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公開番号2024138938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049670
出願日2023-03-27
発明の名称車体の姿勢制御装置
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人個人
主分類B60W 30/02 20120101AFI20241002BHJP(車両一般)
要約【課題】登坂路において、走行している車両の減速停止時および停止している車両の発進加速時に車両の乗員に与える不快感を抑制する
【解決手段】前輪12Fおよび後輪12Rに制動力を付与する制動力制御部128と、少なくとも後輪12Rに駆動力を付与する駆動力制御部130と、を備え、制動力制御部128が車両10の減速停止時および車両10の発進加速時に前輪12Fに制動力を付与し、駆動力制御部130が減速停止時および発進加速時に後輪12Rに駆動力を付与する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
前輪および後輪に制動力を付与する制動力制御部と、
少なくとも前記後輪に駆動力を付与する駆動力制御部と、を備え、
前記制動力制御部は、車両の減速停止時および前記車両の発進加速時に、前記前輪に前記制動力を付与し、
前記駆動力制御部は、前記減速停止時および前記発進加速時に、前記後輪に前記駆動力を付与する、
ことを特徴とする車両の姿勢制御装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記車両が走行している走行路の路面勾配を検出する勾配検出部をさらに備え、
前記制動力制御部は、検出された前記路面勾配に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、
前記駆動力制御部は、検出された前記路面勾配に対応する前記駆動力を前記後輪に付与する、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項3】
前記制動力制御部は、前記減速停止時において、前記車両を停止させるための前記制動力に、前記後輪に付与された前記駆動力に相当する前記制動力を加算した前記制動力を、前記前輪に付与する、
ことを特徴とする請求項2記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項4】
前記駆動力制御部は、前記発進加速時において、前記車両を発進させるための前記駆動力に、前記前輪に付与された前記制動力に相当する前記駆動力を加算した前記駆動力を、前記後輪に付与する、
ことを特徴とする請求項2記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項5】
前記車両の車速を検出する速度検出部と、
前記車両の加減速度を検出する加減速度検出部と、をさらに備え、
前記制動力制御部は、検出された前記車速または前記加減速度に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、
前記駆動力制御部は、検出された前記車速または前記加減速度に対応する前記駆動力を前記後輪に付与する、
ことを特徴とする請求項3または4記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項6】
前記車両の運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ検出部と、
前記運転者によるアクセル操作量を検出するアクセル検出部と、
検出された前記ブレーキ操作量または前記アクセル操作量に基づいて前記運転者による要求加減速度を算出する要求加減速度算出部と、をさらに備え、
前記制動力制御部は、算出された前記要求加減速度に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、
前記駆動力制御部は、算出された前記要求加減速度に対応する前記駆動力を前記後輪に付与する、
ことを特徴とする請求項5記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項7】
検出された前記車速、前記加減速度、および前記ブレーキ操作量に基づいて、前記運転者が前記車両を停止させる停車意思を有しているか否かを判定する停車意思判定部をさらに備え、
前記制動力制御部は、前記運転者が前記停車意思を有している場合、前記減速停止時と判断し、前記前輪に前記制動力を付与し、
前記駆動力制御部は、前記運転者が前記停車意思を有している場合、前記減速停止時と判断し、前記後輪に前記駆動力を付与する、
ことを特徴とする請求項6記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項8】
検出された前記車速、前記加減速度、および前記アクセル操作量に基づいて、前記運転者が前記車両を発進させる発進意思を有しているか否かを判定する発進意思判定部をさらに備え、
前記制動力制御部は、前記運転者が前記発進意思を有している場合、前記発進加速時と判断し、前記前輪に前記制動力を付与し、
