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公開番号2024133626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-02
出願番号2024108658,2020522875
出願日2024-07-05,2018-11-15
発明の名称PEG化されたカルフィルゾミブ化合物の安定組成物
出願人アムジエン・インコーポレーテツド
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類A61K 38/07 20060101AFI20240925BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】多発性骨髄腫などの血管悪性腫瘍を含む癌を治療するための、カルフィルゾミブ化合物の安定医薬組成物を提供する。
【解決手段】(a)PEG化されたカルフィルゾミブ化合物と、(b)スクロース、ソルビタル、グリセリン、マルトース、ラクトース、エリスロース、デキストロース、ラクトビオース、シクロデキストリン、プロリン、グリシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、アラニン、メチオニン、プロリン、グルタミン酸、グルタメート、並びに塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、塩素酸カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、グアニジン塩酸塩、塩化アンモニウム等からなる群から選択される塩からなる群から選択される少なくとも1つの賦形剤と、(c)グルタメート、ヒスチジン、アセテート、及びトリス-HCl、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される緩衝剤と、を含む医薬組成物とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(a)PEG化されたカルフィルゾミブ化合物と、
(b)スクロース、ソルビタル、グリセリン、マルトース、ラクトース、エリスロース、デキストロース、ラクトビオース、シクロデキストリン、プロリン、グリシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、アラニン、メチオニン、プロリン、グルタミン酸、グルタメート、並びに塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、塩素酸カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、グアニジン塩酸塩、塩化アンモニウム、硫酸カリウム、アスパラギン酸アンモニウム、アルギニン-HCl、リジン-HCl、塩化マグネシウム、及び硫酸バリウムからなる群から選択される塩からなる群から選択される少なくとも1つの賦形剤と、
(c)グルタメート、ヒスチジン、アセテート、及びトリス-HCl、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される緩衝剤と、
(d)任意選択的には、マンニトール、トレハロース、PVP,シクロデキストリン、グリシン、デキストロース、デキストラン、スクロース、プロリン、PEG33350、及びPEG400からなる群から選択される増量剤、
(e)任意選択的には、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、アラニン、メチオニン、プロリン、グルタミン酸、及びグルタメートからなる群から選択されるアミノ酸、
(f)任意選択的には、ポリソルベート20、ポリソルベート80、プルロニックF68、ドクサートナトリウム、塩化ベンザルコニウム、トリトンX100、四官能性ブロックOポリマー、アルコール、SDS、硫酸プロタミン、及びブタンからなる群から選択される界面活性剤、
又は(d)、(e)、及び(f)の組み合わせと、
を含む医薬組成物。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記PEG化されたカルフィルゾミブ化合物が、式I
TIFF
2024133626000070.tif
63
161
[式中、


は、C
1~10
アルキル又はC
3~7
シクロアルキルであり、
各R

は、独立して、C
1~6
アルキル、-OCH

、又はハロゲンであり、
oは、0、1、2、又は3から選択される整数であり、
リンカーは、
TIFF
2024133626000071.tif
77
161
(式中、R

は、H又はCH

であり、
nは、1、2、3、又は4から選択される整数であり、
pは、0、1、2、3、又は4から選択される整数であり、
qは、1、2、3、4、5、6、7、8、又は9から選択される整数であり、
rは、0、1、2、3、4、又は5から選択される整数である)
の構造を有する部分であり、
PEGは、約500~約20,000の範囲の分子量を有するポリエチレングリコールポリマー部分である]
の構造又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記リンカーが、
TIFF
2024133626000072.tif
33
161
[式中、R

