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公開番号
2024127188
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023036169
出願日
2023-03-09
発明の名称
コーティング剤、多層構造体及びその製造方法
出願人
株式会社クラレ
代理人
主分類
C09D
129/02 20060101AFI20240912BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】ガスバリア性の改善されたEVOH層を含む多層構造体を提供でき、かつEVOH層同士を熱圧着する製造方法で使用した場合にシワが発生しにくく、かつEVOH層同士の密着性が改善されるコーティング剤の提供。
【解決手段】変性EVOH(A)及び無機微粒子を含有するコーティング剤であって、変性EVOH(A)が下記式で表される構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)を含み、前記各構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)のモル含有率(モル%)a、b及びcが明細書に記載の式(1)~(3)を満たし、変性EVOH(A)のケン化度(DS)が90モル%以上であり、前記無機微粒子の平均粒子径が10~2,000nmであり、前記無機微粒子の含有量が変性EVOH(A)に対して重量基準で1~2,000ppmである、コーティング剤。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024127188000012.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">29</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">150</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中の各記号は明細書において定義した通りである。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)及び無機微粒子を含有するコーティング剤であって、前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)が下記式で表される構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)を含み、前記各構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)のモル含有率(モル%)a、b及びcが下記式(1)~(3)を満たし、下記式(4)で表される前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)のケン化度(DS)が90モル%以上であり、前記無機微粒子の平均粒子径が10~2,000nmであり、前記無機微粒子の含有量が前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)に対して重量基準で1~2,000ppmである、コーティング剤。
TIFF
2024127188000011.tif
29
150
21≦a≦55 (1)
0.1≦c≦10 (2)
[100-(a+c)]×0.9≦b≦[100-(a+c)] (3)
DS=[(ヒドロキシ基のモル数)/(ヒドロキシ基+アシロオキシ基+ホルミルオキシ基の合計モル数)]×100 (4)
[式中、a、b及びcは全構造単位の合計100モル%に対する各構造単位のモル含有率(モル%)であり、Wは水素原子、メチル基又はR
2
-OYで表される基を表し、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2~10のアルカノイル基を表し、R
1
は単結合、炭素数1~9のアルキレン基又は炭素数1~9のアルキレンオキシ基を表す。前記アルキレン基及び前記アルキレンオキシ基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。R
2
は炭素数1~9のアルキレン基又は炭素数1~9のアルキレンオキシ基を表し、前記アルキレン基及び前記アルキレンオキシ基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。*は結合部位を表す。]
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記式(I)中、WがR
2
-OYで表される基であり、R
1
が単結合であり、R
2
がメチレン基であり、Y及びZが水素原子である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項3】
前記式(I)中、Wは水素原子であり、R
1
がヒドロキシメチレン基であり、Zが水素原子である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項4】
前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)のケン化度(DS)が99モル%以上である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項5】
前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)の含有量が1~50重量%である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項6】
さらに溶媒を含み、前記溶媒がアルコールと水の混合溶媒である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項7】
さらに前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)以外のエチレン-ビニルアルコール共重合体(B)を含み、前記エチレン-ビニルアルコール共重合体(B)のエチレン含有量が21~55モル%である、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項8】
前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)及び前記エチレン-ビニルアルコール共重合体(B)の合計含有量が1~50重量%である、請求項7に記載のコーティング剤。
【請求項9】
前記無機微粒子が非晶質シリカである、請求項1に記載のコーティング剤。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載のコーティング剤を基材上に塗布してなる、多層構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、変性エチレン-ビニルアルコール共重合体を含有するコーティング剤、多層構造体及び該多層構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
エチレン-ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略称することがある。)はガスバリア性、耐油性、耐溶剤性に優れ、種々の包装分野の包装材料、フィルム、シート、容器等に好適に用いられる。EVOHは多層構造体の1層として使用されることも多く、その場合に、EVOH溶液をコーティングすることによって、EVOHを含む層(以下、EVOH層と称することがある。本明細書において、未変性EVOHを含む層だけでなく、変性EVOHを含む層もまた、EVOH層と称することがある。)を形成する方法も行われる。近年の循環型経済を目指す社会情勢において、必要以上の機能を包装材料に持たせる過剰包装は避けられ、必要最小限の機能を包装材料に付与させる観点から、EVOH層の精密な厚み制御技術が求められている。また、包装材料をリサイクルして再度包装材料に用いる際、例えば、EVOHはポリオレフィン樹脂に少量混ざってもリサイクル性に悪影響を及ぼさないが、包装材料中のEVOHの割合が多くなるにつれてリサイクル性が悪化するため、少ないEVOH量でも高いガスバリア性を発現する包装材料が求められている。
