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公開番号2024088240
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203313
出願日2022-12-20
発明の名称燃料噴射制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 41/04 20060101AFI20240625BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】シリンダヘッドとデリバリパイプとの温度差に起因したインジェクタの熱歪みによる燃料噴射量の制御精度の悪化を抑える。
【解決手段】電子制御ユニット20は、内燃機関10のシリンダヘッド12に取り付けられるとともにデリバリパイプ17に連結されたインジェクタ16の燃料噴射の制御に際して、要求された量の燃料噴射に要するインジェクタ16の噴射期間を演算する。さらに、電子制御ユニット20は、噴射期間の演算に際して、シリンダヘッド12及びデリバリパイプ17の温度差が大きい場合には、その温度差が小さい場合よりも長い時間を噴射期間として演算する噴射期間演算処理を実行している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられるとともにデリバリパイプに連結されたインジェクタに対して、要求された量の燃料噴射に要する前記インジェクタの噴射期間を演算して前記インジェクタの燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置であって、
前記シリンダヘッド及び前記デリバリパイプの温度差が大きい場合には、前記温度差が小さい場合よりも長い時間を前記噴射期間として演算する噴射期間演算処理を実行する
燃料噴射制御装置。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記噴射期間演算処理は、前記温度差が既定の閾値以上である場合に前記噴射期間を増大補正することで行われる請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
【請求項3】
前記インジェクタは、気筒内に燃料を噴射する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
【請求項4】
前記インジェクタは、気体燃料を噴射する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
シリンダヘッドに取り付けられたインジェクタと、シリンダヘッドの外部に設置されたデリバリパイプと、を備える内燃機関が知られている。この種の内燃機関のインジェクタは、一端がシリンダヘッドに、他端がデリバリパイプに、それぞれ固定されている。そのため、シリンダヘッドとデリバリパイプとの温度差が大きくなると、両者の熱膨張差により、インジェクタに熱歪みが発生する。特許文献1には、シリンダヘッドとデリバリパイプとの熱膨張差に起因したインジェクタの熱歪みを抑制する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-217354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような熱歪みが発生すると、ニードル等のインジェクタの摺動部品の摺動抵抗が増加する。そしてその結果、インジェクタの噴射特性が変化してしまう。そのため、シリンダヘッドとデリバリパイプとの温度差が大きくなると、燃料噴射量の制御精度が悪化する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する燃料噴射制御装置は、内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられるとともにデリバリパイプに連結されたインジェクタの燃料噴射の制御に際して、要求された量の燃料噴射に要するインジェクタの噴射期間を演算する。さらに、同燃料噴射制御装置は、シリンダヘッド及びデリバリパイプの温度差が大きい場合には、温度差が小さい場合よりも長い時間を噴射期間として演算する噴射期間演算処理を実行している。
【0006】
シリンダヘッド及びデリバリパイプの温度差が大きくなって、インジェクタの熱歪みが大きくなると、インジェクタの摺動部品の摺動抵抗が増加する。そして、摺動抵抗の増加に応じてインジェクタの燃料の噴射率が低下する。これに対して、上記燃料噴射制御装置は、こうした熱歪みによる噴射率の低下が生じるときには、通常よりも長い時間を噴射期間として演算している。そのため、熱歪みによる噴射率の低下が招く噴射量の減少が、噴射期間の延長により補償される。したがって、上記燃料噴射制御装置には、シリンダヘッドとデリバリパイプとの温度差に起因したインジェクタの熱歪みによる燃料噴射量の制御精度の悪化を抑える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
燃料噴射制御装置の一実施形態の構成を模式的に示す図である。
同燃料噴射制御装置が実行する噴射期間演算ルーチンのフローチャートである。
シリンダヘッド及びデリバリパイプの温度差とインジェクタの噴射率との関係を示すグラフである。
シリンダヘッド及びデリバリパイプの温度差と噴射期間の補正率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、燃料噴射制御装置の一実施形態を、図1~図4を参照して詳細に説明する。
<燃料噴射制御装置の構成>
まず、図1を参照して本実施形態の燃料噴射制御装置の構成を説明する。本実施形態の燃料噴射制御装置は、水素ガスを燃料とする、筒内噴射式の内燃機関10に適用されている。内燃機関10は、車両に搭載されている。
【0009】
内燃機関10は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とを備えている。シリンダブロック11には、ピストン13を収容した気筒14が設けられている。そして、気筒14の内部には、水素ガスを燃焼する燃焼室15が形成されている。また、内燃機関10は、気筒14の内部に水素ガスを噴射するインジェクタ16を備えている。シリンダヘッド12には、インジェクタ16を取り付けるための取付孔12Aが設けられている。インジェクタ16は、噴口側の端部が取付孔12A内に挿入された状態でシリンダヘッド12に取り付けられている。また、内燃機関10におけるシリンダヘッド12の外側の部分には、デリバリパイプ17が設置されている。デリバリパイプ17には、調圧装置19を介して水素タンク18が接続されている。調圧装置19は、水素タンク18に貯留された高圧の水素を、既定の供給圧に減圧してデリバリパイプ17に供給する。そして、デリバリパイプ17には、インジェクタ16における噴口側とは反対側の端部が連結されている。
【0010】
本実施形態の燃料噴射制御装置は、こうした内燃機関10におけるインジェクタ16の燃料噴射の制御を行う。燃料噴射制御装置は、電子制御ユニット20を備えている。電子制御ユニット20は、プロセッサ21とメモリ22とを備えている。メモリ22には、インジェクタ16の燃料噴射を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。電子制御ユニット20は、プロセッサ21が、メモリ22からプログラムを読込んで実行することで、燃料噴射を制御するための各種処理を実施する。電子制御ユニット20には、車両の各部に設置された各種のセンサ23の検出信号が入力されている。センサ23には、内燃機関10の冷却水、内燃機関10の潤滑油、外気、デリバリパイプ17内の水素ガス等の温度を検出するセンサが含まれる。また、センサ23には、デリバリパイプ17内の水素ガスの圧力、内燃機関10のクランク角、吸入空気量等の内燃機関10の運転状態を検出するセンサが含まれる。さらに、センサ23には、アクセルペダル操作量、車速等の車両の走行状況を検出するセンサも含まれる。なお、電子制御ユニット20は、クランク角の検出信号に基づいて内燃機関10の回転速度であるエンジン回転数を求めている。
(【0011】以降は省略されています)

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