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公開番号
2024117260
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023258
出願日
2023-02-17
発明の名称
針貫入試験システム、制御装置、及び針貫入試験方法
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
G01N
3/40 20060101AFI20240822BHJP(測定;試験)
要約
【課題】針貫入試験の作業効率の低下を防止する針貫入試験システム、制御装置、及び針貫入試験方法を提案する。
【解決手段】本発明は、改良地盤の測定孔2に進入する針貫入試験装置4、及び針貫入試験装置4を制御する制御装置5を備えており、制御装置5は、針貫入試験装置4の貫入針42に作用する貫入荷重を測定する測定部52と、測定された貫入荷重に基づいて貫入針42の破損を判定する判定部53と、貫入針42が破損したと判定部53が判定した場合、貫入針42の破損を報知する回転灯55と、を備える針貫入試験システムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置、及び前記針貫入試験装置を制御する制御装置を備えており、
前記制御装置は、
前記針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定部と、
前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定部と、
前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知部と、を備える針貫入試験システム。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記制御装置は、
前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、針貫入試験を停止する請求項1に記載の針貫入試験システム。
【請求項3】
多点測定を行う場合、
前記貫入針の貫入長さの変化に対して前記貫入荷重が一定値を示すとき、前記判定部は、前記貫入針が破損したと判定し、
前記貫入針の交換後、前記測定部は、前記貫入針が破損したと判定したときの測定の1段階前の測定を再開する請求項1又は請求項2に記載の針貫入試験システム。
【請求項4】
改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定部と、
前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定部と、
前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知部と、を備える制御装置。
【請求項5】
改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置を制御する制御装置が、
前記針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定ステップと、
前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定ステップと、
前記貫入針が破損したと前記判定ステップで判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知ステップと、を備える測定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、針貫入試験システム、制御装置、及び針貫入試験方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
軟弱地盤に固化材等を混合してなる改良地盤について、所望の品質を確保していることを確認するために品質評価試験を行う場合がある。改良地盤に関する品質評価試験の方法としては、施工時に採取した試料を室内で養生した後、所定の材齢で強度試験を行う方法や、施工後に原位置から試料を採取して強度試験を行う方法等がある。なお、供試体等の一軸圧縮強度を測定する方法として、非特許文献1には、地盤等の強度を簡易に確認できる針貫入試験が開示されている。針貫入試験は、地盤等に貫入針を貫入し、貫入長さLと針貫入時の荷重Pを測定し、針貫入長さに対する荷重Pの比率である針貫入勾配Np(=P/L)を求め、この針貫入勾配から一軸圧縮強さを推定するものである。
室内で養生した試料に対して強度試験を行う方法は、養生条件の違いから原位置の改良体とは品質に差が生じることを考慮する必要がある。また、原位置で供試体を採取する場合には、所定の材齢毎に所定の深さ位置から供試体を採取する必要があるため、供試体の採取に手間がかかるとともに、供試体の運搬や取り扱いに手間がかかる。
そのため、本出願人は、特許文献1において、改良地盤に対して原位置において強度試験を行う方法として、改良地盤中に形成した測定孔に試験装置を進入させて、試験装置から孔壁に向けてロッドを貫入させた際の貫入抵抗や貫入量により改良地盤の強度を測定する方法を開示している。特許文献1の試験装置は、測定孔を上下動することで、異なる深度における測定を可能としている。
測定孔内での針貫入試験中、高強度部や礫との接触により貫入針が破損する場合がある。針貫入試験の測定を多点測定とした場合、度重なる測定により貫入針が破損する可能性は上昇する。しかし、貫入針の破損に気づかないまま測定を続けてしまうことがある。その結果、正確な測定データを得られず、測定のやり直しなどの手戻りが生じてしまい、針貫入試験の作業効率が低下するおそれがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
地盤工学会基準、基準番号:JGS3431-2012、規格・基準名:針貫入試験方法
【特許文献】
【0004】
特開2018-159237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、針貫入試験の作業効率の低下を防止する針貫入試験システム、制御装置、及び針貫入試験方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する本発明は、改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置、及び前記針貫入試験装置を制御する制御装置を備えており、前記制御装置は、前記針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定部と、前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定部と、前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知部と、を備える針貫入試験システムである。
また、本発明は、改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定部と、前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定部と、前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知部と、を備える制御装置である。
また、本発明は、改良地盤の測定孔に進入する針貫入試験装置を制御する制御装置が、前記針貫入試験装置の貫入針に作用する貫入荷重を測定する測定ステップと、前記測定された貫入荷重に基づいて前記貫入針の破損を判定する判定ステップと、前記貫入針が破損したと前記判定ステップで判定した場合、前記貫入針の破損を報知する報知ステップと、を備える測定方法である。
【0007】
これにより、作業員は、報知部からの報知によって、貫入針が破損したことを認識できるため、貫入針の破損後に遅滞なく貫入針を交換することができる。このため、引き続き正確な測定データを得ることができ、ひいては、測定のやり直しなどの手戻りを回避でき、針貫入試験の作業効率の低下を防止することができる。特に、制御装置に対して測定開始の操作をすれば針貫入試験を自動的に行う仕組みが導入されている場合、無人で針貫入試験を進行させることができる。つまり、作業員は、報知部からの報知があるまで別の作業に取り組むことができるため、作業効率の向上を期待できる。
【0008】
また、前記制御装置は、前記貫入針が破損したと前記判定部が判定した場合、針貫入試験を停止することが好ましい。
【0009】
これにより、破損した貫入針による無用な測定を回避できる。
【0010】
また、多点測定を行う場合、前記貫入針の貫入長さの変化に対して前記貫入荷重が一定値を示すとき、前記判定部は、前記貫入針が破損したと判定し、前記貫入針の交換後、前記測定部は、前記貫入針が破損したと判定したときの測定の1段階前の測定を再開することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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