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公開番号2024111771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023016476
出願日2023-02-06
発明の名称ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B23K 35/30 20060101AFI20240809BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】亜鉛系めっき鋼材のガスシールドアーク溶接に適用する場合に、気孔を抑制しつ高強度鋼材の溶接金属としての機械的特性を確保し、電着塗装性に優れた溶接ビードを得られるガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤの提供。
【解決手段】C:0.15~0.25%、Si:0.30~0.70%、Mn:0.75~2.00%、P:0.015%以下、S: 0.0060%以下、Ti:0.120~0.300%並びに及び必要に応じてその他任意元素を含有し、残部がFe及び不純物からなり、(1)~(3)を満たすガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
式(1)0.9≦Mneq(=Mn+0.43×Ni+0.64×Cr+1.23×Mo)≦2.7
(2)0.23≦C+0.83×Mneq≦0.42
(3)0.075≦Si/Mn2≦1.230
(1)~(3)中、元素記号は、該当する元素の含有量を質量%で表した場合の数値を示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C :0.15~0.25%、
Si:0.30~0.70%
Mn:0.75~2.00%
P :0.015%以下、
S :0.0060%以下、
Ti:0.120~0.300%、
V :0~0.100%、
Al:0~0.020%、
Cu:0~0.50%、
Se:0~0.004%、
Bi:0~0.004%、
O :0~0.010%、
N :0~0.0040%、
Ni:0~3.000
Cr:0~1.400
Mo:0~0.800
Nb:0~0.010%、
B :0~0.0060%、並びに、
残部:Fe及び不純物からなり、Ni、Cr、及びMoの内、少なくとも1種は0.020%以上含有し、
下記式(1)、(2)及び下記式(3)を満たす化学組成を有するガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
式(1) 0.9≦Mn
eq
≦2.7
ただし、式(1)中、Mn
eq
=Mn+0.43×Ni+0.64×Cr+1.23×Mo
式(2) 0.23≦C+0.83×Mn
eq
≦0.42
式(3) 0.075≦Si/Mn

≦1.230
式(1)、 式(2)及び式 式(3)中、元素記号は該当する元素の含有量を質量%で表した場合の数値を示す。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
質量%で、
V :0.010~0.100%
Al:0.005~0.010%、及び、
Cu:0.10~0.30%
の1種又は2種を含む請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
【請求項3】
前記Cの含有量が、0.16~0.22%である請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
【請求項4】
前記Niの含有量は、Moの含有量以下である請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
【請求項5】
前記Crの含有量は、Moの含有量の0.5倍以下である請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
【請求項6】
下記式(31)を満たす化学組成を有する請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
式(31):0.350≦Si/Mn

≦0.550
式(31)中、元素記号は該当する元素の含有量を質量%で表した場合の数値を示す。
【請求項7】
下記式(32)を満たす化学組成を有する請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
式(32):0.075≦Si/Mn

≦0.200
式(32)中、元素記号は該当する元素の含有量を質量%で表した場合の数値を示す。
【請求項8】
前記Sの含有量が、0.0040%以下である請求項1又は請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【0002】
ガスシールドアーク溶接は、様々な分野で広く用いられており、例えば、自動車分野では自動車車体、自動車部品(例えば足回り部材)などの溶接に用いられている。そして、自動車分野でのガスシールドアーク溶接には、ソリッドワイヤが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、「シールドガスを用いるガスシールドアーク溶接用であるとともに、亜鉛めっき鋼板溶接用のソリッドワイヤであって、当該ソリッドワイヤ全質量に対し、C、Si、Mn、P、S、O、Cr、を所定量含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、1.0≦(Si質量%+Mn質量%)/{100(S質量%+O質量%)}≦4.0、0.50≦Mn質量%/Si質量%≦2.00を満足し、前記シールドガスは、25~40%のCO

ガスを含むArガスであるソリッドワイヤ」が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、「亜鉛めっき鋼板のガスシールドアーク溶接で用いられる溶接ワイヤであって、C:0.02~0.05質量%,Si:0.20~0.70質量%,Mn:1.0~2.0質量%,Cr:0.10~0.60質量%,P:0.008~0.020 質量%,S:0.008質量%以下,K:0.0001~0.0030質量%,Ca:0.0010質量%以下を含有するとともに、Si含有量,Mn含有量,Cr含有量が1.5≦[Si]+[Mn]≦2.5,0.6≦[Si]+3[Cr]≦2.0および2.0≦[Mn]/[Si]を満足する溶接ワイヤ」が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、「亜鉛めっき鋼板をパルスマグアーク溶接するに際し、C:0.02~0.10重量%、Si:0.3~0.7重量%及びMn:1.5~3.0重量%を基本合金成分として含有する亜鉛めっき鋼板溶接用ソリッドワイヤ」が開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、「化学成分が、質量%で、C:0.03~0.15%、Si:0%超0.29%以下、Mn:0.5~2.8%、Ti:0.10~0.30%、Al:0.003~0.30%、Sn:0.02~0.40%、P:0%超0.015%以下、S:0%超0.030%以下、B:0~0.0100%、Cr:0~1.5%、Ni:0~3.0%、Mo:0~1.0%、Nb:0~0.3%、V:0~0.3%、Cu:0~0.50%、であり、残部が鉄および不純物からなり、Si、Mn、Ti、及びAlの含有量がSi×Mn≦0.30及び(Si+Mn/5)/(Ti+Al)≦3.0を満たすソリッドワイヤ」が開示されている。
【0007】
また、特許文献5には、「複数枚の薄鋼板をガスシールドアーク溶接により接合するためのガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤであって、ワイヤ全質量に対する質量%で、C:0.05~0.20%、Si:0.01~0.18%、Mn:1.0~3.0%、Ti:0.06~0.25%、Al:0.003~0.10%、B:0~0.0100%、P:0超~0.015%、S:0超~0.015%、及び任意元素を含み、残部が鉄および不純物からなり、Si×Mn≦0.30及び(Si+Mn/5)/(Ti+Al)≦3.0を満たし、さらにCeqが0.40~0.90%であるガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ」が開示されている。
【0008】
また、特許文献6には、「めっきを含めたワイヤ全質量に対する質量%で、C:0.03~0.15%、Si:0.2~0.5%、Mn:0.3~0.8%、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Al:0.1~0.3%、Ti:0.001~0.2%、Cu:0~0.5%、Cr:0~2.5%、Nb:0~1.0%、V:0~1.0%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、下記Xの値が、質量%で1.5~3.5%の範囲内にあるガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤである。また溶接金属として、下記式のXの値が、1.0~4.0%の範囲内にある溶接金属である。また、これらソリッドワイヤ又は溶接金属を利用した溶接継手、溶接部材、溶接方法、溶接継手の製造方法である。X=2×〔Si〕+〔Mn〕+3×〔Ti〕+5×〔Al〕」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2013-184216号公報
特開2004-136342号公報
特開平8-309533号公報
特開2021-3717号公報
特開2021-3732号公報
国際公報2020/196869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
自動車車体用の鋼板として、590MPa級、780MPa級の高強度鋼板に加え、980MPa級、1180MPa級、1470MPa級、又はこれらを超える強度の超高強度鋼板までも実用化されてきている。また耐食性を確保するために、自動車車体用の鋼板は亜鉛系のめっきが施される。さらに自動車車体には、電着塗装が施される。
(【0011】以降は省略されています)

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