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公開番号2024112985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2024087362,2020515212
出願日2024-05-29,2018-09-12
発明の名称石炭を高価値製品に精製するための系及び方法
出願人ユニバーシティ オブ ワイオミング
代理人個人,個人,個人
主分類C10G 1/00 20060101AFI20240814BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】石炭の高価値製品への変換のための統合的熱化学プロセスを提供する。
【解決手段】石炭を複数の高価値石炭製品及び抽出物に変換するための方法であって、少なくとも部分的に石炭に由来する原料を用意するステップと、熱分解と溶媒抽出との組合せを含む前記原料を加工するステップとを含み、前記熱分解及び前記溶媒抽出が、複数の高価値石炭製品を生成するための条件下で統合及び実行される、方法である。
【効果】記載される系及び方法は、汎用性があり、化学製品、ポリマー複合材製品、黒鉛製品、農業資材、建材、炭素繊維、及び燃焼により生成したエネルギーよりも実質的に価値のある他の製品を含む、様々な高価値製品を生成するために使用することができる。さらに、これらの系及び方法は特に、高度に分岐し、且つ高度にフレキシブルであるように設計され、原料と比較して製品の価値を増大させるための高選択性及び最適化を可能にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
石炭を複数の高価値石炭製品及び抽出物に変換するための方法であって、
少なくとも部分的に石炭に由来する原料を用意するステップと、
熱分解と溶媒抽出との組合せを含む前記原料を加工するステップと
を含み、
前記熱分解及び前記溶媒抽出が、複数の高価値石炭製品を生成するための条件下で統合及び実行される、方法。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記高価値石炭製品の乾燥量基準で50質量%以上が、標準温度圧力で液体である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
加工する前記ステップが、高度に分岐し、且つ高度に選択的である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記熱分解が、0.5atm~15atmの範囲から選択される圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記熱分解が、400℃~1200℃の範囲から選択される温度で行われる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記熱分解が、5秒間以下の時間行われる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記熱分解が、前記溶媒抽出と統合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記熱分解が、水蒸気を除外して、25%以下の質量百分率の気体を生成する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記熱分解が、水素ガス、メタン、合成ガス又はこれらの任意の組合せの存在下で行われる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記熱分解が、フラッシュ熱分解である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
[0001]本特許出願は、2017年9月13日出願の米国特許仮出願第62/557804号の利益及び優先権を主張し、当該出願は、本明細書と矛盾しない限り、参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
[発明の背景]
[0002]石炭鉱業及び石炭生産は、米国及び国外の両方において大規模な、価値のある産業である。この石炭の大部分は燃焼されて、エネルギーを生成する。現在、新しい石炭火力発電所の建設に対して多くの経済的且つ政治的圧力が存在している。したがって、燃焼以外で石炭をさらに利用するために、化学製品、プラスチック、建材、及び発電所により生成されるエネルギーの価値よりも顕著に高い価値を有し得る製品の生成のための方法を含む、他の方法のための原料としての使用を検討することは、益々魅力的になっている。
【0003】
[0003]化学製品及び他の材料の生成のための原料としての石炭についての研究開発は、およそ50年以上になる。この分野への興味は典型的に、1970年代のように、伝統的な石油原料が高い原油価格のための高価になってきた期間中に増大している。例えば、米国特許第4346077号は、液体炭化水素及び蒸気を生成する石炭の熱分解を説明している。米国特許第9074139号は、液化及び水素化分解を利用する石炭からの芳香族化合物の生成を記載している。これらの参考文献及びほとんどの石炭変換技術で共通することは、コールタールが後に石油製油所で加工され得るように石油系炭化水素を模倣するために、石炭がコールタールに変換されることである。より大量の固形製品を生成し、且つ典型的に、高硫黄含有量及び一部の金属を含有する石炭は、多くの場合、油系原料のために設計されたプロセスについては比較的粗悪な代用品である。
【0004】
