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公開番号
2024125187
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2024027514
出願日
2024-02-27
発明の名称
工業用ギア流体のための潤滑組成物
出願人
アフトン・ケミカル・コーポレーション
,
Afton Chemical Corporation
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C10M
135/22 20060101AFI20240906BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】硫黄損失を最小限に抑え、高い極圧性能を維持する、ドライブラインを潤滑するためのギア流体組成物を提供する。
【解決手段】a)大部分がトリスルフィドであるC2~C6ポリスルフィドの混合物を含む第1のポリスルフィド極圧剤であって、式R
1
-S
x
-R
2
の構造を有し、式中、R
1
及びR
2
は、独立して、C2~C6ヒドロカルビル基であり、xは少なくとも2の整数であり、xの大部分が3である、第1のポリスルフィドと、b)大部分がトリスルフィドであるC10~C14ポリスルフィドの混合物を含む第2のポリスルフィド極圧剤であって、式R
3
-S
y
-R
4
の構造を有し、式中、R
3
及びR
4
は、独立して、C10~C14ヒドロカルビル基であり、yは、少なくとも2の整数であり、yの大部分が3である、第2のポリスルフィドとを含み、第1、第2ポリスルフィドによって与えられる硫黄の重量比が約0.3~約0.8である潤滑剤組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
潤滑剤組成物であって、
a)大部分がトリスルフィドであるC2~C6ポリスルフィドの混合物を含む第1のポリスルフィド極圧剤であって、前記第1のポリスルフィドは、式R
1
-S
x
-R
2
の構造を有し、式中、R
1
及びR
2
は、独立して、C2~C6ヒドロカルビル基であり、xは、少なくとも2の整数であり、xの大部分が3である、第1のポリスルフィド極圧剤と、
b)大部分がトリスルフィドであるC10~C14ポリスルフィドの混合物を含む第2のポリスルフィド極圧剤であって、前記第2のポリスルフィド極圧剤は、式R
3
-S
y
-R
4
の構造を有し、式中、R
3
及びR
4
は、独立して、C10~C14ヒドロカルビル基であり、yは、少なくとも2の整数であり、yの大部分が3である、第2のポリスルフィド極圧剤と、を含み、
前記第1ポリスルフィド及び前記第2ポリスルフィドによって与えられる硫黄の重量比が約0.3~約0.8である、潤滑剤組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第1及び前記第2のポリスルフィドは、約0.2~約0.5重量%の硫黄を前記潤滑組成物に提供する、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項3】
前記第1のポリスルフィドは約40~約50重量%の硫黄を有し、前記第2のポリスルフィドは約18~約30重量%の硫黄を有する、請求項2に記載の潤滑剤組成物。
【請求項4】
前記第1のポリスルフィドは、約1~約10モルパーセントのジスルフィド及び約51~約95モルパーセントのトリスルフィドを有し、且つ/又は前記第2のポリスルフィドは、約1~約10モルパーセントのジスルフィド及び約51~約95モルパーセントのトリスルフィドを有する、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項5】
R
1
及びR
2
は、独立して、C4~C6ヒドロカルビル基であり、及び/又はR
1
及びR
2
は、それぞれC4ヒドロカルビル基である、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項6】
前記第1のポリスルフィドは、ジ-tert-ブチルポリスルフィドを含み、且つ/又は前記第2のポリスルフィドは、ジ-tert-ドデシルポリスルフィドを含む、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項7】
R
3
及びR
4
は、それぞれC12ヒドロカルビル基である、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項8】
