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公開番号2024088421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203565
出願日2022-12-20
発明の名称油中水型乳化組成物
出願人株式会社ナリス化粧品
代理人
主分類A61K 8/87 20060101AFI20240625BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】肌への負担感が無く、塗布膜の均一性に優れ、べたつかないのに保湿感のある使用感で経時安定性が良好な組成物の提供。
【解決手段】ポリウレタン-79が油剤に溶解しゲル化した(A)ポリウレタン-79ゲル組成物を、(B)揮発性油剤と(C)シリコーン系乳化剤、(D)2価のアルコールの組み合わせに配合する油中水型乳化組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)~(D)
(A-1)ポリウレタン-79及び(A-2)液状油剤からなる(A)ポリウレタン-79ゲル組成物
(B)揮発性油剤
(C)シリコーン系乳化剤
(D)2価のアルコール
を含有する油中水型乳化組成物。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
さらに(E)水溶性有効成分を含有する請求項1に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項3】
前記成分(D)が炭素数3~6の2価のアルコールである請求項1に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項4】
(A-1)/(C)が0.05~5である請求項1~3に記載の油中水型乳化組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定成分を含有する油中水型乳化組成物に関し、更に詳しくは(A)ポリウレタン-79及び液状油剤からなるポリウレタン-79ゲル組成物と、(B)揮発性油剤と(C)シリコーン系乳化剤と(D)2価のアルコールを含有する油中水型乳化組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
化粧料の分野で油中水型乳化組成物はスキンケア化粧料やメーキャップ化粧料でよく使われる組成物であり、肌表面を油膜で被覆し、水分の蒸散を防ぎ、肌を乾燥から保護することから、肌に対してエモリエント効果、保湿効果、トリートメント効果等に優れる特徴がある。また、粉体化粧料や、水中油型化粧料に比べて化粧持ちに優れるのでメーキャップ化粧料や日焼け止め化粧料に用いられることが多い。
油中水型乳化物の問題点としては、経時安定性の確保が難しいことが挙げられる。経時安定性を向上するためには、一般的に外相にワックス類や油性増粘剤を配合することが有効であるが、そうするとべたつきを感じる、なじみが遅くなる等使用感が低下しやすい。さらに外相が水相である水中油型乳化組成物と比べてなじみが遅いことや、揮発分の蒸発速度が遅いため長時間油膜が残る。そのため塗布部以外の皮膚や衣類、容器など使用後に触れたところへ二次付着しやすく使用性に劣る。加えて高温保管では粘度低下しやすく、寒冷地では凍結-解凍を繰り返すことで乳化破壊が進行し分離が生じるなど、温度変化に対しても経時安定性の確保が難しい。
【0003】
これまでも油中水型乳化化粧料においては、良好な使用感と、経時安定性の両方を満たすために、さまざまな工夫がなされている。
例えば、疎水化シリカ、水溶性高分子、HLB値7以下の親油性界面活性剤、油、水を含有する油中水型乳化化粧料に関する技術(特許文献1)、ポリエーテル変性シリコーン、水溶性高分子電解質、無機塩及び/又は有機塩を含有し、グリセリン分枝脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸エステル、ソルビタン分枝脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸エステルのどちらか一方、又は両方を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料に関する技術(特許文献2)などがある。しかし、依然として油中水型乳化組成物は、油膜による肌への負担感が強い、均一に塗布しにくい、べたつきを生じる上に保湿感が得られにくいといった使用性に関する問題や、高温安定性試験や、凍結解凍の繰り返しで分離が発生しやすいといった安定性に関する問題が生じやすいため、使用感と経時安定性の両立に課題があった。
【0004】
