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公開番号2024136428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047543
出願日2023-03-24
発明の名称カテーテルハンドルおよびそれを備えたカテーテル
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61M 25/092 20060101AFI20240927BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】スムーズにハンドルを操作することができ、ハンドルを操作する際の異音の発生が抑えられたカテーテルハンドルとそれを備えたカテーテルを提供する。
【解決手段】らせん状に延びる第1係合部16を有し、軸方向に変位可能なスライダー4と、第1係合部16に係合する第2係合部17を有する回転ノブ5と、遠位部がチューブ22の内腔に配置され、近位部が回転ノブ5の内腔に配置された第1ワイヤ6と第2ワイヤ7と、第1端部が第1接続部9で第1ワイヤ6の近位部に接続され、第2端部が第2接続部10で第2ワイヤ7の近位部に接続された線状部材8と、線状部材8の一部が当接した反転ガイド14とを備え、線状部材8は、反転ガイド14との当接部分より第1端部側の部分でスライダー4に固定され、スライダー4が最も遠位側に変位した状態で、第1接続部9と第2接続部10がスライダー4の遠位端よりも遠位側に位置するカテーテルハンドル1。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
カテーテルのチューブを操作するためのハンドルであって、
近位側から遠位側に軸方向に延びる内腔を有するハンドル本体と、
前記ハンドル本体の内腔に配置され、前記軸方向に延び、前記ハンドル本体に固定されたシャフトと、
前記シャフトの外側に配置され、らせん状に延びる第1係合部を外面に有しており、前記シャフトに沿って前記軸方向に変位可能に設けられたスライダーと、
前記軸方向に延びる回転軸を有し、前記ハンドル本体に対して回転可能に設けられた回転ノブであって、前記軸方向に延びる内腔を有し、前記スライダーの前記第1係合部に係合する第2係合部を内面に有する回転ノブと、
遠位部が前記チューブの内腔に配置され、近位部が前記回転ノブの内腔に配置された第1ワイヤと、
遠位部が前記チューブの内腔に配置され、近位部が前記回転ノブの内腔に配置された第2ワイヤと、
前記ハンドル本体の内腔と前記回転ノブの内腔に配置され、一方端側の第1端部と他方端側の第2端部を有する線状部材であって、前記第1端部が第1接続部で前記第1ワイヤの近位部に接続され、前記第2端部が第2接続部で前記第2ワイヤの近位部に接続された線状部材と、
前記ハンドル本体の内腔に配置され、前記線状部材の一部が当接した反転ガイドとを備え、
前記線状部材は、前記反転ガイドと当接する部分より前記第1端部側の部分で、前記スライダーに固定されており、
前記スライダーが最も遠位側に変位した状態で、前記第1接続部と前記第2接続部が前記スライダーの遠位端よりも遠位側に位置するカテーテルハンドル。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記線状部材は前記第1ワイヤと前記第2ワイヤよりも曲げ剛性が小さい請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項3】
前記第1ワイヤと前記第2ワイヤは金属線材であり、前記線状部材は繊維ロープである請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項4】
前記第1ワイヤの近位端部は環状に形成された第1環状部を有し、前記線状部材の前記第1端部が前記第1環状部に結ばれることにより前記第1接続部が形成されており、
前記第2ワイヤの近位端部は環状に形成された第2環状部を有し、前記線状部材の前記第2端部が前記第2環状部に結ばれることにより前記第1接続部が形成されている請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項5】
前記線状部材の前記第1端部が前記第1環状部に結ばれることにより形成された結び目、および、前記線状部材の前記第2端部が前記第2環状部に結ばれることにより形成された結び目は、接着剤により固められている、または、溶融固化されている請求項4に記載のカテーテルハンドル。
【請求項6】
前記線状部材は、前記スライダーの少なくとも遠位側1/3の部分で前記スライダーに固定されている請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項7】