前記駆動力制御部は、前記運転者が前記発進意思を有している場合、前記発進加速時と判断し、前記後輪に前記駆動力を付与する、
ことを特徴とする請求項6記載の車両の姿勢制御装置。
【請求項9】
前記制動力制御部は、前記発進加速時に付与する前記前輪への前記制動力を所定時間保持する、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の姿勢制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の姿勢制御装置に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
登坂路を走行している車両を停止させる場合に、ブレーキを踏んで減速させると車体が前のめりになるノーズダイブが発生し、その後車両が完全停止すると、その反動および重力による後ろ向きの力により揺り返され、ピッチング挙動が発生する。一方、登坂路に停止している車両を発進させる場合、アクセルを踏んで加速させると車体の前部が浮き上がるスクワット(テールスクワット)が発生する。
【0003】
そこで、登坂路においても平坦路と同様の減速停車時のフィーリングを得る車両の走行制御装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の車両走行制御装置は、車両が停止直前と判断された時点で所定以上の路面勾配が検出されている場合、制動力を一時減圧した後に増圧する制御と並行して、所定のトルク要求を行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-137732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の走行制御装置は、車両の減速停止時のピッチング抑制に特化されているため、登坂路を走行している車両を停止させ、その後停止している車両を発進させる場合の車体の姿勢まで制御することはできない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、登坂路において、走行している車両の減速停止時および停止している車両の発進加速時に車両の乗員に与える不快感を抑制する車両の姿勢制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するため本発明の一実施の形態は、前輪および後輪に制動力を付与する制動力制御部と、少なくとも前記後輪に駆動力を付与する駆動力制御部と、を備え、前記制動力制御部は、車両の減速停止時および前記車両の発進加速時に、前記前輪に前記制動力を付与し、前記駆動力制御部は、前記減速停止時および前記発進加速時に、前記後輪に前記駆動力を付与することを特徴とする。
また、前記車両が走行している走行路の路面勾配を検出する勾配検出部をさらに備え、前記制動力制御部は、検出された前記路面勾配に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、前記駆動力制御部は、検出された前記路面勾配に対応する前記駆動力を前記後輪に付与することを特徴とする。
また、前記制動力制御部は、前記減速停止時において、前記車両を停止させるための前記制動力に、前記後輪に付与された前記駆動力に相当する前記制動力を加算した前記制動力を、前記前輪に付与することを特徴とする。
また、前記駆動力制御部は、前記発進加速時において、前記車両を発進させるための前記駆動力に、前記前輪に付与された前記制動力に相当する前記駆動力を加算した前記駆動力を、前記後輪に付与することを特徴とする。
また、前記車両の車速を検出する速度検出部と、前記車両の加減速度を検出する加減速度検出部と、をさらに備え、前記制動力制御部は、検出された前記車速または前記加減速度に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、前記駆動力制御部は、検出された前記車速または前記加減速度に対応する前記駆動力を前記後輪に付与することを特徴とする。
また、前記車両の運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキ検出部と、前記運転者によるアクセル操作量を検出するアクセル検出部と、検出された前記ブレーキ操作量または前記アクセル操作量に基づいて前記運転者による要求加減速度を算出する要求加減速度算出部と、をさらに備え、前記制動力制御部は、算出された前記要求加減速度に対応する前記制動力を前記前輪に付与し、前記駆動力制御部は、算出された前記要求加減速度に対応する前記駆動力を前記後輪に付与することを特徴とする。
また、検出された前記車速、前記加減速度、および前記ブレーキ操作量に基づいて、前記運転者が前記車両を停止させる停車意思を有しているか否かを判定する停車意思判定部をさらに備え、前記制動力制御部は、前記運転者が前記停車意思を有している場合、前記減速停止時と判断し、前記前輪に前記制動力を付与し、前記駆動力制御部は、前記運転者が前記停車意思を有している場合、前記減速停止時と判断し、前記後輪に前記駆動力を付与することを特徴とする。
