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公開番号2024125895
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023034017
出願日2023-03-06
発明の名称耐火構造物
出願人日本製鉄株式会社,株式会社竹中工務店
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E04B 5/43 20060101AFI20240911BHJP(建築物)
要約【課題】非耐火性能梁の下方に配置された防火壁が高温時に非耐火性能梁により損傷するのを抑制しつつ、床部のたわみを抑えた耐火構造物を提供する。
【解決手段】耐火構造物1は、コンクリート中に引張力伝達部材が設けられた床部10と、所定の耐火性能を有する複数の耐火性能梁25と、所定の耐火性能を有し、複数の耐火性能梁に接合され、自身の一部及び複数の耐火性能梁全体が構成する環状の耐火環状体48が床部を全周にわたって床部の下方から支持する複数の耐火性能柱45と、耐火環状体内に配置され、床部を下方から支持し、高温時に燃焼又は溶融する材料で形成された非耐火性能梁50と、を備え、床部の平面内で互いに交差する方向を第1交差方向X、第2交差方向Yと規定したときに、引張力伝達部材は、床部の第1交差方向の端部間の引張力、及び、床部の第2交差方向の端部間の引張力をそれぞれ伝達する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート中に引張力伝達部材が設けられた床部と、
所定の耐火性能を有する複数の耐火性能梁と、
前記所定の耐火性能を有し、前記複数の耐火性能梁に接合され、自身の一部及び前記複数の耐火性能梁全体が構成する環状の耐火環状体が前記床部を全周にわたって前記床部の下方から支持する複数の耐火性能柱と、
前記耐火環状体内に配置され、前記床部を下方から支持し、高温時に燃焼又は溶融する材料で形成された非耐火性能梁と、
を備え、
前記床部の平面内で互いに交差する方向を第1交差方向、第2交差方向と規定したときに、
前記引張力伝達部材は、前記床部の前記第1交差方向の端部間の引張力、及び、前記床部の前記第2交差方向の端部間の引張力をそれぞれ伝達する、耐火構造物。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記非耐火性能梁は、木材、プラスチック、及びアルミニウムの少なくとも1つで形成されている、請求項1に記載の耐火構造物。
【請求項3】
前記非耐火性能梁を複数備え、
それぞれの前記非耐火性能梁である対象非耐火性能梁の端部は、前記複数の非耐火性能梁のうち前記対象非耐火性能梁以外の前記非耐火性能梁及び前記所定の耐火性能を有する連結耐火性能梁の少なくとも一方を介して、又は直接、前記複数の耐火性能梁に接合されている、請求項1又は2に記載の耐火構造物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火構造物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、火災時(高温時)でも一定の剛性及び耐力を維持できるように構成された耐火構造物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
耐火構造物のスラブ(床部)は、大梁と、鉄骨小梁(非耐火性能梁)とによって支持されている。大梁は、鉄筋コンクリート製であって、柱間に架け渡されている。鉄骨小梁は、大梁間に架け渡されている。
大梁には、スラブの四辺が剛接合されている。鉄骨小梁は、全体が耐火被覆処理されていないH形鋼梁からなる。鉄骨小梁の上フランジに溶接された複数のスタッドによって、鉄骨小梁はスラブと一体化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6864991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、火災時には、鉄骨小梁は、一定の剛性及び耐力を維持できない。このため、火災時には、鉄骨小梁及びスラブは、下方に向かってたわむ。耐火構造物において、鉄骨小梁の下方に防火壁(防火区画)が配置されている場合がある。この場合には、たわんだ鉄骨小梁が防火壁に接触し、鉄骨小梁の荷重が防火壁に作用すること等により、防火壁が損傷する虞がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、非耐火性能梁の下方に配置された防火壁が高温時に非耐火性能梁により損傷するのを抑制しつつ、床部のたわみを抑えた耐火構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明の態様1は、コンクリート中に引張力伝達部材が設けられた床部と、所定の耐火性能を有する複数の耐火性能梁と、前記所定の耐火性能を有し、前記複数の耐火性能梁に接合され、自身の一部及び前記複数の耐火性能梁全体が構成する環状の耐火環状体が前記床部を全周にわたって前記床部の下方から支持する複数の耐火性能柱と、前記耐火環状体内に配置され、前記床部を下方から支持し、高温時に燃焼又は溶融する材料で形成された非耐火性能梁と、を備え、前記床部の平面内で互いに交差する方向を第1交差方向、第2交差方向と規定したときに、前記引張力伝達部材は、前記床部の前記第1交差方向の端部間の引張力、及び、前記床部の前記第2交差方向の端部間の引張力をそれぞれ伝達する、耐火構造物である。
【0007】
この発明では、常温時には、複数の耐火性能柱の一部及び複数の耐火性能梁全体で構成される耐火環状体、及び非耐火性能梁が、床部を支持する。
一方で、例えば火災時等の高温時には、非耐火性能梁は燃焼又は溶融する。耐火環状体は、一定の剛性及び耐力を維持でき、床部を全周にわたって床部の下方から支持する。床部中に設けられた引張力伝達部材は、床部のコンクリートにおける第1交差方向の端部間の引張力、及び、第2交差方向の端部間の引張力をそれぞれ伝達する。床部に作用する重力等により、床部の平面視における中央部が下方に向かって凸となるようにたわむ。しかし、メンブレン効果により、床部の周囲が耐火環状体により支持される。そして、床部がたわむことにより伸びた引張力伝達部材が第1交差方向及び第2交差方向にそれぞれ引張力を伝達することにより、床部の中央部が支持される。従って、高温時における床部のたわみを抑えることができる。
【0008】
非耐火性能梁が燃焼又は溶融するため、非耐火性能梁の一部が比較的軽量の部材となって非耐火性能梁から分離する。例えば、非耐火性能梁が下方に向かってたわんだ場合でも、分離した部分により、たわんだ非耐火性能梁が防火壁に接触し難くなる。
従って、非耐火性能梁の下方に配置された防火壁が、高温時に非耐火性能梁により損傷するのを抑制することができる。
【0009】
(2)本発明の態様2は、前記非耐火性能梁は、木材、プラスチック、及びアルミニウムの少なくとも1つで形成されている、(1)に記載の耐火構造物であってもよい。
この発明では、木材、プラスチック、及びアルミニウムという、耐火構造物に汎用的に用いられている材料で、非耐火性能梁を確実に構成することができる。
【0010】
(3)本発明の態様3は、前記非耐火性能梁を複数備え、それぞれの前記非耐火性能梁である対象非耐火性能梁の端部は、前記複数の非耐火性能梁のうち前記対象非耐火性能梁以外の前記非耐火性能梁及び前記所定の耐火性能を有する連結耐火性能梁の少なくとも一方を介して、又は直接、前記複数の耐火性能梁に接合されている、(1)又は(2)に記載の耐火構造物であってもよい。
この発明では、常温時において、対象非耐火性能梁の端部を、複数の非耐火性能梁のうち対象非耐火性能梁以外の非耐火性能梁及び連結耐火性能梁の少なくとも一方を介して、又は直接、複数の耐火性能梁に接合して支持することができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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