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公開番号
2024140556
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023051741
出願日
2023-03-28
発明の名称
歩行軌道測定装置、処理装置、歩行軌道計測方法
出願人
国立大学法人東京工業大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61B
5/11 20060101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】長期間にわたる連続的な歩行軌道を高精度に測定する。
【解決手段】センサ110は、歩行者20の下腿22に取り付けられる。処理装置120は、センサ110が生成する3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データにもとづいて、歩行軌道を計算する。処理装置120は、センサ110が生成するデータにもとづいて1歩ごとの歩行軌道S3を計算する。処理装置120は、隣接するストライドベクトルがなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出し、当該回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道S3を結合することにより連続歩行軌道S5を生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
歩行軌道測定装置であって、
歩行者の下腿に取り付けられるセンサと、
前記センサが生成する3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データにもとづいて、歩行軌道を計算する処理装置と、
を備え、
前記処理装置は、
前記センサが生成するデータにもとづいて1歩ごとの歩行軌道を計算し、隣接するストライドベクトルがなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出し、当該回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成することを特徴とする歩行軌道測定装置。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
歩行軌道を計算する処理装置であって、
歩行者の下腿に取り付けられたセンサから、3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データを受信するインタフェース部と、
前記時系列データから1歩ごとの波形を切り出し、1歩ごとの歩行軌道を計算するローカル歩行軌道算出部と、
隣接する歩行軌道のストライドベクトルのなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出する回転角算出部と、
前記回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成する結合部と、
を備えることを特徴とする処理装置。
【請求項3】
歩行者の下腿に取り付けられたセンサによって、3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データを生成するステップと、
前記時系列データから1歩ごとの波形を切り出し、1歩ごとの歩行軌道を計算するステップと、
隣接する歩行軌道のストライドベクトルのなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出するステップと、
前記回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成するステップと、
を備えることを特徴とする歩行軌道計測方法。
【請求項4】
歩行者の下腿に取り付けられたセンサによって、3次元の加速度データおよび角速度データを含む計測データを計測するステップと、
前記計測データに基づいて3次元の歩行軌道を生成するステップと、
を備え、
前記歩行軌道を生成するステップは、
1歩分の第1歩行軌道およびその直前の隣接する1歩分の第2歩行軌道に基づいて、前記第1歩行軌道と前記第2歩行軌道との隣接軌道差分角度を生成することを特徴とする歩行軌道計測方法。
【請求項5】
前記隣接軌道差分角度は、前記第1歩行軌道の第1始点位置から第1終点位置までの第1ストライドベクトルと、前記第2歩行軌道の第2始点位置から第2終点位置までの第2ストライドベクトルと、から算出されるストライドベクトル差分角度に基づいて決定されることを特徴とする請求項4に記載の歩行軌道計測方法。
【請求項6】
前記ストライドベクトル差分角度は、前記計測データから第1始点位置の第1下腿方向および第2始点位置の第2下腿方向から算出される下腿方向差分角度に基づいて決定されることを特徴とする請求項5に記載の歩行軌道計測方法。
【請求項7】
前記ストライドベクトル差分角度は、さらに、第1下腿方向に対する第1ストライドベクトルがなす第1移動方向角度と、第2下腿方向に対する第2ストライドベクトルがなす第2移動方向角度と、から決定されることを特徴とする請求項6に記載の歩行軌道計測方法。
【請求項8】
前記歩行軌道を生成するステップは、隣接軌道差分角度を積分することによりグローバル座標を決定するステップを備え、
前記グローバル座標に対して前記第1歩行軌道がなす第1角と、前記グローバル座標に対して前記第2歩行軌道がなす第2角と、に基づいて、前記第1歩行軌道と前記第2歩行軌道とを連結して、前記連続歩行軌道を生成することを特徴とする請求項7に記載の歩行軌道計測方法。
【請求項9】
前記角速度データに基づいて前記計測データを分割することで第1分割データおよび第2分割データを生成し、前記第1分割データにもとづいて前記第1歩行軌道を算出するとともに、前記第2分割データにもとづいて前記第2歩行軌道を算出することを特徴とする請求項8に記載の歩行軌道計測方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、歩行軌道の測定技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、歩行軌道をウェアラブルに計測及び推定しようとする場合、慣性センサが利用される。
【0003】
特許文献1には、遊脚期間毎に区切られた加速度等データを積分処理することで誤差補正を行い、一歩毎の歩行軌道を推定する技術が開示される。また特許文献2には、慣性センサの計測データのドリフト等の誤差補正にGPSの位置情報を利用して、身体に装着した慣性センサで歩行運動を解析する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-110399号公報
特開2014-059315号公報
国際公開WO2017/065241号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、一歩毎の歩行軌道の算出にフォーカスしており、人間の連続的な歩行運動の移動軌跡は推定できない。また特許文献2では、GPSでドリフト等の誤差補正を実施するため、GPSの電波の届かない場所では使用できない。またGPS計測精度が十分ではなく、一歩毎の足部の歩行軌道等のような小さな動きを解析する際のドリフト補正には適用が難しい。
【0006】
本開示は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、長期間にわたる連続的な歩行軌道を高精度に測定可能な歩行測定技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある態様は、歩行軌道測定装置に関する。歩行軌道測定装置は、歩行者の下腿に取り付けられるセンサと、センサが生成する3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データにもとづいて、歩行軌道を計算する処理装置と、を備える。処理装置は、センサが生成するデータにもとづいて1歩ごとの歩行軌道を計算し、隣接するストライドベクトルがなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出し、当該回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成する。
【0008】
本開示の別の態様は、歩行軌道を計算する処理装置である。処理装置は、歩行者の下腿に取り付けられたセンサから、3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データを受信するインタフェース部と、時系列データから1歩ごとの波形を切り出し、1歩ごとの歩行軌道を計算するローカル歩行軌道算出部と、隣接する歩行軌道のストライドベクトルのなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出する回転角算出部と、回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成する結合部と、を備える。
【0009】
本開示のさらに別の態様は、歩行軌道計測方法である。この方法は、歩行者の下腿に取り付けられたセンサによって、3次元の加速度および3次元の角速度を含む時系列データを生成するステップと、時系列データから1歩ごとの波形を切り出し、1歩ごとの歩行軌道を計算するステップと、隣接する歩行軌道のストライドベクトルのなす角度δθ(i)を積分することにより回転角θ
C
(i)を算出するステップと、回転角θ
C
(i)を利用して、1歩ごとの歩行軌道を結合することにより連続歩行軌道を生成するステップと、を備える。
【0010】
本開示のさらに別の態様は、歩行軌道計測方法に関する。この方法は、歩行者の下腿に取り付けられたセンサによって、3次元の加速度データおよび角速度データを含む計測データを計測するステップと、前記計測データに基づいて3次元の歩行軌道を生成するステップと、を備える。歩行軌道を生成するステップは、1歩分の第1歩行軌道およびその直前の隣接する1歩分の第2歩行軌道に基づいて、第1歩行軌道と第2歩行軌道との隣接軌道差分角度Δθを生成する。
(【0011】以降は省略されています)
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