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公開番号
2024132077
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023042731
出願日
2023-03-17
発明の名称
アクリル系異形断面繊維およびその製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
6/38 20060101AFI20240920BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】良好なハリコシ、ぬめり感があり、高白度かつ高い抗ピル性、加工性に優れた良好な品質を有し、ソフトで風合いに優れたアクリル系異形断面繊維を提供する。
【解決手段】
単繊維繊度が0.3~3.3dtex、単繊維の引張強度が2.0~3.5cN/dtexであり繊維横断面形状が下記条件を満足することを特徴とするアクリル系異形断面繊維。
a)繊維の横断面が楕円の長辺中央部に2個の凹部を対面に有する形状。
b)繊維の横断面の長辺方向の最大長さをA、短辺方向の最大長さをB、凹部の頂点間を結ぶ長さをCとすると、A/C=2.5~5.0、B/C=1.2~2.5であること、
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
単繊維繊度が0.3~3.3dtex、単繊維の引張強度が2.0~3.5cN/dtexであり繊維横断面形状が下記条件を満足することを特徴とするアクリル系異形断面繊維。
a)繊維の横断面外周上に2個の凹部を対面に有すること。
b)繊維の横断面の長辺方向の最大長さをA、短辺方向の最大長さをB、凹部間の最短幅をCとすると、A/C=2.5~5.0、B/C=1.2~2.5であること。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
結節強度が1.3~2.2cN/dtex、結節伸度が10~20%、ハンター表色系においてbが+1.5~+5.0であることを特徴とする請求項1記載のアクリル系異形断面繊維。
【請求項3】
アクリロニトリル系共重合体を20~25質量%と、溶剤75~80質量%とからなる紡糸原液を60~80℃に温調し、吐出孔の孔面積が1.26×10
-3
~3.85×10
-3
mm
2
の紡糸ノズルで、紡糸ノズルから引き取り速度/吐出線速度が0.9~1.5で吐出し、糸条が延伸工程を通過する際、該工程の一部または全部において、単一の、あるいは複数に分割された個々の糸条の幅が1m以下であり、その時の個々の糸条の総繊度(ktex)と幅(m)の比が50~300ktex/mで延伸倍率3.5~7.0倍で延伸し、乾燥緻密化し、捲縮付与後、湿熱処理工程として100~125℃で処理することを特徴とする、請求項1または2に記載のアクリル系異形断面繊維の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載のアクリル系異形断面繊維を少なくとも20wt%以上含んだ紡績糸。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は良好な品質と性能の繊維製品が得られる、アクリル系異形断面繊維とその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
アクリル系繊維は、他の合成繊維に比べて最も羊毛に類似した柔軟な風合い、保温性、嵩高性ならびに優れた染色性を有し、衣料用素材あるいはインテリア製品用素材等の広範な分野に利用されている。しかしながら近年では、アクリル系繊維からなる繊維製品には、更なる柔軟な風合いと保温性が求められている。また、アクリル系繊維からなる繊維製品は、使用中にその表面に単繊維の絡み合ったピリング(毛玉が脱落しないで布地の表面についている状態)が発生しやすいという問題点を有する。このピリングは、繊維製品の外観や風合いを損ねるために、かねてよりアクリル系繊維においては、ピリングの発生し難いこと、いわゆる抗ピル性の改良が求められていた。また、近年ではインナー用製品での白色または淡色染めにおいて、より鮮明な色合いを出すための繊維の白色化の要望が益々高まってきている。そして、白色の染色加工における作業の簡素化および加工費用低減、更に染色工程での環境負荷低減の要求に対しても、繊維の白色化が必要とされているのが現状である。
【0003】
そのような要求に対し、これまでに様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、細繊度、かつV断面形状にすることで優れた風合いと抗ピル性を発揮するとあるが、一般的なアクリル系繊維に見られるベータ型断面との差異がほとんどなく、抗ピル性に関しても満足できるものではない。また、特許文献2で提案されている亜鈴型や扁平型のアクリル系繊維では横断面の異形度が低いことから、異形断面化により得られる効果が小さく、また重合方法が水系懸濁重合であることから、熱履歴過多により繊維の黄色味が強いため、風合い、高白度および抗ピル性のいずれをも満足するものではなかった。したがって、柔軟性とハリコシ感の両立、抗ピル性、高い白色度を兼ね揃えたアクリル系繊維が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-217723号公報
特開2013-174033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、優れた風合い、かつ高白度、抗ピル性を有するアクリル系異形断面繊維およびその工業的に安定した製造方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するために、次の構成を有するものである。
【0007】
すなわち、本発明のアクリル系異形断面繊維およびその製造方法は、
(1)単繊維繊度が0.3~3.3dtex、単繊維の引張強度が2.0~3.5cN/dtexであり繊維横断面形状が下記条件を満足することを特徴とするアクリル系異形断面繊維。
a)繊維の横断面が楕円の長辺中央部に2個の凹部を対面に有する形状。
b)繊維の横断面の長辺方向の最大長さをA、短辺方向の最大長さをB、凹部間の最短幅Cとすると、A/C=2.5~5.0、B/C=1.2~2.5であること、
(2)維結節強度が1.3~2.2cN/dtex、結節伸度が10~20%、ハンター表色系においてbが+1.5~+5.0であることを特徴とする前記(1)記載のアクリル系異形断面繊維、
(3)以下の(a)~(e)の工程を有する、前記(1)または(2)に記載のアクリル系異形断面繊維の製造方法。
(a)アクリロニトリル系共重合体を20~25質量%と、溶剤75~80質量%とからなる紡糸原液を60~80℃に温調する工程
(b)温調された紡糸原液を、吐出孔の孔面積が1.26×10
-3
~3.85×10
-3
mm
2
の紡糸ノズルで、紡糸ドラフトが0.9~1.5の条件で紡糸する工程
(c)工程の一部または全部において、単一の、あるいは複数に分割された個々の糸条の幅を1m以下とし、かつ個々の糸条の総繊度(ktex)と幅(m)の比を50~300ktex/mとして、延伸倍率3.5~7.0倍で延伸する工程
(d)乾燥緻密化し、捲縮付与する工程
(e)100~125℃で湿熱処理する工程
(4)前記(1)、(2)記載のアクリル系異形断面繊維を少なくとも20wt%以上含んだ紡績糸。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアクリル系異形断面繊維およびその製造方法により、優れた風合い、かつ高白度で高い抗ピル性といった、良好な品質と性能を発揮する繊維製品を得ることが可能なアクリル系異形断面繊維を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のアクリル系異形断面繊維の横断面形状を例示説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、本発明のアクリル系異形断面繊維の製造方法について説明する。
本発明のアクリル系繊維を構成するアクリル系重合体は繊維形成が可能であれば特に限定はないが、アクリロニトリルを80質量%以上、好ましくは90質量%以上含むアクリロニトリル系重合体が好適に用いられ、アクリロニトリル単体からなる重合体のほか、共重合成分を任意に含むことができる。共重合成分としてはアクリル酸、メタクリル酸またはこれらのエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン系モノマー、あるいはアリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルスルホン酸、メタリルスルホン酸及びP-スチレンスルホン酸などの不飽和スルホン酸またはこれらの塩類などを用いることができ、特にアクリル酸メチルやメタリルスルホン酸ナトリウムが好ましく用いられる。
(【0011】以降は省略されています)
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