また、検出された前記車速、前記加減速度、および前記アクセル操作量に基づいて、前記運転者が前記車両を発進させる発進意思を有しているか否かを判定する発進意思判定部をさらに備え、前記制動力制御部は、前記運転者が前記発進意思を有している場合、前記発進加速時と判断し、前記前輪に前記制動力を付与し、前記駆動力制御部は、前記運転者が前記発進意思を有している場合、前記発進加速時と判断し、前記後輪に前記駆動力を付与することを特徴とする。
また、前記制動力制御部は、前記発進加速時に付与する前記前輪への前記制動力を所定時間保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施の形態によれば、制動力制御部が車両の減速停止時および車両の発進加速時に前輪に制動力を付与し、駆動力制御部が減速停止時および発進加速時に後輪に駆動力を付与することにより、登坂路において、走行している車両の減速停止時および停止している車両の発進加速時に車両の乗員に与える不快感を抑制する上で有利となる。すなわち、減速停止時に後輪に駆動力を付与することで車体のノーズダイブを抑制でき、発進加速時に前輪に制動力を付与することで車体のテールスクワットを抑制でき、車両の乗員に与える不快感を抑制する上で有利となる。
また、車両が走行している走行路の路面勾配を検出し、制動力制御部が路面勾配に対応する制動力を前輪に付与し、駆動力制御部が路面勾配に対応する駆動力を後輪に付与する構成とすれば、登坂路において、走行している車両の減速停止時および停止している車両の発進加速時に車両の乗員に与える不快感を抑制する上で有利となる。
また、制動力制御部が、減速停止時において、車両を停止させるための制動力に、後輪に付与された駆動力に相当する制動力を加算した制動力を前輪に付与する構成とすれば、後輪に付与された駆動力により車両の減速停止が妨げられることを抑制する上で有利となる。
また、駆動力制御部が、発進加速時において、車両を発進させるための駆動力に、前輪に付与された制動力に相当する駆動力を加算した駆動力を後輪に付与する構成とすれば、前輪に付与された制動力により車両の発進加速が妨げられることを抑制する上で有利となる。
また、車両の車速や加減速度を検出し、制動力制御部が車速または加減速度に対応する制動力を前輪に付与し、駆動力制御部が車速または加減速度に対応する駆動力を後輪に付与する構成とすれば、車両の走行状況に合わせた制動力および駆動力を付与する上で有利となる。
また、車両の運転者によるブレーキ操作量またはアクセル操作量に基づいて運転者による要求加減速度を算出し、制動力制御部が要求加減速度に対応する制動力を前輪に付与し、駆動力制御部が要求加減速度に対応する駆動力を後輪に付与する構成とすれば、運転者による操作量に基づく要求加減速度を考慮して制動力および駆動力を付与する上で有利となる。
また、運転者が車両を停止させる停車意思を有している場合に減速停止時と判定し、制動力制御部が前輪に制動力を付与し、駆動力制御部が後輪に駆動力を付与する構成とすれば、運転者の意思に基づく減速停止時に制動力および駆動力を付与する上で有利となる。
また、運転者が車両を発進させる発進意思を有している場合に発進加速時と判定し、制動力制御部が前輪に制動力を付与し、駆動力制御部が後輪に駆動力を付与する構成とすれば、運転者の意思に基づく発進加速時時に制動力および駆動力を付与する上で有利となる。
また、制動力制御部が発進加速時に付与する前輪への制動力を所定時間保持する構成とすれば、車体のテールスクワットを確実に抑制でき、車両の乗員に与える不快感を抑制する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(A)は登坂路を上がっていく従来の車両の状態を示す説明図であり、(B)は登坂路を上がっていく本実施の形態の車両の状態を示す説明図である。
本実施の形態の車両の構成を示す概略図である。
本実施の形態の車両の機能構成図である。
(A)は従来の車両の速度および加減速度を示す図であり、(B)は本実施の形態の車両の速度および加減速度を示す図であり、(C)は従来の車両と本実施の形態の車両の速度および加減速度を示す図である。
(A)は従来の車両の制動力を示す図であり、(B)は本実施の形態の車両の制動力を示す図であり、(C)は従来の車両と本実施の形態の車両の制動力を示す図である。
(A)は従来の車両の駆動力を示す図であり、(B)は本実施の形態の車両の駆動力を示す図であり、(C)は従来の車両と本実施の形態の車両の駆動力を示す図である。
(A)は従来の車両のピッチング角を示す図であり、(B)は本実施の形態の車両のピッチング角を示す図であり、(C)は従来の車両と本実施の形態の車両のピッチング角を示す図である。
本実施の形態の車両の姿勢制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態の車両の姿勢制御装置は、車両10に設けられた車輪(前輪12F、後輪12R)に付与する制動力および駆動力を制御することで車両10の姿勢を制御するものである。まず、図1を参照して、本実施の形態の車両10の姿勢制御処理の概要を、当該処理を行っていない従来の車両90と比較して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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