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公開番号2024088470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203666
出願日2022-12-20
発明の名称メモリシステムおよび制御方法
出願人キオクシア株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類G06F 11/10 20060101AFI20240625BHJP(計算;計数)
要約【課題】精度の高い閾値補正を行うことができるメモリシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、コントローラは、所定数の物理ブロックを含む論理ブロックを構成し、閾値電圧に関する値を論理ブロック毎に記録する第1情報を管理し、物理ブロック毎の補正閾値電圧の中から外れ値を抽出し、外れ値に対応する物理ブロックの識別子と共に記録する第2情報を管理し、第1データの読み出しが失敗した場合、第1データを格納する第1物理ブロックからの第1データの読み出しに適した閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行い、第1物理ブロックの識別子が第2情報に記録されていない場合、第1情報に記録されている第1物理ブロックを含む第1論理ブロック用の閾値電圧を閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新し、第2情報に記録されている場合、第1情報に記録されている第1論理ブロック用の閾値電圧の更新を禁止する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数の物理ブロックを含む不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリを制御するコントローラと、
を具備し、
前記コントローラは、
所定数の物理ブロックを含む論理ブロックを構成し、
前記不揮発性メモリからのデータの読み出しに用いる閾値電圧に関する値を論理ブロック毎に記録する第1情報を管理し、
物理ブロック毎の補正閾値電圧の中から統計的に外れ値と判定される補正閾値電圧を抽出し、前記抽出した補正閾値電圧に対応する物理ブロックの識別子と共に前記抽出した補正閾値電圧に関する値を記録する第2情報を管理し、
前記不揮発性メモリからの第1データの読み出しが失敗した場合、
前記第1データを格納している第1物理ブロックからの前記第1データの読み出しに適した閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行い、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に基づいて前記不揮発性メモリからの前記第1データの読み出しを再試行し、
前記第1物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されていない場合、前記第1情報に記録されている、前記第1物理ブロックを含む第1論理ブロック用の閾値電圧を、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新し、
前記第1物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されている場合、前記第1情報に記録されている、前記第1論理ブロック用の閾値電圧を、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新することを禁止する、
メモリシステム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記コントローラは、
前記第1物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されている場合、前記第2情報に記録されている、前記第1物理ブロック用の閾値電圧を、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新する、
請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記不揮発性メモリから第2データを読み出す場合、
前記第2データを格納している第2物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されている場合、前記第2情報に記録されている前記第2物理ブロック用の閾値電圧に基づいて前記不揮発性メモリからのデータの読み出しを実行し、
前記第2物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されておらず、かつ、前記第2物理ブロックを含む第2論理ブロック用の閾値電圧が前記第1情報に記録されている場合、前記第1情報に記録されている前記第2論理ブロック用の閾値電に基づいて前記不揮発性メモリからのデータの読み出しを実行する、
請求項1または2に記載のメモリシステム。
【請求項4】
前記不揮発性メモリは、温度センサを有し、
前記コントローラは、
前記不揮発性メモリへのデータの書き込み時に前記温度センサによって検知されている温度データを論理ブロック毎に記録する第3情報を管理し、
前記不揮発性メモリに第2データを書き込んだ時に、前記温度センサによって検知されている第1温度データを、書き込み対象の第2論理ブロックに対応づけて前記第3情報に記録し、
前記不揮発性メモリから前記書き込んだ第2データを読み出す場合、
前記第3情報に記録されている、前記第2論理ブロックへの前記第2データの書き込み時における第1温度データに基づく温度と、前記温度センサによって検知されている前記第2論理ブロックからのデータの読み出し時における第2温度データに基づく温度との差分から、閾値電圧の補正値を取得し、
前記第1情報に記録されている前記第3論理ブロック用の閾値電圧を前記取得した補正値で補正した補正閾値電圧に基づいて前記不揮発性メモリからの前記第2データの読み出しを実行する、
請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、事前に得られる補正表に基づいて前記閾値電圧の補正値を取得する請求項4に記載のメモリシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、温度差と補正値との関連性をモデル化したモデル関数の演算によって前記閾値電圧の補正値を取得する請求項4に記載のメモリシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記メモリシステムが電源オフする場合、前記第1情報を圧縮して前記不揮発性メモリへ格納し、
前記メモリシステムが電源オンする場合、
圧縮された前記第1情報を前記不揮発性メモリから読み出して伸長し、
第2論理ブロックに適した閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行い、前記閾値電圧トラッキングで得られた第1閾値電圧と、前記伸長で得られた前記第1情報に記録されている前記第2論理ブロック用の第2閾値電圧とを比較し、
前記第1閾値電圧と前記第2閾値電圧との差分が閾値未満の場合、前記伸長で得られた前記第1情報を利用することを決定し、
前記第1閾値電圧と前記第2閾値電圧との差分が閾値以上の場合、前記伸長で得られた前記第1情報を破棄することを決定する、
請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、可逆圧縮よりも圧縮率の高い不可逆圧縮で前記第1情報を圧縮する請求項7に記載のメモリシステム。