前記線状部材は、前記スライダーの少なくとも遠位側1/3の部分と近位側1/3の部分で前記スライダーに固定されている請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項8】
前記第1係合部と前記第2係合部は、一方が凸部であり他方が溝である請求項1に記載のカテーテルハンドル。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のカテーテルハンドルと、
前記カテーテルハンドルの遠位側に設けられたチューブとを有するカテーテル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルに用いられるハンドルと、それを備えたカテーテルに関するものである。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
カテーテルは、通常、血管や消化管や尿管などの体腔に挿入するためのチューブと、チューブの近位側に設けられたハンドルとから構成されている。カテーテルには、手元側のハンドルを操作してチューブの遠位端部を屈曲できるように構成されたものが知られている。このようなカテーテルは、チューブの内腔にワイヤが配され、ワイヤの遠位端部がチューブの遠位端部に固定され、ワイヤの近位端部がハンドルに接続され、ハンドルを操作することによりチューブの遠位端部を屈曲できるようになっている。例えば、チューブの内腔にワイヤが2本配されたカテーテルでは、ハンドルを操作することにより、2本のワイヤの一方を近位側に引っ張ることでチューブの遠位端部を一方側に屈曲させ、他方を引っ張ることでチューブの遠位端部を他方側に屈曲させることができる。
【0003】
このようなカテーテルハンドルとして、例えば特許文献1には、先端部がカテーテルの先端領域に結合された2つの制御ワイヤを備えたカテーテルハンドルであって、ハウジングと、ハウジング内に配置され、ハウジング内で直線的に並進するように構成された摺動アセンブリと、ハウジングに対して回転自在に設けられた制御ノブを有し、前記2つの制御ワイヤの基端部がハウジング内に配置され、摺動アセンブリを直線的に並進させることによって摺動アセンブリが2つの制御ワイヤのそれぞれを別個に操作するように構成され、制御ノブを第1の回転方向へ回転させることによって、摺動アセンブリが先端側へ変位して2つの制御ワイヤの一方に張力をかけ、それによりカテーテルが第1の偏向方向に偏向し、制御ノブを第2の回転方向へ回転させることによって、摺動アセンブリが基端側へ変位して2つの制御ワイヤの他方に張力をかけ、それによりカテーテルが第2偏向方向に偏向するように構成されたカテーテルハンドルが開示されている。
【0004】
特許文献2には、カテーテルの遠位部分を偏向させるカテーテルハンドルであって、第1の直径を有し、第1のワイヤが連結される第1の回転部材と、前記第1の直径より小さい第2の直径を有し、第2のワイヤが連結される第2の回転部材とを有し、第2の回転部材は、第2の回転部材の中心点が第1の回転部材の中心点からずれるように、第1の回転部材に連結され、第1および第2の回転部材は、第1のワイヤを介した第1の回転部材の回転が、第2の回転部材および第2のワイヤを回転させて、カテーテルの遠位部分を偏向させるように構成されたカテーテルハンドルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2015-523892号公報
特表2018-515215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、従来様々なカテーテルハンドルが提案されており、本発明の目的は、新規の構造を有し、スムーズにハンドルを操作することができ、ハンドルを操作する際の異音の発生を抑えることができるカテーテルハンドルとそれを備えたカテーテルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決することができた本発明のカテーテルハンドルおよび当該カテーテルハンドルを備えたカテーテルは、下記の通りである。
[1] カテーテルのチューブを操作するためのハンドルであって、
近位側から遠位側に軸方向に延びる内腔を有するハンドル本体と、
前記ハンドル本体の内腔に配置され、前記軸方向に延び、前記ハンドル本体に固定されたシャフトと、
前記シャフトの外側に配置され、らせん状に延びる第1係合部を外面に有しており、前記シャフトに沿って前記軸方向に変位可能に設けられたスライダーと、
