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公開番号2024089663
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2023215172
出願日2023-12-20
発明の名称抗菌抗ウィルス性組成物、抗菌抗ウィルス性布帛及び抗菌抗ウィルス性フィルム
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類A01N 55/02 20060101AFI20240626BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】本開示は、塗布対象となる物品の透明性の低下を抑制し、優れた乳化安定性、優れた相溶性、高い抗菌性及び抗ウィルス性を発揮する、抗菌抗ウィルス性組成物、並びに抗菌抗ウィルス性布帛及び抗菌抗ウィルス性フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】本開示は、ハンセン溶解度パラメーターの水素結合項dHが18.0以上の水系溶媒(A)に対して難溶性を示す金属化合物(B)及び前記金属化合物(B)に対して可溶性を示す有機溶媒(C)を含有するコア部と、
HLB値が11~18の範囲の界面活性剤(D)を含有するシェル部と、を備えたコアシェル構造体を有し、
以下の式(1)を満たすことを特徴にする、抗菌抗ウィルス性組成物である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024089663000013.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">9</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">161</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHが18.0以上の水系溶媒(A)と、
前記水系溶媒(A)に対して難溶性を示す金属化合物(B)と、
前記金属化合物(B)に対して可溶性を示す有機溶媒(C)と、
HLB値が11~18の範囲の界面活性剤(D)と、を含有し、かつ以下の式(1)を満たすことを特徴にする、抗菌抗ウィルス性組成物。
TIFF
2024089663000012.tif
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(上記式(1)中、dHCは、前記有機溶媒(C)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表し、dHAは、前記水系溶媒(A)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表す。)
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記水系溶媒(A)30~89.5質量%と、
前記金属化合物(B)5~35質量%と、
前記有機溶媒(C)5~40質量%と、
前記界面活性剤(D)0.5~10質量%と、を含有する、請求項1に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
【請求項3】
前記金属化合物(B)及び前記有機溶媒(C)を含有するコア部と、
前記界面活性剤(D)を含有するシェル部と、を備えたコアシェル構造体を有する、請求項1又は2に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
【請求項4】
前記金属化合物(B)は、脂肪酸金属塩、ヘテロ原子含有配位子と金属イオンとの金属錯体及びヘテロ原子含有配位子と脂肪酸金属塩との金属錯体からなる群から選択される1種以上であり、かつ前記脂肪酸金属塩の金属、前記ヘテロ原子含有配位子と金属イオンとの金属錯体の金属、及び前記ヘテロ原子含有配位子と脂肪酸金属塩との金属錯体の金属が、それぞれ独立して、マグネシウム、マンガン、コバルト、イットリウム、鉛、ビスマス及びランタノイドからなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
【請求項5】
前記金属化合物(B)の金属量が、抗菌抗ウィルス性組成物の全固形分に対して、0.01~50質量%である、請求項1又は2に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
【請求項6】
水性樹脂分散体と、請求項1又は2に記載の抗菌抗ウィルス性組成物とを含有する抗菌抗ウィルス性コーティング用組成物。
【請求項7】
布帛と
前記布帛に添着される、請求項6に記載の抗菌抗ウィルス性コーティング用組成物を原料とする塗布層と、を有する、抗菌抗ウィルス性布帛。
【請求項8】
基材フィルムと
前記基材フィルムの少なくとも一方の面に設けられる、請求項6の抗菌抗ウィルス性コーティング用組成物を原料とする塗布層と、を有する、抗菌抗ウィルス性フィルム。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の抗菌抗ウィルス性組成物に含まれる金属化合物(B)を含有しないブランクフィルムとのヘーズ値の差が10%以下である、請求項8に記載の抗菌抗ウィルス性フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、抗菌抗ウィルス性組成物、抗菌抗ウィルス性布帛及び抗菌抗ウィルス性フィルムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
生活空間において人の手に触れる製品(繊維・フィルム・塗装板)に抗菌性又は抗ウィルス性を付与する取り組みは以前から行われているが、新型コロナウィルスの発生により抗ウィルス性への関心がより一層高まっている。そのため、人の手に触れる製品に対して、病原菌又はウィルスへの感染の可能性を低減する「抗菌抗ウィルス」化へのニーズが世界的に拡大している。
