を急冷する冷却装置が設けられていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の消磁装置。
【請求項10】
前記耐熱収容器内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
前記不活性ガス雰囲気下で前記永久磁石の消磁を行うことにより、前記回転電機に含まれる導線の被覆材が熱分解して発生する乾留ガスを冷却して再生油を得るための気液分離装置とを有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の消磁装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消磁方法および消磁装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電動機は、産業機械、電気機器、自動車など様々な分野に用いられている。また、地球環境保護や省エネルギー化への関心の高まりから、電動機の中でも、高効率で高性能な希土類磁石を用いた永久磁石モータが、近年急速に普及している。さらには、希土類磁石を用いた発電機も、風力発電施設、水力発電機、ガスタービン発電機等のエネルギーシステムに利用されている。
【0003】
一般的に、使用済みの産業機械や電気機器等から有価資源を回収する場合、手作業による解体や、破砕機や細断機による破砕・細断を行った後に、磁力選別機や比重差分離などを利用して銅や鉄、プラスチック等を選別して回収を行っている。ところが、産業機械や電気機器等に含まれる希土類磁石を用いた電動機等については、希土類磁石が電磁鋼板やステンレスと磁力により強く結合しており、磁石固定用のモールド材も存在するため、解体しても手作業により効率よく磁石を取り除き、回収することが困難である。大型の電動機や発電機の場合は、希土類磁石による人体への影響も懸念される。また、電動機等を破砕機により破砕することも行われているが、希土類磁石が、破砕時に鉄屑や、破砕機の刃等に付着し、回収された鉄の品質に悪影響を及ぼしたり、破砕機の不調や故障の原因になったりしている。
【0004】
このため、使用済みの電動機や発電機の多くは、スクラップ業者に引き取られ、銅線が回収された後、鉄スクラップとして電炉メーカーで鉄回収に供されている。電炉メーカーでは、希土類磁石に用いられているネオジウム(Nd)元素、プラセジウム(Pr)元素、ジスプロシウム(Dy)元素、テリビウム(Tb)元素などのレアアースは回収されることなく、スラグとなっているのが現状である。
【0005】
しかしながら、希土類元素は、価格が高価であるばかりでなく、産出国も限られることから、資源の安定的な確保の観点からも、効率的なリサイクル処理方法が強く望まれている。そこで、電動機や発電機から有価金属やレアアースを回収するための前処理として、希土類磁石の消磁を行うことが検討されている。実用的な永久磁石の消磁方法としては、熱による方法と磁界による方法がある。
【0006】
磁界による方法は、永久磁石に着磁方向とは逆の磁界を印加して磁化を減少させて消磁する方法である。印加する最大磁界は、磁石の保磁力iHcの3倍程度が必要とされており、高い保磁力iHcを有する希土類磁石の消磁には、コンデンサに大量の電気を充電させコイルに電気を流しLC共振を生じさせて大きな磁界を印加する共振減衰消磁法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、大型風力発電施設に用いられる発電機等に含まれるような大きな希土類磁石を共振減衰消磁法により消磁するには、非常に大容量のコンデンサが必要になる。このため、共振減衰消磁法は、大きな希土類磁石の消磁には適さない。
【0008】
熱による方法は、強磁性体がキュリー温度以上では常磁性体となり、磁気を失うことを利用して消磁するものである。このような永久磁石の消磁方法としては、永久磁石を含む製品を加熱炉に投入し永久磁石の温度がキュリー温度以上になるように加熱し、その後冷却することにより消磁を行う方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
しかしながら、大型風力発電施設で用いられる発電機等に含まれるような大きな永久磁石を、加熱炉を用いて消磁するには、多大なエネルギーが必要である。
【0010】
そこで、モータのステータ巻線の端子間に高周波電圧を印加し、ロータコア等の導電材料に誘導電流を流してジュール熱を発生させ、この熱で永久磁石の消磁を行う方法が提案されている(例えば、特許文献3,4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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