は、H又はCH

であり、
qは、4であり、
rは、2である]の構造を有する部分である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記PEG化されたカルフィルゾミブ化合物が、
TIFF
2024133626000073.tif
153
161
TIFF
2024133626000074.tif
147
161
の構造を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記PEG化されたカルフィルゾミブ化合物が、
TIFF
2024133626000075.tif
85
161
の構造を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、冷凍製剤であり、前記製剤のpHが、5.0~8.0の範囲である、請求項1~5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記賦形剤が、スクロース、プロリン、グリシン、及び塩化ナトリウム又はこれらの組み合わせからなる群から選択され、前記緩衝剤が、ヒスチジン、アセテート、及びトリス-HCl又はこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記賦形剤が、約5~12重量/体積%の範囲の量のスクロース、約50~300mM濃度の範囲の量のプロリン、約50~300mM濃度の範囲の量のグリシン、及び約30~160mM濃度の範囲の量の塩化ナトリウム、又はこれらの組み合わせからなる群から選択され、前記緩衝剤が、約10~30mM濃度の範囲の量のヒスチジン、約10~30mM濃度の範囲の量のアセテート、及び約10~30mM濃度の範囲の量のトリス-HCl、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記賦形剤が、約9w/v%の量のスクロース、約220mM濃度の量のL-プロリン、約293mM濃度の量のグリシン、約140mM濃度の量の塩化ナトリウム、並びに約4.5%の量のスクロース及び約140mM濃度の量の塩化ナトリウムの組み合わせからなる群から選択され、前記緩衝剤が、約10mM濃度の量のヒスチジン、約10mM濃度の量のアセテート、及び約10mM濃度の量のトリス-HClからなる群から選択される、請求項7又は8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記医薬組成物が、
(a)150mg~2000mgの範囲の量の前記PEG化されたカルフィルゾミブ化合物と、
(b)前記少なくとも1つの賦形剤及び緩衝剤が、(1)9%スクロース及びpH5の10mMアセテート緩衝液、(2)9%スクロース及びpH6の10mMヒスチジン、(3)9%スクロース及びpH7の10mMトリス-HCl、(4)9%スクロース及びpH8の10mMトリス-HCl、(5)140mM塩化ナトリウム及びpH7の10mMトリス-HCl、(6)220mM L-プロリン及びpH7の10mMトリス-HCl、(7)293mMグリシン及びpH7の10mMトリス-HCl、又は(8)70mM塩化ナトリウム及び4.5%スクロース並びにpH7の10mMトリス-HCl
を含む請求項6~9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、2017年11月16日に出願された米国仮特許出願第62/587,070号の利益を主張するものであり、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,500 文字)【0002】
本発明は、PEG化されたカルフィルゾミブ化合物の安定医薬組成物、組成物の調製方法、並びに多発性骨髄腫などの血管悪性腫瘍及び固形腫瘍を含む癌を治療するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
癌は、最も広範な疾患の一つであり、世界的に主要な死亡原因である。米国だけでも、癌は心疾患のみが上回る第2の主要な死亡原因である。癌は、正常細胞プロセスの脱制御又は無秩序な細胞増殖を特徴とすることが多い。
【0004】
多発性骨髄腫(MM)は、形質細胞に由来する進行性及び悪性の腫瘍型の癌である。それは、骨髄内での悪性形質細胞の異常な蓄積を特徴とし、全血液癌のおよそ13%を占める(Palumbo and Anderson,2011)。2015年には、約26,850の新たなケースがMMと診断されると予想され、米国で約11,240人がその疾患が原因で死亡すると予想された(ACS,2015)。MMの発生率は、米国における一般人口の平均余命の上昇のために着実に増加している(Warren et al.,2013)。その疾患は、高齢者集団に最も一般的に影響し、発生年齢の中央値は約69歳である(Howlander et al.,2013;ACS,2015)。
【0005】
MMの管理の治療目標は、症状の緩和を提供し、疾患制御を達成し、長期寛解を提供することである(Kurtin,2013)。従来、高用量の化学療法剤(メルファラン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、リポソーマルドキソルビシン、ベンダマムスチン)に続く自己幹細胞移植(ASCT)の組み合わせは、若年で治療未経験の医学的に適合する患者(65歳未満)を治療するのに利用されてきた(Palumbo et al.,2011)。年齢、併発病態及び老人病評価は、高用量療法(HDT)に続くASCTに耐える患者の適格性を決定するための主要な基準である(Palumbo et al.,2014)。HDT及びASCTに適格でない高齢の患者のために、プレドニゾンをプラスしたメルファランが、数十年の間、標準療法である(Palumbo et al.,2011;Rodriguez et al.,2012)。過去10年間に、MMの治療アルゴリズムは、新たな免疫調節剤(サリドマイド、レナリドマイド、及びポマリドマイドなど)及び標的化プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ及びカルフィルゾミブ)の導入でパラダイム変化を経験した(Richardson et al.,2007;Dmoszynska,2008;Gupta et al.,2013)。