例えば、特許文献1には、ベヘン酸銀等の有機銀系抗菌剤とポリハロゲン化合物等の着色防止剤とを含む抗菌性組成物、及び当該組成物を含む成形体の技術が記載されている。そして、当該特許文献1の技術によれば、優れた抗菌性を有しながらも、適用時又は成形時におけるこれら樹脂成分の化学的変化を抑制し、樹脂組成物又は樹脂成形品の変色を防止もしくは軽減するとともに、抗菌効果の低下をも防止できるとしている。
また、特許文献2には、金属超微粒子の形成に用いられる原子量50~200の金属を含む脂肪酸金属塩、及び当該脂肪酸金属塩が樹脂中で熱分解する温度以上且つ樹脂の熱劣化温度以下の温度で加熱することにより、樹脂中で脂肪酸金属塩から金属超微粒子を生成する技術が記載されている。そして、当該特許文献2の技術によれば、金属超微粒子が有する優れた吸着性、抗菌性、微小蛋白質不活性化等の効果をより効果的に発現できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-248125号公報
特開2010-121145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の有機銀系抗菌剤を含む抗菌性組成物及び上記特許文献2に記載の脂肪酸銀等の銀化合物を用いた技術では、所望の樹脂等に対して抗菌性組成物又は銀化合物を添加又は基材に対して塗布することにより、抗菌性を確保している。しかし、特許文献1の技術では、使用する有機銀系抗菌剤の化学構造と配合対象となる樹脂との相溶性により有機銀系抗菌剤の分散度が変化するため、樹脂の種類によっては、有機銀系抗菌剤が凝集するいわゆる相分離を起こすという問題が残る。また、当該特許文献2に代表される従来技術の銀化合物の多くは粒子状の材料を使用するため、塗布対象となる物品の透明性が損なわれるという課題が生じる。さらに、粒子状の金属材料を形成しない、抗菌性又は抗ウィルス性を占めす金属化合物を含有する水溶液状の組成物であっても、当該水溶液状の組成物の配合対象物となる樹脂等の材料自体の親水性・疎水性の状況によって、当該樹脂と水溶液状の組成物との混和性が不良となり、結果として相分離が生じたり、あるいは抗菌性又は抗ウィルス性が低下する問題が生じる。
【0005】
そこで、本開示は、塗布対象となる物品の透明性の低下を抑制し、優れた乳化安定性、優れた相溶性、高い抗菌性及び抗ウィルス性を発揮する、抗菌抗ウィルス性組成物、並びに抗菌抗ウィルス性布帛及び抗菌抗ウィルス性フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定の組成を用いることにより、塗布対象となる物品の透明性の低下を抑制し、優れた乳化安定性、優れた相溶性、高い抗菌性及び抗ウィルス性を発現させることを見出し、以下の[1]~[10]のいずれかに示す本発明を完成するに至った。
【0007】
[1]ハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHが18.0以上の水系溶媒(A)と、
前記水系溶媒(A)に対して難溶性を示す金属化合物(B)と、
前記金属化合物(B)に対して可溶性を示す有機溶媒(C)と、
HLB値が11~18の範囲の界面活性剤(D)と、を含有し、かつ以下の式(1)を満たすことを特徴にする、抗菌抗ウィルス性組成物。
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2024089663000001.tif
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(上記式(1)中、dHCは、前記有機溶媒(C)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表し、dHAは、前記水系溶媒(A)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表す。)
【0008】
[2]前記水系溶媒(A)30~89.5質量%と、
前記金属化合物(B)5~35質量%と、
前記有機溶媒(C)5~40質量%と、
前記界面活性剤(D)0.5~10質量%と、を含有する、[1]に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
【0009】
[3]ハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHが18.0以上の水系溶媒(A)に対して難溶性を示す金属化合物(B)及び前記金属化合物(B)に対して可溶性を示す有機溶媒(C)を含有するコア部と、
HLB値が11~18の範囲の界面活性剤(D)を含有するシェル部と、を備えたコアシェル構造体を有し、
以下の式(1)を満たすことを特徴にする、抗菌抗ウィルス性組成物。
TIFF
2024089663000002.tif
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157
(上記式(1)中、dHCは、前記有機溶媒(C)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表し、dHAは、前記水系溶媒(A)のハンセン溶解度パラメーター(HSP値)の水素結合項dHを表す。)
【0010】
[4]前記金属化合物(B)及び前記有機溶媒(C)を含有するコア部と、
前記界面活性剤(D)を含有するシェル部と、を備えたコアシェル構造体を有する、[1]又は[2]に記載の抗菌抗ウィルス性組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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