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公開番号2024101488
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-29
出願番号2023005497
出願日2023-01-17
発明の名称インバート用ブロックの設置方法
出願人株式会社奥村組,株式会社IHI建材工業
代理人個人
主分類E21D 11/04 20060101AFI20240722BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネルにおける盤膨れ防止の施工を、短い工期で、低コスト且つ容易に行うこと。
【解決手段】トンネル内に立設された車線区画用の隣り合う杭12の間に架け渡すようにして、当該杭12のトンネル軸方向の中央部よりもインバート用ブロック設置側と反対側に横矢板Bを設置し、インバート用ブロック設置側の地盤を掘削し、トンネルの軸方向に向かって相互に並列接続された複数の鋼製のエレメント10eで構成されて、上板10ts、下板10usおよび外周板10sfを備えた中空構造とされ、杭12との干渉を回避する凹部10erが少なくとも一部のエレメント10eに形成されたインバート用ブロック10を、凹部10erが杭12に嵌まり込むようにして設置する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
トンネルの底部地盤にトンネル軸方向の１車線に沿って設置され、トンネルの円周方向に沿って逆アーチ状を形成するインバート用ブロックの設置方法であって、
トンネル内に立設された車線区画用の隣り合う杭の間に架け渡すようにして、当該杭のトンネル軸方向の中央部よりも前記インバート用ブロック設置側と反対側に土留め壁を設置し、
前記インバート用ブロック設置側の地盤を掘削し、
長尺形状を呈して長手側で軸方向に向けて相互に接続されてトンネル円周方向に長く配置された複数の鋼製のエレメントで構成されるとともに、これらのエレメントが一体になって上板、下板および側板からなる箱型の中空構造が形成され、前記杭との干渉を回避する凹部が少なくとも一部の前記エレメントに形成されたインバート用ブロックを、前記凹部が前記杭に嵌まり込むようにして設置する、
ことを特徴とするインバート用ブロックの設置方法。
続きを表示（約 470 文字）【請求項２】
前記エレメントに形成された前記凹部は、平面視で前記杭の略半分の位置まで嵌まり込む大きさに形成されている、
ことを特徴とする請求項１記載のインバート用ブロックの設置方法。
【請求項３】
前記杭は、一対のフランジがトンネルの円周方向で対向して配置されたＨ型鋼であり、
前記土留め壁は、一対の前記フランジの間に嵌め込まれたスペーサにより、前記杭のトンネル軸方向の中央部よりも前記インバート用ブロック設置側と反対側の前記フランジに寄せるようにして設置される、
ことを特徴とする請求項１記載のインバート用ブロックの設置方法。
【請求項４】
前記土留め壁は、上下方向に複数枚設置された横矢板である、
ことを特徴とする請求項１記載のインバート用ブロックの設置方法。
【請求項５】
前記杭は、２つの車線を区画するためのガードレールの支柱と横矢板が差し込まれる親杭とを兼用している、
ことを特徴とする請求項４記載のインバート用ブロックの設置方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、トンネル内の盤膨れを防止するための施工技術に関するものである。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
地盤が弱い箇所に構築されたトンネルでは、下側底から押し上げる圧力を受けるために路面の隆起や変状等による盤膨れ箇所が発生するというトンネル構造物の健全性の低下がある。
【０００３】
そのために、下側底から押し上げる圧力に耐えるように、トンネルの底部地盤に当該トンネルに対して逆アーチ型となったインバートを設置する工事が行われることがある。
【０００４】
なお、トンネルにインバートを施工する技術については、例えば特許文献１（特開２０２０－０４１３８１号公報）に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－０４１３８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ここで、トンネルにおけるインバートの設置は、現場打ちコンクリートによる工法が一般的である。しかしながら、現場打ちのコンクリートでは、コンクリートを打設するための型枠の設置、コンクリートの養生等に時間がかかり、工期が長くなる。特に、供用中の高速道路のトンネルに当該工法を適用すると、車線規制期間が長くなることから、影響が大きくなる。
【０００７】
また、プレキャストのインバートを製造してトンネル内に搬入し、設置していく工法もあるが、費用がかかるのみならず、トンネル内での施工となるために使用重機の大きさが限定され、さらに、インバートを吊り上げて設置するためのクレーンの旋回が難しくなるなど、困難な設置作業となる。
【０００８】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、トンネルにおける盤膨れ防止の施工を、短い工期で、低コスト且つ容易に行うことのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するため、請求項１に記載の本発明のインバート用ブロックの設置方法は、トンネルの底部地盤にトンネル軸方向の１車線に沿って設置され、トンネルの円周方向に沿って逆アーチ状を形成するインバート用ブロックの設置方法であって、トンネル内に立設された車線区画用の隣り合う杭の間に架け渡すようにして、当該杭のトンネル軸方向の中央部よりも前記インバート用ブロック設置側と反対側に土留め壁を設置し、前記インバート用ブロック設置側の地盤を掘削し、長尺形状を呈して長手側で軸方向に向けて相互に接続されてトンネル円周方向に長く配置された複数の鋼製のエレメントで構成されるとともに、これらのエレメントが一体になって上板、下板および側板からなる箱型の中空構造が形成され、前記杭との干渉を回避する凹部が少なくとも一部の前記エレメントに形成されたインバート用ブロックを、前記凹部が前記杭に嵌まり込むようにして設置する、ことを特徴とする。
【００１０】
請求項２に記載の本発明のインバート用ブロックの設置方法は、上記請求項１に記載の発明において、前記エレメントに形成された前記凹部は、平面視で前記杭の略半分の位置まで嵌まり込む大きさに形成されている、ことを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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