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公開番号
2024123426
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023030827
出願日
2023-03-01
発明の名称
タイトジャンクション機能抑制剤
出願人
国立大学法人九州大学
,
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
36/756 20060101AFI20240905BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】有用成分の生体内への取り込みを促進し、短時間で効果が得られるタイトジャンクション機能抑制剤を提供すること。
【解決手段】オウバク抽出物、オウレン抽出物、オウゴン抽出物、ムクロジ抽出物から選択される少なくとも1種を含み、抽出化合物の濃度が0.1質量体積%以下であるタイトジャンクション機能抑制剤。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
オウバク抽出物、オウレン抽出物、オウゴン抽出物、およびムクロジ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、抽出化合物の濃度が0.1質量体積%以下であるタイトジャンクション機能抑制剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイトジャンクション機能抑制剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
眼や皮膚、腸において、薬物送達の際に障壁となるのは、各組織のタイトジャンクションである。タイトジャンクションは、クローディンやオクルーディン等の膜タンパク質と、膜タンパク質に直接結合するZO-1等の裏打ちタンパク質から構成される細胞間接着装置である。細胞膜上では、クローディンが細胞接着部位に線状に重合し紐状のタイトジャンクションストランドという構造体を形成している。タイトジャンクションは、隣接する細胞を密着させ、細胞間の隙間を埋めることで、イオンや低分子化合物の細胞間隙を介した自由拡散を防ぐバリア機能を果たしている。
【0003】
これまでにタイトジャンクションの機能強化や形成促進に関する検討が行われている。例えば、特許文献1では、ユーカリ葉抽出物を上皮細胞に添加したところ、5時間でクローディンの重合を増強したことや、ユーカリ葉抽出物添加後に、経上皮電気抵抗値が上昇したことから、ユーカリ葉抽出物がタイトジャンクション形成を促進し、バリア機能を増強することが開示されている。また、特許文献2では、紫外線照射により経上皮電気抵抗値が低下したヒト正常表皮角化細胞において、オウバクの成分の一つであるベルベリンを1~25μmol/Lの濃度で添加することにより、経上皮電気抵抗値が改善し、タイトジャンクションのバリア機能を向上させたことが報告されている。
【0004】
一方、タイトジャンクションを抑制する化合物に関しても検討が行われている。以下の文献において、タイトジャンクションの抑制は、医薬品等の有用成分の吸収を促進することを目的としている。例えば、特許文献3では、インドメタシン、ジクロフェナク、バイカリンまたはバイカレインと蛍光標識物質の混合物を添加した上皮細胞シートで、蛍光標識物質の透過性が高くなったことから、インドメタシン等の化合物がタイトジャンクションを抑制させたことが開示されている。また、非特許文献1では、イチゴの赤色色素であるペラルゴニジンは、濃度依存的に経上皮電気抵抗値を低下させ、上皮細胞のZO-1およびオクルーディンを再形成し、タイトジャンクションを抑制させたことが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-197217号公報
特開2020-143024号公報
特開2020-75877号公報
【非特許文献】
【0006】
PNAS, Nicholas G.Lamson, 2022, vol.119, no.33
European Journal of Pharmacology, Misaki Hisada, 2020, vol.887, no.15
ファルマシア,上南静佳,2022,第58巻,第7号,第727頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献3では、インドメタシン、ジクロフェナク、バイカリンまたはバイカレインを細胞に24時間作用させることでタイトジャンクションを抑制したことが報告されているものの、抑制の効果はあまり大きくなく、これらの化合物が、どのタイトジャンクション構成タンパク質に作用したのか明記されていない。非特許文献2では、バイカリンやバイカレインは、タイトジャンクション構成要素のうち、裏打ちタンパク質のZO-1に影響を及ぼし、バイカレインについては細胞の形状を変化させることが報告されている。また、非特許文献1では、ペラルゴニジンは膜タンパク質のオクルーディンだけでなく、裏打ちタンパク質のZO-1やアクチン線維の形成を阻害し、タイトジャンクションを抑制している。しかし、ZO-1は膜タンパク質と直接結合しているため、ZO-1の形成阻害は、他のタイトジャンクション構成要素の形成に影響を及ぼす可能性がある。さらに、非特許文献3では、ZO-1の形成阻害によるタイトジャンクションの抑制は、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患を引き起こすことが報告されている。そのため、安全面からZO-1には作用せず、タイトジャンクション形成のコアとなる膜タンパク質のみに作用して、より短時間でタイトジャンクションを抑制させる物質が求められている。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みなされたものであって、有用成分の生体内への取り込みを促進するための、安全かつ短時間で効果が得られるタイトジャンクション機能抑制剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、オウバク抽出物、オウレン抽出物、オウゴン抽出物、およびムクロジ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、抽出化合物の濃度が0.1質量体積%以下であるタイトジャンクション機能抑制剤が、ZO-1には作用せず、クローディンやオクルーディン等の膜タンパク質にのみ作用することで、安全かつ短時間でタイトジャンクションを抑制させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
上記知見に基づく本発明は、以下の通りである。
オウバク抽出物、オウレン抽出物、オウゴン抽出物、およびムクロジ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、抽出化合物の濃度が0.1質量体積%以下であるタイトジャンクション機能抑制剤。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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