【0006】
カルフィルゾミブは、構成的プロテアソーム及び免疫プロテアソームに選択的且つ不可逆的に結合するテトラペプチドエポキシケトンプロテアソーム阻害剤である。より具体的には、エポキシケトン求電子性弾頭がプロテアソームタンパク質のβ5サブユニットの触媒トレオニン残基に結合する。CFZは、許容される毒性プロファイルで良好に耐容される。カルフィルゾミブ、多型形態、作製方法、配合物、その使用、及び他のカルフィルゾミブ属性が、米国特許出願公開第20050245435号明細書、同第20140105921号明細書、PCT国際公開第2006017842号パンフレット、同第2009045497号パンフレット、同第2014169897号パンフレット、同第2013169282号パンフレット、同第2014011695号パンフレット、同第2006063154号パンフレット、同第2014015016号パンフレット、及び同第2010048298に記載されており、その各明細書は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0007】
カルフィルゾミブは、再発性及び難治性のMMを有する患者及び新たに診断されたMMを有する患者において励みになる全体的な応答率、無進行生存率(PFS)、及び全体的な生存率(OS)を示してきた。カルフィルゾミブは、単剤療法として、2012年7月に再発性及び難治性のMMを有する患者における治療のために初めて承認された(Kyprolis(登録商標)として)。より最近では、Kyprolisは、1~3回の治療を受けた再発性及び難治性のMMを有する患者の治療のために、レナリドマイド及びデキサメタゾンとの組み合わせ(2015年7月)並びにデキサメタゾンとの組み合わせ(2016年1月)で承認された。カルフィルゾミブ用に承認された治療レジメンは、短い10分の期間にわたって、又より遅くより長い30分の持続時間にわたってのいずれかで、注入によって患者にそれを投与することである。この注入は、28日サイクルで3週間連続して1週間当たり2日連続で行うべきである。したがって、この治療スケジュールに従うために、患者は、週に2回連続した日に、Kyprolis(登録商標)が適切且つ安全に投与され得る医師のオフィス、診療所又は病院などの認可されたKyprolis(登録商標)投与センターまで車で行くか車で又は連れていかれる必要がある。これは、不便又は非実際的であり得るか、又は一部の患者にとっては単に負担であるかもしれない。この負担は、処方されたKyprolis(登録商標)治療レジメンの十分且つ完全なコースのコンプライアンスの低下若しくは減少、又は更には完全な非コンプライアンスの可能性を高める。
【0008】
カルフィルゾミブはヒトにおいて迅速に代謝され、排出される。小さなテトラペプチド化合物であるカルフィルゾミブは、ヒトにおいて約60分以下のin-vivoでの短い半減期を示す。カルフィルゾミブのクリアランスの1つの機構は、カルフィルゾミブの比較的短い半減期をもたらす肝血流を介するものである。短い半減期又は迅速なクリアランスを有する薬物製品は、一般に、生物学的阻害活性の減少及び/又は短縮をもたらす標的範囲の減少を示す傾向がある。そのような不足を克服するために、生物学的作用部位において、より多くの薬物及び延長された有効性を提供するために、典型的には更なる薬物が投与される。したがって、カルフィルゾミブの投薬の迅速なクリアランス及び週2回の頻度は両方とも、有効性、送達及び/又は患者のコンプライアンスの改善の可能性の余地を残す。
【0009】
現在承認されているように(Kyprolis(登録商標))、カルフィルゾミブは、スルファブチルエーテルベータシクロデキストリン(SBECD)及びクエン酸ナトリウム緩衝液を含む滅菌凍結乾燥非晶質固体製剤である。投与直前に、凍結乾燥物は滅菌水で再構成され、患者に注入又は注射される。SBECD賦形剤は、主として、カルフィルゾミブのための可溶化添加剤として作用し、カルフィルゾミブと複合体を形成し、それによってカルフィルゾミブの水溶性を改善する。
【0010】
薬物製品の弱点を解決し、及び/又は所与の薬剤製品の送達、使用、若しくは他の態様を改善しようとする試みが、これらの活性医薬成分(API又は薬学的化合物)の代替的な形態の調製、及び/又は新規のそれらの製剤を導いてきたことを歴史は明らかにしている。いくつかの代替的な化合物形態は、APIのpK及び/又はPD特性を向上するように設計されたプロドラッグの発見を含む。例えば、Greenwaldらは、アミン含有化合物のプロドラッグを開示している(J.Med.Chem.,1999,42,3657-3667)。国際公開第2005063777号パンフレットは、肺炎症の治療のためのベンジルホスフェート及び置換ベンジルホスフェートプロドラッグを開示している。国際公開第20090152160号パンフレットは、動脈性高血圧の治療のための吸入カルバプロタサイクリン及びプロスタサイクリンプロドラッグを開示している。米国特許出願公開第20040100225号明細書は、イマチニブ(Gleevec(登録商標))のアシルオキシメチルプロドラッグを開示している。また、PCT国際公開第2011084846号パンフレットは、リスペリドンのアシルオキシメチルプロドラッグを開示している。これらのプロドラッグの開示は、アルキル-アシルオキシメチル結合プロドラッグを教示している。
(【0011】以降は省略されています)

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