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公開番号
2024124318
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023186301
出願日
2023-10-31
発明の名称
水性インク、インク吐出装置、画像記録装置、および印刷方法
出願人
ブラザー工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09D
11/30 20140101AFI20240905BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】VOC規制の基準に抵触することなく、インクの吐出性、ラギットネス性、およびデキャップ性が確保される水性インクを提供する。
【解決手段】水性インクは、水と、25℃において蒸気圧が1.0Pa以上となる溶剤群Aと、増粘剤と、バインダーポリマーと、を含む。溶剤群Aの水性インク全量に対する重量%が25.0~30.0重量%である。増粘剤の水性インク全量に対する重量%が13.1~27.3重量%である。水性インクの25℃における粘度が10~14mPa・sである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
水と、
25℃において蒸気圧が1.0Pa以上となる溶剤群Aと、
増粘剤と、
バインダーポリマーと、を含み、
上記溶剤群Aの水性インク全量に対する重量%が25.0~30.0重量%であり、
上記増粘剤の水性インク全量に対する重量%が13.1~27.3重量%であり、
25℃における粘度が10~14mPa・sである水性インク。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
上記増粘剤は、25℃において蒸気圧が1.0Pa未満となる溶剤群Bを含み、
上記溶剤群Bの水性インク全量に対する重量%が25.0重量%以下である請求項1に記載の水性インク。
【請求項3】
上記溶剤群Bの水性インク全量に対する重量%が5.0重量%以下である請求項2に記載の水性インク。
【請求項4】
上記バインダーポリマーの水性インク全量に対する重量%が5.0重量%以下である請求項1に記載の水性インク。
【請求項5】
上記バインダーポリマーの水性インク全量に対する重量%が3.0重量%以下である請求項4に記載の水性インク。
【請求項6】
上記増粘剤は、上記バインダーポリマーが分散した高粘度バインダーポリマー分散液を含み、
上記高粘度バインダーポリマー分散液の25℃における粘度が2000~5000mPa・sである請求項1に記載の水性インク。
【請求項7】
上記バインダーポリマーは、アクリル系のポリマーである請求項6に記載の水性インク。
【請求項8】
室温25℃、湿度65%の屋内において、上方に開放した直径60mmの容器に5gの上記水性インクを入れて100℃で4時間加熱した後の蒸発率が70%以上である請求項7に記載の水性インク。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の水性インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
上記ノズルから吐出された上記水性インクが付着した非吸収性媒体と上記非吸収性媒体に付着した上記水性インクのうちの少なくとも一方を加熱する加熱器と、を備えるインク吐出装置。
【請求項10】
上記加熱器の加熱温度が60℃以上である請求項9に記載のインク吐出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置に使用される水性インク、インク吐出装置、画像記録装置、および印刷方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置に使用される水性インクとしては、特許文献1のインクジェット記録用水性インクが知られている。特許文献1のインクジェット記録用水性インクは、水、水溶性有機溶剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤などを含む。特許文献1では、インクジェットヘッドのノズルからインクが吐出しやすいように、インクの粘度が低粘度に調整されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-196779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記インクジェット記録用水性インクでは、インクジェットヘッドのノズルからインクが吐出しやすいため、インクの吐出性に優れているが、インクの粘度が低粘度であるため、シャープな画質が得られにくい。すなわち、ラギットネス性が低い。そこで、ラギットネス性を向上させるため、上記水性インクの粘度を高粘度にすることが考えられる。しかしながら、この場合、インクの吐出性が悪化するだけでなく、多くの溶剤が使用されることから、溶剤の種類や溶剤比によっては、VOC規制の基準に抵触する虞が生じたり、ノズルに付着したインクが速く乾燥してノズルに目詰まりが生じやすくなる、いわゆるデキャップ性が悪化したりするという問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、VOC規制の基準に抵触することなく、インクの吐出性、ラギットネス性、およびデキャップ性が確保される水性インク、インク吐出装置、画像記録装置、および印刷方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る水性インクは、水と、25℃において蒸気圧が1.0Pa以上となる溶剤群Aと、増粘剤と、バインダーポリマーと、を含む。上記溶剤群Aの水性インク全量に対する重量%が25.0~30.0重量%である。上記増粘剤の水性インク全量に対する重量%が13.1~27.3重量%である。25℃における粘度が10~14mPa・sである。
【0007】
溶剤群Aの水性インク全量に対する重量%が25.0重量%以上かつ増粘剤の水性インク全量に対する重量%が13.1重量%以上の場合、水以外の割合が多くなるので、溶剤群Aと比べて蒸発しやすい水の重量%が相対的に小さくなる。このため、ノズルに付着した水性インクが速く乾燥することが抑制されるので、水性インクが固化しにくい。したがって、固化したインクによってノズルに目詰まりが生じることが抑制される。すなわち、デキャップ性が確保される。溶剤群Aの水性インク全量に対する重量%が30.0重量%以下なので、VOC規制の基準に抵触しない。増粘剤によって水性インクの25℃における粘度が10mPa・s以上に調整されるので、インクによって形成される画像が不鮮明になりにくい。このため、ラギットネス性が確保される。増粘剤によって水性インクの粘度が14mPa・s以下に調整されるので、ノズルからインクが吐出しにくくなることが抑制される。このため、インクの吐出性が確保される。
【0008】
(2)上記増粘剤は、25℃において蒸気圧が1.0Pa未満となる溶剤群Bを含んでもよい。上記溶剤群Bの水性インク全量に対する重量%が25.0重量%以下であってもよい。
【0009】
溶剤群Aよりも蒸発しにくい溶剤群Bの重量%が小さいので、水性インクの乾燥性が向上する。
【0010】
(3)上記溶剤群Bの水性インク全量に対する重量%が5.0重量%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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