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公開番号2024118695
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025123
出願日2023-02-21
発明の名称SiC pチャネルMOSFET及びSiC相補型MOSデバイス
出願人国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類H01L 21/336 20060101AFI20240826BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】チャネル移動度の大きいSiC pチャネルMOSFETを提供する。
【解決手段】SiC pチャネルMOSFETは、表面の面方位が(0001)からなるSiC基板10と、SiC基板の表面に対して垂直に突出したSiCからなるフィン部100とを備え、フィン部は、ソース領域30、ドレイン領域40、及びソース領域とドレイン領域とに挟まれたチャネル領域50を有し、チャネル領域の側面及び上面を跨ぐように、ゲート酸化膜60を介してゲート電極70が形成されており、チャネル領域50の側面は、(1-100)面からなる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
表面の面方位が(0001)からなるSiC基板と、
前記SiC基板の表面に対して垂直に突出したSiCからなるフィン部と
を備え、
前記フィン部は、ソース領域、ドレイン領域、及び前記ソース領域と前記ドレイン領域とに挟まれたチャネル領域を有し、
前記チャネル領域の側面及び上面を跨ぐように、ゲート酸化膜を介してゲート電極が形成されており、
前記チャネル領域の側面は、(1-100)面からなる、SiC pチャネルMOSFET。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記SiC基板の表面にフィールド酸化膜が形成されており、
前記フィン部は、前記SiC基板から、前記フィールド酸化膜を貫通して形成されている、請求項1に記載のSiC pチャネルMOSFET。
【請求項3】
前記チャネル領域を流れる電流の方向は、前記SiC基板のc軸<0001>方向に垂直である、請求項1に記載のSiC pチャネルMOSFET。
【請求項4】
前記SiC基板は、<1-100>方向を示すオリエンテーションフラットを有し、
前記フィン部は、前記オリエンテーションフラットと平行な方向、または、前記オリエンテーションフラットに対して60度の角度で交差する方向に延びている、請求項1に記載のSiC pチャネルMOSFET。
【請求項5】
SiC pチャネルMOSFETとSiC nチャネルMOSFETとを備えたSiC相補型MOSデバイスであって、
前記SiC pチャネルMOSFET、及び前記SiC nチャネルMOSFETは、表面の面方位が(0001)からなるSiC基板上に形成されており、
前記SiC pチャネルMOSFETは、請求項1に記載されたSiC pチャネルMOSFETと同じ構造を有し、
前記SiC nチャネルMOSFETは、前記SiC pチャネルMOSFETと同じ構造を有し、
前記SiC pチャネルMOSFET、及び前記SiC nチャネルMOSFETの前記チャネル領域の側面は、(1-100)面からなる、SiC相補型MOSデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SiC基板を用いたSiC pチャネルMOSFET、及びSiC相補型MOSデバイスに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
SiC基板を用いたMOS型トランジスタ(SiC MOSFET)において、SiC基板の表面に熱酸化でSiO

膜(ゲート酸化膜)を形成した場合、SiO

膜とSiC基板との界面における欠陥密度が高いため、SiC MOSFETのチャネル移動度が低い。
【0003】
非特許文献1には、チャネル移動度を高めるために、SiC基板の表面に熱酸化によりSiO

膜を形成した後、NO(一酸化窒素)ガス雰囲気中で熱処理を行い、SiO

膜とSiC基板との界面を窒化することにより、SiO

膜とSiC基板との界面における欠陥密度を低減する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
G.Y. Chung et al., IEEE Electron Device Lett., vol.22, 176(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
nチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETとで構成された相補型MOSデバイスは、スイッチング時を除いて電流が流れず、静的消費電力がほぼゼロのため、SiC集積回路における基本デバイスとなる。
【0006】
しかしながら、SiC MOSFETでは、pチャネルMOSFETのチャネル移動度が、nチャネルMOSFETのチャネル移動度に比べて著しく小さい。そのため、pチャネルMOSFETの特性は、相補型MOSデバイスの性能を制限する大きな要因となっており、チャネル移動度の大きいpチャネルMOSFETの実現が望まれている。
【0007】
本発明は、チャネル移動度の大きいSiC pチャネルMOSFETを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るSiC pチャネルMOSFETは、表面の面方位が(0001)からなるSiC基板と、SiC基板の表面に対して垂直に突出したSiCからなるフィン部とを備え、フィン部は、ソース領域、ドレイン領域、及びソース領域とドレイン領域とに挟まれたチャネル領域を有し、チャネル領域の側面及び上面を跨ぐように、ゲート酸化膜を介してゲート電極が形成されており、チャネル領域の側面は、(1-100)面からなる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、チャネル移動度の大きいSiC pチャネルMOSFETを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
試作したプレーナ型のpチャネルMOSFETの構造を示した図である。
(A)及び(B)は、チャネル面の面方位が(1-100)のpチャネルMOSFETのチャネル移動度を測定した結果を示したグラフである。
(A)及び(B)は、チャネル面の面方位が(11-20)のpチャネルMOSFETのチャネル移動度を測定した結果を示したグラフである。
チャネル移動度の結晶面依存性を示したグラフである。
チャネル移動度のチャネル方向依存性を示したグラフである。
本実施形態におけるフィン型のpチャネルMOSFETの構造を模式的に示した斜視図である。
図6に示したpチャネルMOSFETにおいて、ゲート酸化膜及びゲート電極を省略した斜視図である。
図6のVIII-VIII線に沿った断面図である。
図6のIX-IX線に沿った断面図である。
SiC結晶の結晶方位を示した図である。
SiC基板に、<1-100>方向を示すオリエンテーションフラットを形成した図である。
(A)~(C)は、本実施形態におけるSiC pチャネルMOSFETの製造方法を説明した図である。
(A)~(C)は、本実施形態におけるSiC pチャネルMOSFETの製造方法を説明した図である。
本実施形態におけるSiC相補型MOSデバイスの構成を模式的に示した斜視図である
図14に示したSiC相補型MOSデバイスにおいて、ゲート酸化膜及びゲート電極を省略した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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