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公開番号2024129408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038595
出願日2023-03-13
発明の名称回転伝達装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16D 41/08 20060101AFI20240919BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】入力軸と外輪の間での回転の伝達を遮断した空転状態のときに外輪が高速回転する用途で使用したときに係合子のミス係合が生じにくい回転伝達装置を提供する。
【解決手段】電磁石11を、外輪4の外周を囲むように外輪4の径方向外側に配置し、ロータ12を、電磁石11と軸方向に対向するように外輪4の径方向外側に配置し、外輪4と一体に回転するように外輪4の内周に回り止め嵌合する接続軸10を設け、接続軸10の軸端に設けた軸受収容孔23に、入力軸5の軸端に設けた延長軸部24を回転可能に支持する振れ止め用軸受25を装着した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外輪(4)と、
前記外輪(4)の径方向内側に配置された入力軸(5)と、
前記入力軸(5)の外周に装着され、前記外輪(4)を回転可能に支持する中間軸受(6)と、
前記外輪(4)の内周と前記入力軸(5)の外周との間に組み込まれた係合子(7)と、
前記係合子(7)を保持し、前記入力軸(5)の外周と前記外輪(4)の内周との間に前記係合子(7)を係合させる係合位置と、前記入力軸(5)の外周と前記外輪(4)の内周との間への前記係合子(7)の係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持された係合子保持器(8)と、
環状の電磁石(11)と、
前記電磁石(11)と軸方向に対向して配置され、前記外輪(4)と一体に回転するように前記外輪(4)に固定されたロータ(12)と、
前記電磁石(11)に通電したときに前記ロータ(12)に吸着されるように前記ロータ(12)を間に挟んで前記電磁石(11)と軸方向に対向して配置され、前記係合子保持器(8)に回り止めされたアーマチュア(13)と、を有する回転伝達装置において、
前記電磁石(11)を、前記外輪(4)の外周を囲むように前記外輪(4)の径方向外側に配置し、
前記ロータ(12)を、前記電磁石(11)と軸方向に対向するように前記外輪(4)の径方向外側に配置し、
前記外輪(4)と一体に回転するように前記外輪(4)の内周に回り止め嵌合する接続軸(10)を設け、
前記接続軸(10)の軸端に設けた軸受収容孔(23)に、前記入力軸(5)の軸端に設けた延長軸部(24)を回転可能に支持する振れ止め用軸受(25)を装着したことを特徴とする回転伝達装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記接続軸(10)の外周と前記外輪(4)の内周との間の嵌合が、前記接続軸(10)と前記外輪(4)の相対的な軸方向移動を許容しながら両者を回り止めする嵌合である請求項1に記載の回転伝達装置。
【請求項3】
前記接続軸(10)の前記外輪(4)への挿入端の外周に、前記接続軸(10)を前記外輪(4)から抜け止めするフランジ部(21)を形成した請求項2に記載の回転伝達装置。
【請求項4】
前記接続軸(10)の前記外輪(4)への挿入端の外周に、前記接続軸(10)を前記外輪(4)から抜け止めする止め輪(61)を装着した請求項2に記載の回転伝達装置。
【請求項5】
前記振れ止め用軸受(25)は、径方向から見て、前記外輪(4)の内周の前記中間軸受(6)から軸方向に遠い端の位置(P)と重なるように配置されている請求項1から4のいずれかに記載の回転伝達装置。
【請求項6】
前記軸受収容孔(23)の前記中間軸受(6)に軸方向に近い端部内周に、前記延長軸部(24)の根元部分を回転可能に支持する第2の振れ止め用軸受(26)を装着した請求項5に記載の回転伝達装置。
【請求項7】
前記係合子保持器(8)を前記係合解除位置に弾性的に保持するスイッチばね(9)を更に有し、
前記係合子保持器(8)は、前記係合子(7)を収容するポケット(33)が形成された筒状の部材であり、
前記スイッチばね(9)は、前記係合子保持器(8)の前記ポケット(33)よりも軸方向一方側の部分に形成された第1ばね係合部(34)に係合する第1スイッチばね(9a)と、前記係合子保持器(8)の前記ポケット(33)よりも軸方向他方側の部分に形成された第2ばね係合部(35)に係合する第2スイッチばね(9b)とからなる請求項1から4のいずれかに記載の回転伝達装置。
【請求項8】
前記第1ばね係合部(34)と前記第2ばね係合部(35)は、軸方向から見て互いに180°反対の位置関係となるように配置されている請求項7に記載の回転伝達装置。
【請求項9】
前記アーマチュア(13)を前記ロータ(12)から遠ざかる側の軸方向に付勢する離反ばね(49)を更に有し、
前記離反ばね(49)の軸方向一端は、前記アーマチュア(13)に当接し、前記離反ばね(49)の軸方向他端は、前記入力軸(5)と一体回転するように設けたばね受け部材(50)で支持されている請求項1から4のいずれかに記載の回転伝達装置。
【請求項10】