前記軸方向に延びる回転軸を有し、前記ハンドル本体に対して回転可能に設けられた回転ノブであって、前記軸方向に延びる内腔を有し、前記スライダーの前記第1係合部に係合する第2係合部を内面に有する回転ノブと、
遠位部が前記チューブの内腔に配置され、近位部が前記回転ノブの内腔に配置された第1ワイヤと、
遠位部が前記チューブの内腔に配置され、近位部が前記回転ノブの内腔に配置された第2ワイヤと、
前記ハンドル本体の内腔と前記回転ノブの内腔に配置され、一方端側の第1端部と他方端側の第2端部を有する線状部材であって、前記第1端部が第1接続部で前記第1ワイヤの近位部に接続され、前記第2端部が第2接続部で前記第2ワイヤの近位部に接続された線状部材と、
前記ハンドル本体の内腔に配置され、前記線状部材の一部が当接した反転ガイドとを備え、
前記線状部材は、前記反転ガイドと当接する部分より前記第1端部側の部分で、前記スライダーに固定されており、
前記スライダーが最も遠位側に変位した状態で、前記第1接続部と前記第2接続部が前記スライダーの遠位端よりも遠位側に位置するカテーテルハンドル。
[2] 前記線状部材は前記第1ワイヤと前記第2ワイヤよりも曲げ剛性が小さい[1]に記載のカテーテルハンドル。
[3] 前記第1ワイヤと前記第2ワイヤは金属線材であり、前記線状部材は繊維ロープである[1]または[2]に記載のカテーテルハンドル。
[4] 前記第1ワイヤの近位端部は環状に形成された第1環状部を有し、前記線状部材の前記第1端部が前記第1環状部に結ばれることにより前記第1接続部が形成されており、前記第2ワイヤの近位端部は環状に形成された第2環状部を有し、前記線状部材の前記第2端部が前記第2環状部に結ばれることにより前記第1接続部が形成されている[1]~[3]のいずれかに記載のカテーテルハンドル。
[5] 前記線状部材の前記第1端部が前記第1環状部に結ばれることにより形成された結び目、および、前記線状部材の前記第2端部が前記第2環状部に結ばれることにより形成された結び目は、接着剤により固められている、または、溶融固化されている[4]に記載のカテーテルハンドル。
[6] 前記線状部材は、前記スライダーの少なくとも遠位側1/3の部分で前記スライダーに固定されている[1]~[5]のいずれかに記載のカテーテルハンドル。
[7] 前記線状部材は、前記スライダーの少なくとも遠位側1/3の部分と近位側1/3の部分で前記スライダーに固定されている[1]~[6]のいずれかに記載のカテーテルハンドル。
[8] 前記第1係合部と前記第2係合部は、一方が凸部であり他方が溝である[1]~[7]のいずれかに記載のカテーテルハンドル。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載のカテーテルハンドルと、前記カテーテルハンドルの遠位側に設けられたチューブとを有するカテーテル。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカーテルハンドルおよびカテーテルによれば、回転ノブを回転させることにより、ハンドル内に設けられたスライダーをハンドルの軸方向に変位させることができ、これにより、線状部材を介して第1ワイヤと第2ワイヤを近位側に引いたり遠位側に押し込むことができ、カテーテルハンドルの遠位側に設けられたチューブを操作することができる。この際、第1ワイヤと第2ワイヤがスライダーに接触することが抑えられるため、スライダーをスムーズに軸方向に変位させることができる。また、スライダーが第1ワイヤや第2ワイヤに接触することにより異音が発生することを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
カテーテルハンドルを備えたカテーテルの全体図を表す。
図1に示したカテーテルに設けられたカテーテルハンドルの内部構造の平面図を表す。
図2に示したカテーテルハンドルの内部構造であって、スライダーを軸方向に沿って一部切除した平面図を表す。
図2に示したカテーテルハンドルの内部構造からスライダーとシャフトを除いた平面図を表す。
図2に示したカテーテルハンドルにおいて、スライダーを最も遠位側に変位させた状態の平面図を表す。
図2に示したカテーテルハンドルにおいて、スライダーを最も近位側に変位させた状態の平面図を表す。
第1接続部と第2接続部の構成例を表す。
図2に示したカテーテルハンドルのVIII-VIII断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、下記実施の形態に基づき本発明のカテーテルハンドルと当該ハンドルを備えたカテーテルを具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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