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公開番号2024121324
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028363
出願日2023-02-27
発明の名称重畳画像表示装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人ネクスト
主分類G01C 21/36 20060101AFI20240830BHJP(測定;試験)
要約【課題】接続する道路数が閾値以上となる案内分岐点であっても、表示された案内オブジェクトによって案内分岐点の退出路が直感的に分かりやすい案内を可能にした重畳画像表示装置を提供する。
【解決手段】車両の進行方向前方に案内分岐点がある場合に、案内分岐点において接続する道路数を取得し、案内分岐点において接続する道路数が閾値以上である場合には、案内分岐点における車両の進入方向と車両の退出方向とに基づいて表示対象となる案内オブジェクトを回転させる回転処理を実行し、回転処理後の案内オブジェクトを表示することで、案内分岐点における車両の退出方向を案内するように構成する。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載され、前記車両の乗員へ情報を案内する案内オブジェクトを、前記車両周辺の風景に重畳して視認させる重畳画像表示装置であって、
車両の進行方向前方に案内分岐点がある場合に、前記案内分岐点における車両の退出方向を案内する為の案内オブジェクトを表示するオブジェクト表示手段と、
前記案内分岐点において接続する道路数を取得する道路数取得手段と、を有し、
前記オブジェクト表示手段は、
前記案内分岐点において接続する道路数が閾値以上である場合には、案内分岐点における車両の進入方向と車両の退出方向とに基づいて表示対象となる前記案内オブジェクトを回転させる回転処理を実行し、前記回転処理後の前記案内オブジェクトを表示する重畳画像表示装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記オブジェクト表示手段は、前記回転処理として、
前記案内分岐点における車両の進入方向と平行に設定された第1の回転軸を中心に表示対象となる前記案内オブジェクトを回転させる第1の回転処理と、
前記案内分岐点における車両の進入方向に対して垂直且つ水平方向に設定された第2の回転軸を中心に表示対象となる前記案内オブジェクトを回転させる第2の回転処理と、
路面に対して垂直方向に設定された第3の回転軸を中心に表示対象となる前記案内オブジェクトを回転させる第3の回転処理と、の少なくとも一以上を実行し、
各回転処理における回転量は案内分岐点における車両の進入方向と車両の退出方向とに基づいて決定される請求項1に記載の重畳画像表示装置。
【請求項3】
前記オブジェクト表示手段は、
3次元空間上で前記車両の進入方向に対して垂直方向となる向きに前記案内オブジェクトを配置し、
3次元空間上に配置された前記案内オブジェクトに対して前記第1の回転処理、前記第2の回転処理、前記第3の回転処理を順に実行し、
前記回転処理後に前記案内分岐点における車両の進入方向から視認できる前記案内オブジェクトの形状で前記案内オブジェクトを表示する請求項2に記載の重畳画像表示装置。
【請求項4】
前記オブジェクト表示手段は、
前記案内分岐点において接続する道路数が閾値未満である場合には、車両の進行方向と案内分岐点における車両の退出方向とのなす角度が所定の角度条件を満たす場合に、表示対象となる前記案内オブジェクトに対して前記回転処理を実行し、前記回転処理後の前記案内オブジェクトを表示する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の重畳画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の走行支援を行う重畳画像表示装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、車両の乗員に対して経路案内や障害物の警告等の車両の走行支援を行う為の各種情報を提供する情報提供手段として、様々な手段が用いられている。例えば、車両に設置された液晶ディスプレイによる表示や、スピーカから出力する音声等である。そして、近年、このような情報提供手段の一つとして、乗員の周辺環境(風景、実景)に重畳する画像を表示することによって、情報の提供を行う装置がある。例えば、ヘッドアップディスプレイ、ウインドウシールドディスプレイの他、液晶ディスプレイに表示した車両周辺の撮像画像に重畳して画像を表示する方法等が該当する。
【0003】
ここで、上記周辺環境に重畳する画像を表示することによって特に案内分岐点の案内を行う場合について、車両の案内分岐点における車両の退出方向を乗員に誤りなく認識させることが重要である。例えば例えば特開2020-24561号公報では、案内分岐点が重畳可能範囲に含まれる場合に、実景の案内分岐点に重畳させて車両の案内分岐点における車両の退出方向を示す矢印の画像を表示する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-24561号公報(図9)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術では、矢印の画像が指す方向によって案内分岐点における車両の退出方向を示している。例えば左向きの矢印の画像が表示されれば、案内分岐点における車両の退出方向が左方向であることを示している。しかしながら、5差路や6差路などの接続する道路数が多い分岐点では進入方向に対して退出方向のなす角度が直角ではなく鋭角や鈍角となることも多く、また、同じ方向に複数の道路が接続されている場合もある。そのような接続する道路数の多い分岐点では右方向や左方向を単純に示す矢印の表示ではユーザが直感的に退出路を把握できない問題があった。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、接続する道路数が閾値以上となる案内分岐点であっても、表示された案内オブジェクトによって案内分岐点の退出路が直感的に分かりやすい案内を可能にした重畳画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本発明に係る重畳画像表示装置は、車両に搭載され、前記車両の乗員へ情報を案内する案内オブジェクトを、前記車両周辺の風景に重畳して視認させる重畳画像表示装置であって、車両の進行方向前方に案内分岐点がある場合に、前記案内分岐点における車両の退出方向を案内する為の案内オブジェクトを表示するオブジェクト表示手段と、前記案内分岐点において接続する道路数を取得する道路数取得手段と、を有し、前記オブジェクト表示手段は、前記案内分岐点において接続する道路数が閾値以上である場合には、案内分岐点における車両の進入方向と車両の退出方向とに基づいて表示対象となる前記案内オブジェクトを回転させる回転処理を実行し、前記回転処理後の前記案内オブジェクトを表示する。
【発明の効果】
【0008】
前記構成を有する本発明に係る重畳画像表示装置によれば、案内分岐点における車両の進入方向と車両の退出方向とに基づいて表示対象となる案内オブジェクトを回転させ、回転後の案内オブジェクトを表示するので、接続する道路数が閾値以上となる分岐点であっても、表示された案内オブジェクトによって退出路が直感的に分かりやすい案内が可能となる。更に、同じ方向に複数の道路が接続されていたとしても、複数の道路の内から退出路を明確にユーザに認識させることが可能となる。そして、車両が退出すべきでない退出路へと誤って退出してしまうことについて防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る重畳画像表示装置の概略構成図である。
車両の乗員によって視認される風景と風景に重畳される虚像の一例を示した図である。
本実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
分岐点データの一例を示した図である。
本実施形態に係る走行支援処理プログラムのフローチャートである。
第1相対退出角と第2相対退出角の算出方法について説明した図である。
鋭角鈍角案内オブジェクト表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
鋭角鈍角案内オブジェクト表示処理での案内オブジェクトの配置例を示した図である。
案内オブジェクトに対して行われる第1の回転処理を説明した図である。
矢印の数を増加した後の案内オブジェクトの配置例を示した図である。
案内オブジェクトに対して行われる第2の回転処理を説明した図である。
案内オブジェクトに対して行われる第3の回転処理を説明した図である。
鋭角鈍角案内オブジェクト表示処理において車両の乗員から視認される案内オブジェクトの例を示した図である。
通常案内オブジェクト表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
通常案内オブジェクト表示処理での案内オブジェクトの配置例を示した図である。
通常案内オブジェクト表示処理において車両の乗員から視認される案内オブジェクトの例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る重畳画像表示装置1を具体化した実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る重畳画像表示装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る重畳画像表示装置1の概略構成図である。
(【0011】以降は省略されています)

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