前記ばね受け部材(50)は、前記ロータ(12)の径方向内側に配置されている請求項9に記載の回転伝達装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、回転の伝達と遮断の切り換えに用いられる回転伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
入力軸と外輪の間で回転が伝達する締結状態と、入力軸と外輪の間での回転の伝達が遮断される空転状態とを切り換えることが可能な回転伝達装置として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載の回転伝達装置は、ローラクラッチ部と電磁クラッチ部とを軸方向に並んで配置したものである。ローラクラッチ部は、外輪と、外輪の径方向内側に配置された入力軸と、外輪を回転可能に支持するように入力軸の外周に装着された中間軸受と、外輪の内周と入力軸の外周との間に組み込まれたローラと、入力軸の外周と外輪の内周との間にローラを係合させる係合位置と、入力軸の外周と外輪の内周との間へのローラの係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持されたローラ保持器とを有する。また、電磁クラッチ部は、環状の電磁石と、電磁石と軸方向に対向して配置されたロータと、電磁石に通電したときにロータに吸着されるようにロータを間に挟んで電磁石と軸方向に対向して配置されたアーマチュアとを有する。ここで、ロータは、外輪と一体に回転するように外輪に固定され、アーマチュアは、ローラ保持器に回り止めされている。
【0004】
特許文献1の回転伝達装置は、電磁石に通電すると、アーマチュアがロータに吸着することで、アーマチュアに回り止めされたローラ保持器が係合解除位置から係合位置に移動し、入力軸の外周と外輪の内周との間にローラが係合し、入力軸と外輪の間で回転が伝達する締結状態となる。一方、電磁石への通電を停止すると、アーマチュアがロータから離反することで、ローラ保持器が係合位置から係合解除位置に移動し、入力軸の外周と外輪の内周との間へのローラの係合が解除され、入力軸と外輪との間での回転の伝達が遮断される空転状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-90356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の回転伝達装置は、入力軸の外周と外輪の内周との間にローラ(係合子)を係合させることでトルクを伝達するので、伝達可能なトルクが大きいという利点があるが、ローラクラッチ部と電磁クラッチ部とが軸方向に並んで配置されているので、回転伝達装置の軸方向寸法が長く、軸方向に長い設置スペースが必要であるという問題がある。
【0007】
そこで、本願の発明者は、回転伝達装置の設置スペースを軸方向に短くするため、電磁クラッチ部の電磁石を、ローラクラッチ部の外輪の外周を囲むように外輪の径方向外側に配置し、かつ、電磁クラッチ部のロータを、電磁石と軸方向に対向するように外輪の径方向外側に配置し、そのロータを外輪と一体に回転するように外輪に固定した構成の回転伝達装置を発案した。
【0008】
この構成の回転伝達装置は、電磁クラッチ部の電磁石が、ローラクラッチ部の外輪の外周を囲むように外輪の径方向外側に配置され、電磁クラッチ部のロータも、ローラクラッチ部の外輪の径方向外側に配置されているので、電磁クラッチ部とローラクラッチ部とを軸方向に並んで配置した特許文献1の従来の回転伝達装置よりも、回転伝達装置の設置スペースを軸方向に短く抑えることができる。
【0009】
しかしながら、この構成の回転伝達装置は、入力軸と外輪の間での回転の伝達を遮断した空転状態のときに外輪が高速回転する用途(例えば、車両の原動機から車輪への動力伝達経路の途中において原動機の側に入力軸を接続し、車輪の側に外輪を接続して使用する用途)で使用したときに、外輪の振れ回りによりローラのミス係合が生じるおそれがあるという問題に発明者は気付いた。
【0010】
すなわち、特許文献1のように、電磁クラッチ部とローラクラッチ部とを軸方向に並んで配置する場合は、入力軸の外周に、外輪を回転可能に支持する軸受と、ロータを回転可能に支持する軸受とを別々に設けることができる。つまり、外輪とロータは、入力軸に対し、別個の軸受でそれぞれ回転可能に支持することができる。そのため、入力軸と外輪の間での回転の伝達を遮断した空転状態のときに、外輪が高速回転しても、外輪の振れ回りは生じにくく、ローラのミス係合が生じにくい。これに対し、電磁クラッチ部の電磁石を、ローラクラッチ部の外輪の外周を囲むように外輪の径方向外側に配置し、かつ、電磁クラッチ部のロータを、電磁石と軸方向に対向するように外輪の径方向外側に配置し、そのロータを外輪と一体に回転するように外輪に固定した構成を採用した場合、外輪とロータは、入力軸に対し、入力軸の外周に装着した単一の軸受(中間軸受)で回転可能に支持されることになる。そのため、入力軸と外輪の間での回転の伝達を遮断した空転状態のときに、外輪が高速回転すると、外輪の質量の僅かなアンバランスにより、入力軸に対する外輪の振れ回りが生じやすく、その振れ回りによってローラのミス係合が生じやすいという問題に発明者は気付いた。
(【0011】以降は省略されています)

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