[0004]石炭を中間及び完成高価値製品へ計画的に熱化学変換し、それによって、燃焼により生成される、相当の石炭系エネルギーよりもはるかに価値のある材料を生成するための系及び方法について当該技術分野における要求が残っていることが上記から理解され得る。さらに、製品への有効な変換を達成するために石炭及び石炭系原料について特に適合及び/又は個別化され、収率、効率、変換率、及び販売され得る卓越した商品の製造を考慮する分離及びプロセスの系及び方法が必要とされる。
【0005】
[発明の概要]
[0005]熱分解と溶媒抽出との組合せを使用した、石炭の高価値製品及び商品への計画的分解、抽出及び変換のための統合的熱化学プロセスが本明細書に記載される。記載される系及び方法は、汎用性があり、計画的であり、化学製品(芳香族化合物;アスファルテン類;ナフタレン類(napthalenes);フェノール類;及びポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエステル類、黒鉛材の生成のための前駆体)、ポリマー複合材製品(樹脂、コーティング、接着剤)、農業資材、建材、炭素繊維、グラフェン製品、及び燃焼により生成したエネルギーよりも実質的に価値のある他の材料を含む、様々な中間及び完成高価値製品を生成するために使用することができる。さらに、これらの系及び方法は、高度に分岐するように(すなわち、合わせて、同じ原料から広範な製品タイプ及び仕様を生成するのに適しているプロセスステップ)、且つ相乗的であるように(例えば、石炭から生成された樹脂系を石炭由来の固形炭素材料と組み合わせて、複合材を製造することを可能にすること)、特に設計される。したがって、系及び方法は、市場に高度に適応性でき、且つ製品要求に対応する。したがって、原料と比較して実際の製品の価値を増大させるための、高い選択性及び最適化を可能にする。これらの製品の一部は、金属及び希土類元素などの石炭抽出物であってもよい。
【0006】
[0006]提供される熱化学プロセスは、石炭原料の大部分及び石炭からの抽出物を付加価値製品に変換し、固形材料のうちの高い百分率(例えば、乾燥量基準で50%を超える)の流体への変換に焦点を当てることができる。これらの系及び方法は、高価な、エネルギー集約的水素化分解及び水素化処理プロセスを避けることができる。本明細書に記載される熱化学プロセスは、熱プロセスと化学プロセスとの統合的組合せを使用して、生成された商品の総価格により動機付けられる有利な製造を達成するように最適化され得る高価値製品の選択的且つ切り替え可能な混合物への、石炭の制御された計画的変換及び石炭からの抽出を提供する。
【0007】
[0007]一態様において、石炭を複数の高価値石炭製品に変換するための方法であって、i)少なくとも部分的に石炭に由来する原料を用意するステップと;ii)熱分解と溶媒抽出との組合せを含む原料を加工するステップとを含み、熱分解及び溶媒抽出が複数の高価値石炭製品を生成するための条件下で統合及び実行される、方法が提供される。標準温度圧力で液体である高価値石炭製品の百分率は、乾燥量基準で50%以上、60%以上、又は任意選択で70%以上であることがある。加工するステップは、高度に分岐し、差別化でき、且つ広範囲であってもよく、それでも高度に選択的であってもよい。
【0008】
[0008]熱分解は一般に、石炭に通常見られる複雑な分子のサイズ又は長さを低減させるために、且つ抽出物を濃縮するために、記載される系において使用される。本明細書に記載される熱分解とは、例えば、高温で短い滞留時間(秒の単位)を有するフラッシュ熱分解を指すことがある。本明細書に記載される熱分解プロセスは、一部の実施形態において、触媒の使用を特に除外してもよく、一部の実施形態において、触媒の使用を特に含んでもよい。本明細書に記載される熱分解プロセスは、一部の実施形態において、高度に選択的であってもよい。
【0009】
[0009]熱分解は、単一段階熱分解、複数の単一段階熱分解、単一の多段階熱分解、複数の多段階熱分解又は単一段階及び多段階熱分解ステップの組合せであってもよい。各熱分解又は熱分解ステップは独立して、0.5atm~15atm、0.9atm~15atm又は0.9atm~10atmの範囲から選択される圧力で行ってもよい。各熱分解又は熱分解ステップは、400℃~1200℃、750℃~1200℃又は任意選択で900℃~1100℃の範囲から選択される温度で行ってもよい。一実施形態において、熱分解のための滞留時間は、30分間~0.1秒間及び任意選択で10秒間以下、5秒間以下、2秒間以下又は1秒間以下の範囲にわたり選択される。熱分解は、前処理又は後処理として、溶媒抽出と統合してもよい。各熱分解又は熱分解ステップは独立して、0.5atm~15atm、0.9atm~15atm又は0.9atm~10atmの範囲から選択される圧力で行ってもよい。
【0010】
[0010]溶媒抽出は、水蒸気を除外して、25%以下、15%以下、10%以下、5%以下、又は任意選択で3%以下の質量百分率の気体を生成することがある。溶媒抽出は、溶媒それ自体を最大で100%含んでも、除外してもよい質量百分率の液体を生成することがあり、液体それ自体は、商品及び製品へのさらなる加工のための前駆体又は中間体になる。熱分解は、窒素、空気若しくは水素ガスの存在下などの水素供与性環境、メタン、合成ガス又はこれらの任意の組合せにおいて行ってもよい。熱分解は、フラッシュ熱分解であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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