前記潤滑剤組成物は、ASTM D2893に従って測定した場合に約30重量パーセント未満の硫黄損失を有し、ASTM D2596の4ボール試験に従って約200kgfを超える、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項9】
約0.2~約0.4重量パーセントの前記第1のポリスルフィド及び約0.8~約1.2重量パーセントの前記第2のポリスルフィドを更に含み、且つ/又は約0.2~約0.38の前記第2のポリスルフィドに対する前記第1のポリスルフィドの重量パーセント比を更に含む、請求項1に記載の潤滑剤組成物。
【請求項10】
大部分がトリスルフィドであるC2~C6ポリスルフィドの混合物を含む第1のポリスルフィド極圧剤であって、前記第1のポリスルフィドは、式R
1
-S
x
-R
2
の構造を有し、式中、R
1
及びR
2
は、独立して、C2~C6ヒドロカルビル基であり、xは、少なくとも2の整数であり、xの大部分は3である、第1のポリスルフィド極圧剤と、大部分がトリスルフィドであるC10~C14ポリスルフィドの混合物を含む第2のポリスルフィド極圧剤であって、前記第2のポリスルフィドは、式R
3
-S
y
-R
4
の構造を有し、式中、R
3
及びR
4
は、独立して、C10~C14ヒドロカルビル基であり、yは、少なくとも2の整数であり、yの大部分は3である、第2のポリスルフィド極圧剤と、を含み、前記第1のポリスルフィド及び前記第2のポリスルフィドによって与えられる硫黄の重量比が約0.3~約0.8である、潤滑組成物でドライブライン構成要素を潤滑することを含む、ドライブラインを潤滑する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、極圧、摩擦、及び/又は硫黄保持のための改善された特性を有する、例えば、ギア、車軸、及び/又は動力伝達流体を含むドライブライン用途のための潤滑組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ヘビーデューティ又は産業用途のためのギア、変速機、及び/又は車軸は、一般に、所望の用途に適した特定の摩擦特性を提供する潤滑剤を必要とする。例えば、車軸、トランスファーケース、差動装置、及び変速機は、多くのヘビーデューティ又は産業車両に設けられることが多く、それぞれが独自の潤滑組成物を必要とする。実際には、そのような用途のギア及び車軸は、全負荷容量で、並びに/又はハードウェアに追加の応力及び負担をかける頻繁なストップ・アンド・ゴー作動で作動され得る。したがって、ヘビーデューティ又は産業用ギア及び車軸用途のための潤滑剤は、全負荷及びストップ・アンド・ゴー作動条件の両方の下でギア及び車軸を確実に保護するための添加剤化学を必要とする。
【0003】
典型的には、そのような用途のための潤滑剤は、例えば、極圧、耐摩耗性、摩擦、及び/又は銅腐食のうちの1つ以上の性能特性を満たす流体を必要とし、車軸又はギア流体の一般的な要件のうちのいくつかのみを示唆する。そのような性能を達成するために、多くの添加剤が潤滑剤に含まれ得る。例えば、そのような潤滑剤は、ギア及び他の構成要素を摩耗及びスコーリングから保護するために硫化添加剤を含むことが多い。しかしながら、このようなギアオイルに一般的に使用される硫黄添加剤は揮発性である傾向があり、その結果、ある量の硫黄が経時的に失われる。硫黄損失は、劣化した極圧性能並びに潜在的な環境問題を含む多くの理由から望ましくない。
【発明の概要】
【0004】
1つのアプローチ又は実施形態において、良好な極圧及び低い硫黄損失を提供するドライブラインのための潤滑剤組成物が本明細書に記載される。一態様では、潤滑組成物は、(a)大部分がトリスルフィドであるC2~C6ポリスルフィドの混合物を含む第1のポリスルフィド極圧剤と、(b)大部分がトリスルフィドであるC10~C14ポリスルフィドの混合物を含む第2のポリスルフィド極圧剤とを含み、第1のポリスルフィド及び第2のポリスルフィドによって与えられる硫黄の重量比が約0.3~約0.8である。
【0005】
他のアプローチ又は実施形態では、前段落の潤滑剤組成物は、1つ以上の任意選択的な特徴、アプローチ、又は実施形態と組み合わされ得る。これらの任意選択の特徴又は実施形態は、以下の1つ又は複数を含むことができる。第1及び第2のポリスルフィドは、潤滑組成物に約0.2~約0.5重量パーセントの硫黄を提供し、及び/又は第1のポリスルフィドは、約40~約50重量パーセントの硫黄を有し、及び第2のポリスルフィドは、約18~約30重量パーセントの硫黄を有し、及び/又は第1のポリスルフィドは、約1~約10モルパーセントのジスルフィド及び約51~約95モルパーセントのトリスルフィドを有し、及び/又は第2のポリスルフィドは、約1~約10モルパーセントのジスルフィド及び約51~約95モルパーセントのトリスルフィドを有し、及び/又は第1のポリスルフィドは、式R
