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公開番号2024137024
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023048372
出願日2023-03-24
発明の名称車両用電源装置
出願人マレリ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20240927BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】バッテリを過充電から保護する。
【解決手段】車両用電源装置1は、バッテリ2と、車両電源3と、充放電経路4と、スイッチ部5と、制御装置9の監視部91と、を備える。スイッチ部5は、直列に接続されたFET51およびFET52と、アノードをバッテリ2側に配置して、FET51に並列に接続されたダイオード53と、ダイオード53と逆向きに配置され、FET52に並列に接続されたダイオード54と、を備える。監視部91は、バッテリ2を過充電から保護する際に、FET51をオフにし、かつFET52をオンにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1のバッテリと、
第2のバッテリと、
前記第1のバッテリと前記第2のバッテリとを、互いに充放電可能に接続する充放電経路と、
前記充放電経路に設けられたスイッチ部と、
前記第1のバッテリの状態を監視して、前記スイッチ部を制御する監視部と、を備え、
前記スイッチ部は、
直列に接続された第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子と、
アノードを前記第1のバッテリ側に配置して、前記第1の半導体スイッチング素子に並列に接続された第1のダイオードと、
前記第1のダイオードと逆向きに配置され、前記第2の半導体スイッチング素子に並列に接続された第2のダイオードと、を備え、
前記監視部は、前記第1のバッテリを過充電から保護する際に、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにする、車両用電源装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記監視部は、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにした後、前記第1のバッテリの放電を検出した場合に、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子をオンにする、請求項1記載の車両用電源装置。
【請求項3】
前記第1の半導体スイッチング素子の両端に接続された第1の電圧センサを備え、
前記監視部は、前記第1の電圧センサで測定される電位差に基づいて、前記第1のバッテリからの放電を検出する、請求項2記載の車両用電源装置。
【請求項4】
前記充放電経路に設けられたヒューズと、
前記ヒューズの両端に接続された第1の電圧センサと、を備え、
前記監視部は、前記第1の電圧センサで測定される電位差に基づいて、前記第1のバッテリからの放電を検出する、請求項2記載の車両用電源装置。
【請求項5】
前記第1のバッテリを構成する各セルの電圧を測定する第2の電圧センサを備え、
前記監視部は、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子をオンにした状態で、前記各セルの電圧の総和を、前記第1のバッテリの電圧として算出し、
前記監視部は、前記各セルの電圧の総和が、前記第1のバッテリの上限電圧を示す閾値を超えた場合に、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにする、請求項1記載の車両用電源装置。
【請求項6】
前記監視部は、前記第1のバッテリの単位セル当たりの上限電圧に前記第1のバッテリを構成するセルの総数を掛けた値を前記閾値として用いる、請求項5記載の車両用電源装置。
【請求項7】
前記第2のバッテリから印加される電圧を測定する第3の電圧センサを備え、
前記監視部は、前記第2のバッテリから印加される電圧と前記第1のバッテリの電圧との差分が、許容電圧値を超える場合に、
前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにする、請求項5または6記載の車両用電源装置。
【請求項8】
前記監視部は、前記第1のバッテリの単位セル当たりの上限電圧と、前記第2の電圧センサで測定される最大セル電圧との差分にセルの総数を掛けた値を、前記各セルの電圧の総和に足すことで前記閾値を算出する、請求項5記載の車両用電源装置。
【請求項9】
前記第1のバッテリの充電率を推定する推定部を備え、
前記監視部は、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにしている間、前記推定部で推定される前記充電率が所定値より低くなった場合、前記第1の半導体スイッチング素子を間欠的にオンにして、前記第2のバッテリから前記第1のバッテリへの充電を行う、請求項1記載の車両用電源装置。
【請求項10】
前記第1のバッテリの充電率を推定する推定部と、
前記第1のバッテリと前記第2のバッテリとを充放電可能に接続し、電圧調整装置が設けられたバイパス経路と、を備え、
前記監視部は、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにしている間、前記推定部で推定される前記充電率が所定値より低くなった場合、前記バイパス経路を介して前記第2のバッテリから前記第1のバッテリへの充電を行う、請求項1記載の車両用電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電源装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
車両用電源装置は、車両負荷に電力を供給する二次電池であるバッテリを備えている(例えば、特許文献1参照)。車両用電源装置は、例えば、複数のバッテリを備えたものとすることができる。複数のバッテリは、例えば、車両電源として機能するメインのバッテリと、バックアップ用の電源として機能するバッテリとすることができる。これらのバッテリは充放電経路を介して接続され、互いに充放電可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6944553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両電源は、車両負荷の使用状況等によって、出力する電圧が通常の範囲よりも上がることがある。ここで、バックアップ用のバッテリは必要とされる電圧が比較的低いため、車両電源を構成するバッテリと比較して内部抵抗の小さいバッテリが用いられることがある。しかしながら、車両電源から通常よりも高い電圧がバックアップ用のバッテリに印加されると、バッテリの過充電を招く可能性がある。
【0005】
複数のバッテリが充放電可能に接続された車両用電源装置において、バッテリを過充電から保護することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様における車両用電源装置は、
第1のバッテリと、
第2のバッテリと、
前記第1のバッテリと前記第2のバッテリとを、互いに充放電可能に接続する充放電経路と、
前記充放電経路に設けられたスイッチ部と、
前記第1のバッテリの状態を監視して、前記スイッチ部を制御する監視部と、を備え、
前記スイッチ部は、
直列に接続された第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子と、
アノードを前記第1のバッテリ側に配置して、前記第1の半導体スイッチング素子に並列に接続された第1のダイオードと、
前記第1のダイオードと逆向きに配置され、前記第2の半導体スイッチング素子に並列に接続された第2のダイオードと、を備え、
前記監視部は、前記第1のバッテリを過充電から保護する際に、前記第1の半導体スイッチング素子をオフにし、かつ前記第2の半導体スイッチング素子をオンにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第1のバッテリを過充電から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る車両用電源装置の電気的構成を示す図である。
実施形態に係る制御装置の機能構成を示すブロック図である。
FET51をオフにした状態を示す図である。
バッテリからの放電を説明する図である。
制御装置の監視部の処理を示すフローチャートである。
変形例1に係る車両用電源装置の電気的構成を示す図である。
変形例2に係る監視部の処理を示すフローチャートである。
変形例3に係る車両用電源装置の電気的構成を示す図である。
変形例4における閾値TH1の設定を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る車両用電源装置を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る車両用電源装置1の電気的構成を示す図である。
図2は、実施形態に係る制御装置9の機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両用電源装置1は、バッテリ2(第1のバッテリ)と、車両電源3(第2のバッテリ)と、充放電経路4と、制御装置9と、を有する。
バッテリ2は、充放電経路4を介して、車両電源3および車両負荷6に並列に接続されている。
バッテリ2および車両電源3は、充放電経路4を介して車両負荷6に電力を供給可能である。また、バッテリ2および車両電源3は、充放電経路4を介して互いに充放電が可能である。
車両用電源装置1において、例えば、車両電源3を、メインで車両負荷6に電力を供給する電源とし、バッテリ2を、車両電源3のバックアップ用の電源として用いることができる。そのため、バッテリ2は、車両電源3を構成するバッテリよりも、安価で内部抵抗の小さいものを用いても良い。
【0010】
車両負荷6は、車両に設けられ、電力の供給を必要とする様々な機器である。車両負荷6は、例えば、走行制御装置、DC/DCコンバータ、インバータ、ヘッドライト、ルームライト、ウィンカー、パワーウィンドウ、オーディオシステム、空調装置、カーナビゲーションシステム等を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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