【0003】
一般的に、EVOH溶液の溶剤としては含水アルコールが使用される(特許文献1)。コーティングに用いるEVOH溶液は保存安定性が悪く、かかるEVOH溶液をコートして得られるEVOH層は厚みムラが生じやすいという問題があった。EVOH層の厚みムラは、包装材料としてのガスバリア性の低下につながるため、必要以上の厚みで塗工する必要があった。
【0004】
これまでに上記問題を解決すべく検討がなされ、変性されたEVOHを含有する含水アルコール溶液が保存安定性に優れることが報告されている(特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公昭47-48489号公報
特開2004-161854号公報
特開2006-96818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2及び3に記載の溶液は保存安定性が改善されているものの、かかる溶液をコーティングして得られるEVOH層のガスバリア性は必ずしも十分なものではなかった。
【0007】
また、EVOH層を含む多層構造体を製造する方法として、生産性向上を目的に、基材上にEVOH溶液を薄くコーティングすることで乾燥速度を向上させ、EVOH層を表面に有する多層構造体を製造した上で、2つのロールにスリットし、2つのロールのEVOH層同士が接するように熱圧着させて多層構造体を製造する方法(以下、「EVOH層同士を熱圧着する製造方法」と称することがある)がある。かかる製造方法において、未変性EVOHを含有する溶液又は特許文献3に記載の溶液を用いた場合、シワが発生しやすいという課題があることが判明した。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであって、ガスバリア性の改善されたEVOH層を含む多層構造体を提供でき、かつEVOH層同士を熱圧着する製造方法で使用した場合にシワが発生しにくく、かつEVOH層同士の密着性が改善されるコーティング剤、かかるコーティング剤を塗工してなる多層構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の変性エチレン-ビニルアルコール共重合体と無機微粒子を含有するコーティング剤が上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
【0010】
上記課題は、下記[1]~[10]のいずれかを提供することにより解決される。
[1]変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)および無機微粒子を含有するコーティング剤であって、前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)が下記式で表される構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)を含み、前記各構造単位(Ia)、(Ib)及び(Ic)のモル含有率(モル%)a、b及びcが下記式(1)~(3)を満たし、下記式(4)で表される前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)のケン化度(DS)が90モル%以上であり、前記無機微粒子の平均粒子径が10~2,000nmであり、前記無機微粒子の含有量が前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)に対して重量基準で1~2,000ppmである、コーティング剤。
TIFF
2024127188000001.tif
29
150
21≦a≦55 (1)
0.1≦c≦10 (2)
[100-(a+c)]×0.9≦b≦[100-(a+c)] (3)
DS=[(ヒドロキシ基のモル数)/(ヒドロキシ基+アシロオキシ基+ホルミルオキシ基の合計モル数)]×100 (4)
[式中、a、b及びcは全構造単位の合計100モル%に対する各構造単位のモル含有率(モル%)であり、Wは水素原子、メチル基又はR
2
-OYで表される基を表し、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2~10のアルカノイル基を表し、R
1
は単結合、炭素数1~9のアルキレン基又は炭素数1~9のアルキレンオキシ基を表す。前記アルキレン基及び前記アルキレンオキシ基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。R
2
は炭素数1~9のアルキレン基又は炭素数1~9のアルキレンオキシ基を表し、前記アルキレン基及び前記アルキレンオキシ基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。*は結合部位を表す。]
[2]前記式(I)中、WがR
2
-OYで表される基であり、R
1
が単結合であり、R
2
がメチレン基であり、Y及びZが水素原子である、[1]のコーティング剤;
[3]前記式(I)中、Wは水素原子であり、R
1
がヒドロキシメチレン基であり、Zが水素原子である、[1]のコーティング剤;
[4]前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)のケン化度(DS)が99モル%以上である、[1]~[3]のいずれかのコーティング剤;
[5]前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)の含有量が1~50重量%である、[1]~[4]のいずれかのコーティング剤;
[6]さらに溶媒を含み、前記溶媒がアルコールと水の混合溶媒である、[1]~[5]のいずれかのコーティング剤;
[7]さらに上記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)以外のエチレン-ビニルアルコール共重合体(B)を含み、前記エチレン-ビニルアルコール共重合体(B)のエチレン含有量が21~55モル%である、[1]~[6]のいずれかのコーティング剤;
[8]前記変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)及び前記エチレン-ビニルアルコール共重合体(B)の合計含有量が1~50重量%である、[7]のコーティング剤;
[9]前記無機微粒子が非晶質シリカである、[1]~[8]のいずれかのコーティング剤;
[10][1]~[9]のいずれかのコーティング剤を基材上に塗布してなる、多層構造体;
[11][1]~[9]のいずれかのコーティング剤を基材上に塗布する工程を含む、多層構造体の製造方法;
[12][1]~[9]のいずれかのコーティング剤を基材上に塗布して変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)を含む層を有する多層構造体を製造する工程、及び前記多層構造体を2つ以上製造し、前記多層構造体の変性エチレン-ビニルアルコール共重合体(A)を含む層同士を熱圧着させる工程を含む、多層構造体の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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