【請求項9】
複数の物理ブロックを含む不揮発性メモリを制御するコントローラによって実行される制御方法であって、
所定数の物理ブロックで論理ブロックを構成し、
前記不揮発性メモリからのデータの読み出し時に設定する閾値電圧を論理ブロック毎に記録する第1情報を管理し、
前記不揮発性メモリが物理ブロック毎に保有する補正閾値電圧の中から統計的に外れ値と判定される補正閾値電圧を抽出し、前記抽出した補正閾値電圧に対応する物理ブロックの識別子と共に前記抽出した補正閾値電圧を記録する第2情報を管理し、
前記不揮発性メモリからのデータの読み出しが失敗した場合、
読み出しデータを格納している第1物理ブロックに適した閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行い、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧を設定して前記不揮発性メモリからのデータの読み出しを再試行し、
前記第1物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されていない場合、前記第1情報に記録されている、前記第1物理ブロックを含む第1論理ブロック用の閾値電圧を、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新し、
前記第1物理ブロックの識別子が前記第2情報に記録されている場合、前記第1情報に記録されている、前記第1論理ブロック用の閾値電圧を、前記閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧で更新することを禁止する、
制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、メモリシステムおよび制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
NAND型フラッシュメモリ(以下、フラッシュメモリ)を有するSSD(Solid State Drive)がある。SSDにおいて、フラッシュメモリからデータを読み出す場合に、必要に応じて、適切な閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行うことができる。閾値電圧は、フラッシュメモリが保持する電荷量をバイナリデータに変換する際に用いられる。換言すると、閾値電圧トラッキングは、フラッシュメモリに記録されたデータを正しく読み出すための閾値電圧を探索する処理である。閾値電圧トラッキングによって得られた適切な閾値電圧を記憶・利用することで、読み出し時のエラーを未然に防ぐことが期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第11385802号明細書
米国特許第11221915号明細書
米国特許第9465538号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の1つの実施形態は、精度よく閾値電圧の補正を行うことができるメモリシステムおよび制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、メモリシステムは、不揮発性メモリと、コントローラと、を具備する。不揮発性メモリは、複数の物理ブロックを含む。コントローラは、不揮発性メモリを制御する。コントローラは、所定数の物理ブロックを含む論理ブロックを構成し、不揮発性メモリからのデータの読み出しに用いる閾値電圧に関する値を論理ブロック毎に記録する第1情報を管理し、物理ブロック毎の補正閾値電圧の中から統計的に外れ値と判定される補正閾値電圧を抽出し、抽出した補正閾値電圧に対応する物理ブロックの識別子と共に抽出した補正閾値電圧に関する値を記録する第2情報を管理し、不揮発性メモリからの第1データの読み出しが失敗した場合、第1データを格納している第1物理ブロックからの第1データの読み出しに適した閾値電圧を探索する閾値電圧トラッキングを行い、閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に基づいて不揮発性メモリからの第1データの読み出しを再試行し、第1物理ブロックの識別子が第2情報に記録されていない場合、第1情報に記録されている、第1物理ブロックを含む第1論理ブロック用の閾値電圧を、閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新し、第1物理ブロックの識別子が第2情報に記録されている場合、第1情報に記録されている、第1論理ブロック用の閾値電圧を、閾値電圧トラッキングで得られた閾値電圧に更新することを禁止する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態のメモリシステムを含む情報処理システムの一構成例を示す図。
第1実施形態のメモリシステムのメモリダイの一構成例を示す図。
第1実施形態のメモリシステムの論理ブロックの一構成例を示す図。
閾値電圧の補正に関する第1比較例を説明するための図。
第1実施形態のメモリシステムの閾値電圧の補正を説明するための図。
第1実施形態のメモリシステムのフラッシュメモリからのデータの読み出し時の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
第1実施形態のメモリシステムのフラッシュメモリからのデータの読み出し時にエラーが発生した場合の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
第2実施形態のメモリシステムの閾値電圧の補正を説明するための図。
第2実施形態のメモリシステムのフラッシュメモリへのデータの書き込み時の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
第2実施形態のメモリシステムのフラッシュメモリからのデータの読み出し時の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
閾値電圧履歴テーブルの不揮発化に関する第2比較例を説明するための図。
第3実施形態のメモリシステムの閾値電圧履歴テーブルの不揮発化を説明するための図。
第3実施形態のメモリシステムの電源オフ時の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
第3実施形態のメモリシステムの電源オン時の閾値電圧の補正に関する手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
【0009】
図1は、第1実施形態のメモリシステム1を含む情報処理システムの一構成例を示す図である。ここでは、メモリシステム1がSSDとして実現されている例を説明する。メモリシステム1は、ホスト2と接続可能に構成される。情報処理システムは、メモリシステム1と、メモリシステム1と接続された状態のホスト2とを含む。ホスト2は、サーバやパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0010】
メモリシステム1は、コントローラ11と、DRAM(Dynamic RAM[Random Access Memory])12と、NAND型フラッシュメモリ(以下、フラッシュメモリ)13とを有する。メモリシステム1は、たとえばPCI Express
TM
(PCIe
TM
)仕様に準拠するインターフェースを介してホスト2と接続される。
(【0011】以降は省略されています)

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