1
-S
x
-R
2
の構造を有し、式中、R
1
及びR
2
は、独立して、C4~C6ヒドロカルビル基であり、xは、少なくとも2の整数であり、xの大部分は3であり、及び/又はR
1
及びR
2
は、それぞれC4ヒドロカルビル基であり、及び/又は第1のポリスルフィドは、ジ-tert-ブチルポリスルフィドを含み、及び/又は第2のポリスルフィドは、式R
3
-S
y
-R
4
の構造を有し、式中、R
3
及びR
4
は、独立して、C10~C14ヒドロカルビル基であり、yは、少なくとも2の整数であり、yの大部分は3であり、及び/又はR
3
及びR
4
は、それぞれC12ヒドロカルビル基であり、及び/又は第2のポリスルフィドが、ジ-tert-ドデシルポリスルフィドを含み、及び/又は潤滑剤組成物が、ASTM D2893に準拠して測定した場合に約30重量パーセント未満の硫黄損失を有し、ASTM D2596の4ボール試験に準拠して約200kgfを超え、及び/又は約0.2~約0.4重量パーセントの第1のポリスルフィド及び約0.8~約1.2重量パーセントの第2のポリスルフィドを更に含み、約0.2~約0.38の第2のポリスルフィドに対する第1のポリスルフィドの重量パーセント比を更に含む。
【0006】
本開示の他のアプローチ又は実施形態において、良好な極圧性能を提供し、低い硫黄損失を維持するためにドライブラインを潤滑する方法が本明細書に記載される。この実施形態の一態様では、本方法は、大部分がトリスルフィドであるC2~C6ポリスルフィドの混合物を含む第1のポリスルフィド極圧剤と、大部分がトリスルフィドであるC10~C14ポリスルフィドの混合物を含む第2のポリスルフィド極圧剤と、を含む潤滑組成物でドライブライン構成要素を潤滑することを含み、第1のポリスルフィド及び第2のポリスルフィドによって与えられる硫黄の重量比は、約0.3~約0.8である。
【0007】
他のアプローチ又は実施形態では、前段落の方法は、任意の組み合わせで、1つ以上の任意選択的なステップ、特徴、又は実施形態と組み合わされ得る。本方法のこれらの任意選択の特徴又は実施形態は、以下の1つ又は複数を含むことができる。第1及び第2のポリスルフィドは、潤滑組成物に約0.2~約0.5重量パーセントの硫黄を提供し、及び/又は第1のポリスルフィドは、式R
1
-S
x
-R
2
の構造を有し、式中、R
1
及びR
2
は、独立して、C4~C6ヒドロカルビル基であり、xは、少なくとも2の整数であり、xの大部分は3であり、及び/又は第2のポリスルフィドは、式R
3
-S
y
-R
4
の構造を有し、式中、R
3
及びR
4
は、独立して、C10~C14ヒドロカルビル基であり、yは、少なくとも2の整数であり、yの大部分は3であり、及び/又は第1のポリスルフィドは、ジ-tert-ブチルポリスルフィドを含み、及び/又は第2のポリスルフィドは、ジ-tert-ドデシルポリスルフィドを含み、及び/又は潤滑剤組成物は、ASTM D2893に従って測定した場合に約30重量パーセント未満の硫黄損失を有し、ASTM D2596の4ボール試験に従って約200kgfを超える。
【0008】
更なる実施形態又はアプローチにおいて、本明細書に記載される潤滑剤の任意の実施形態の使用は、潤滑剤組成物を形成するために、及び/又はドライブライン組成物を潤滑するために、また、ASTM D2893に従って測定される約30重量パーセント未満の硫黄損失を有し、及び/又はASTM D2596の4ボール試験に従って約200kgfを超えるために提供される。
【0009】
本開示の他の実施形態は、本明細書に開示した発明の明細書及び発明の実施を考慮すれば、当業者には明らかであろう。以下の用語の定義は、本明細書で使用される特定の用語の意味を明確にするために提供される。
【0010】
「ギア油」、「ギア流体」、「ギア潤滑剤」、「基ギア潤滑剤」、「潤滑油」、「潤滑剤組成物」、「潤滑組成物」、「潤滑剤」、及び「潤滑流体」という用語は、本明細書で考察されるような、主要量の基油と、少量の添加剤組成物と、を含む、最終潤滑生成物を指す。このようなギア流体は、例えば、変速機、タービン、及び/又はリミテッド・スリップ・差動装置では、金属と金属との接触状態を有する変速機及びギア駆動構成要素などの極圧状態において使用するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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