ポリウレタンは、その構造中にウレタン結合を有する高分子であり、その弾力性や柔軟性、密着性、耐衝撃性に優れていることが知られており、近年は各種溶媒へのゲル化能力や形状復帰性といった効果に着目され各種化粧料に配合されている。その性状は、純品に近い粉末や塊状、あらかじめ溶媒で溶解したゲル状、溶液状でなど供給される。また様々な分子構造や組成のものがあり、その性質も様々である。当然、各溶媒への溶解性やゲル化特性も異なり、水溶性から極性油、非極性油、シリコーン油への溶解性を有するものまで多種多様である。化粧料に検討されているポリウレタンとしては数十種が知られている(特許文献3)。
【0005】
油溶性ポリウレタンを油中水型乳化組成物に配合することで塗布時の伸び広がり、光沢感、肌への密着性、成膜後の塗膜のべたつきの無さといった使用性と使用感に優れた組成物として、油に溶解させた時に高いゲル強度を示す油溶性ポリウレタン「(i)(a)末端にイソシアネート基を持つ水添ポリブタジエンと(b)直鎖若しくは分岐のC2~C6グリコールとの反応によって得られるポリウレタン、又は、(ii)(c)末端に水酸基を持つ水添ポリブタジエンと(d)ジイソシアネート化合物と(b)HO-R-OH(直鎖若しくは分岐のC2~C6アルキレン基)で表されるグリコールとの反応によって合成された油溶性ポリウレタン」を油剤であらかじめ希釈したゲルで表面を被覆した粉体を作成して配合し、揮発性油剤、フッ素変性シリコーン系樹脂を併用した油中水型組成物が開示されている。さらにゲル強度を高めるためには、極性の低い油剤の方が望ましいことが記載されている(特許文献4)。しかし特許文献4にかかる油溶性ポリウレタンは粉体処理用途であり、さらにゲル強度が高い性質から多く配合することができず、組成物の経時安定性を向上するために応用することが難しい問題点があった。
【0006】
極性油剤でのゲル化性が良好なポリウレタン-79とビスエチルヘキシルビスオレイルピロメリタミドと油性成分を配合することで、経時安定性が良好で、べたつかず、肌なじみが良好な使用感を有する油性化粧料が開示されている(特許文献5)。特許文献5にかかる技術においてポリウレタン-79は、ポリウレタン分子の末端に高級アルコールを付加することで、極性油剤へのゲル化能力が高まっているが、非極性油ではあまりゲル化していないことが記載されている。ポリウレタン-79単独では、極性油でもゲル化による経時安定性向上効果が十分に発揮されないので、さらに別の油性ゲル化剤が必要となり、ビスエチルヘキシルビスオレイルピロメリタミドを併用することで、極性油、非極性油を問わず良好な経時安定性を確保できる。
【0007】
一方、化粧膜の均一性に優れ、その化粧持続効果が高く、且つ優れた使用感を有する油中水乳化型メーキャップ化粧料が開示されている。特に、乳化剤としてシリコーン系界面活性剤、ゲル化剤としてデキストリン脂肪酸エステル、油溶性被膜形成剤として、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体、高粘度油、揮発性シリコーン油を用いた組成物が開示されている(特許文献6)。特許文献6に係る技術では、油溶性ゲル化剤であるデキストリン脂肪酸エステルは油剤への溶解性が高いため粉体への被覆処理等をしなくても均一に溶解するので、簡単な製造工程で作成することができる。ところが高粘度油を必須成分とするため、付着性が強くべたつきは改善されず、十分な二次付着防止効果が得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-160714号公報
特開2002-348210号公報
特開2022-152038号公報
特開2020-29444号公報
特開2021-155386号公報
特開2010-100590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、油中水型乳化組成物について、肌への負担感、塗布の均一性、べたつきを生じる上に保湿感が得られにくいといった使用性に関する問題、高温安定性試験や、凍結解凍の繰り返しで分離が発生しやすいといった安定性に関する問題を踏まえ、使用感と経時安定性の両立を課題とした。さらにメーキャップ化粧料や、日焼け止め化粧料では、化粧持ちに優れ、二次付着防止効果を有する油中水型乳化組成物の提供を課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意研究開発を重ねた結果、ポリウレタン-79が油剤に溶解しゲル化した(A)ポリウレタン-79ゲル組成物を、(B)揮発性油剤と(C)シリコーン系乳化剤、(D)2価のアルコールの組み合わせに配合することで、前記課題を全て解決した油中水型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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