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公開番号
2025031542
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024100929
出願日
2024-06-24
発明の名称
多環芳香族化合物
出願人
国立大学法人京都大学
,
エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C07F
5/02 20060101AFI20250228BHJP(有機化学)
要約
【課題】有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物;
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025031542000209.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">66</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
A~D環、P環、Q環はアリール環等であり、ただし、A~C環の少なくとも1つは式(E
ABC
)で表される基を有するアリール環等であり、Arは式(Ar)の基である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000200.tif
65
170
式(1)中、
A環、B環、およびC環はそれぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環、およびC環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するアリール環または少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Arはそれぞれ独立して式(Ar)で表される基であり、
式(E
ABC
)中、
*はアリール環またはヘテロアリール環への結合位置を示し、
P環およびQ環はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
Z
X
は-C(-R
ZX
)=または-N=であり、R
ZX
は水素または置換基であり、
Y
1
は>N-R
NY
、>C(-R
CY
)
2
、>O、>Si(-R
IY
)
2
、>P-R
PY
、>P(=O)R
POY
、>S、>SO、>SO
2
、または>Seであり、R
NY
、R
CY
、R
IY
、R
PY
、およびR
POY
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CY
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IY
は互いに結合して環を形成していてもよく、
式(Ar)中、
*は窒素への結合位置を示し、
D環は、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
R
D
は置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換アルキル、炭素数4~24の無置換アルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、
R
D
中のアリール環またはヘテロアリール環は単結合または連結基を介してD環と結合していてもよく、
前記構造におけるアリール環およびヘテロアリール環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよく、当該シクロアルカンは少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、当該シクロアルカンにおける少なくとも1つの-CH
2
-は-O-で置き換えられていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの窒素は窒素-15(
15
N)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの炭素は炭素-13(
13
C)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つのホウ素はホウ素-11(
11
B)で置き換えられていてもよい。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
式(E
ABC
)が式(E
ABC
-1)で表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000201.tif
58
170
式(E
ABC
-1)中、
Y
1
、Z
X
は、式(E
ABC
)におけるY
1
、Z
X
とそれぞれ同義であり、
Z
E
はそれぞれ独立して-C(-R
ZE
)=または-N=であり、R
ZE
は水素または置換基である。
【請求項3】
Arがそれぞれ独立して、式(2Ar)で表される基、置換もしくは無置換の4-ジベンゾチエニル、置換もしくは無置換の1-ジベンゾチエニル、置換もしくは無置換の4-ジベンゾフラニル、または置換もしくは無置換の1-ジベンゾフラニルである、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000202.tif
84
170
式(2Ar)中、
R
e
は、それぞれ独立して、水素または無置換のアルキルであり、
R
d
は、それぞれ独立して、水素、無置換のアルキル、無置換のシクロアルキル、または無置換のアリールであり、
R
dd
は、水素または置換もしくは無置換のアリールである。
【請求項4】
式(1X1)で表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000203.tif
82
170
式(1X1)中、
Arは式(1)中のArと同義であり、
R
a
は水素または無置換アルキルであり、
R
b
は式(E
ABC
-1)で表される基、置換または無置換の9-カルバゾリル、または置換または無置換のジアリールアミノであり、
TIFF
2025031542000204.tif
56
170
式(1X1)および式(E
ABC
-1)の各式中、
Y
1
、Z
X
は式(E
ABC
)におけるY
1
、Z
X
とそれぞれ同義であり、
Z
E
はそれぞれ独立して-C(-R
ZE
)=または-N=であり、
R
ZE
は水素または置換基である。
【請求項5】
R
b
が式(E
ABC
-1)で表される基である、請求項4に記載の多環芳香族化合物。
【請求項6】
以下のいずれかの式で表される、請求項5に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000205.tif
209
170
式中、tBuはt-ブチルである。
【請求項7】
R
b
が置換または無置換の9-カルバゾリルまたは置換または無置換のジアリールアミノである、請求項4に記載の多環芳香族化合物。
【請求項8】
以下のいずれかの式で表される、請求項7に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000206.tif
202
170
TIFF
2025031542000207.tif
137
170
TIFF
2025031542000208.tif
136
170
式中、tBuはt-ブチル、Adは1-アダマンチルである。
【請求項9】
陽極および陰極からなる一対の電極と該一対の電極間に配置される有機層とを有し、前記有機層が請求項1~8のいずれか一項に記載の多環芳香族化合物を含有する、有機電界発光素子。
【請求項10】
前記有機層が発光層である、請求項9に記載の有機電界発光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明はまた、上記多環芳香族化合物を用いた有機電界発光素子、有機電界効果トランジスタおよび有機薄膜太陽電池などの有機デバイス、並びに、表示装置および照明装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、省電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の1つである青色や緑色などの発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わずこれまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機EL素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、当該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層とからなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層などがあるが、これらの層に適当な種々の有機材料が開発されている。
【0004】
その中で、特許文献1~3では、ホウ素を含有する多環芳香族化合物が、有機電界発光素子等の材料として有用であることが開示されている。この多環芳香族化合物を含有する有機電界発光素子は、良好な外部量子効率を有することが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
韓国公開特許第10-2022-0069866号公報
米国特許出願公開第2021/0143331号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、有機EL素子に用いられる材料としては種々の材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、従来とは異なる化合物からなる材料の開発が望まれている。
本発明は有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、特許文献1~3に記載の化合物と同様にホウ素を含む構造を有する化合物において、さらに高効率で長寿命の有機EL素子の製造を可能とする多環芳香族化合物が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のような多環芳香族化合物、さらには以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料等を提供する。
【0008】
<1> 式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000001.tif
64
170
【0009】
式(1)中、
A環、B環、およびC環はそれぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環、およびC環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するアリール環または少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Arはそれぞれ独立して式(Ar)で表される基であり、
式(E
ABC
)中、
*はアリール環またはヘテロアリール環への結合位置を示し、
P環およびQ環はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
Z
X
は-C(-R
ZX
)=または-N=であり、R
ZX
は水素または置換基であり、
Y
1
は>N-R
NY
、>C(-R
CY
)
2
、>O、>Si(-R
IY
)
2
、>P-R
PY
、>P(=O)R
POY
、>S、>SO、>SO
2
、または>Seであり、R
NY
、R
CY
、R
IY
、R
PY
、およびR
POY
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CY
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IY
は互いに結合して環を形成していてもよく、
式(Ar)中、
*は窒素への結合位置を示し、
D環は、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
R
D
は置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換アルキル、炭素数4~24の無置換アルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、
R
D
中のアリール環またはヘテロアリール環は単結合または連結基を介してD環と結合していてもよく、
前記構造におけるアリール環およびヘテロアリール環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよく、当該シクロアルカンは少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、当該シクロアルカンにおける少なくとも1つの-CH
2
-は-O-で置き換えられていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの窒素は窒素-15(
15
N)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの炭素は炭素-13(
13
C)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つのホウ素はホウ素-11(
11
B)で置き換えられていてもよい。
【0010】
<2> 式(E
ABC
)が式(E
ABC
-1)で表される、<1>に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025031542000002.tif
55
170
式(E
ABC
-1)中、
Y
1
、Z
X
は、式(E
ABC
)におけるY
1
、Z
X
とそれぞれ同義であり、
Z
E
はそれぞれ独立して-C(-R
ZE
)=または-N=であり、R
ZE
は水素または置換基である。
(【0011】以降は省略されています)
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