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公開番号2024090082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205737
出願日2022-12-22
発明の名称燃料遮断弁
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人個人
主分類F02M 25/08 20060101AFI20240627BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】コンパクト化を図り燃料タンク内での占有スペースを縮小する上で有利な燃料遮断弁を提供する。
【解決手段】ケーシング14に弁室28内とケーシング14の外部とを連通する連通孔34が貫通された筒状部24を設け、フロート16の上部にケーシング14の上部に開放状で筒状部24の収容を可能とした凹部44を設け、凹部44に筒状部24の下端24Aに当接可能な底面部4402を設けた。凹部44に筒状部24を収容することで上下方向において筒状部24と凹部44とを重複(ラップ)させることによって弁室28内におけるフロート16の位置を上方寄りの箇所に位置させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弁室を有するケーシングと、前記弁室に収納されたフロートとを備える燃料遮断弁の構造であって、
前記ケーシングは、前記ケーシングの上部から前記弁室内に向かって延びその内部に前記弁室内と前記ケーシングの外部とを連通する連通孔が貫通された筒状部を有し、
前記フロートの上部には、前記ケーシングの上部に開放状で前記筒状部の収容を可能とした凹部が形成され、
前記凹部は前記筒状部の下端に当接可能な底面部を有している、
ことを特徴とする燃料遮断弁。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記弁室内で前記フロートが最も下方に位置した前記フロートの初期位置で、前記凹部内に前記筒状部の下端が収容されている、
ことを特徴とする請求項1記載の燃料遮断弁。
【請求項3】
前記連通孔を、前記連通孔の軸心方向と直交する平面で切断した形状は円形であり、
前記底面部は、平面視した場合、円形であり、
平面視した場合、前記連通孔の軸心と前記底面部の中心とは合致しており、
前記底面部の中心部には、前記連通孔に向かって凸状で前記連通孔を閉塞可能な閉塞部を有している、
ことを特徴とする請求項1記載の燃料遮断弁。
【請求項4】
前記フロートの上部の上端面から前記底面部の中心部までの寸法を深さDとし、
前記筒状部が前記ケーシングの上壁内面から突出する寸法を長さLとした場合、
前記深さDと前記長さLとは略同一である、
ことを特徴とする請求項3記載の燃料遮断弁。
【請求項5】
前記フロートの上部は、前記凹部と、前記凹部の周囲に位置する筒状壁とを備え、
前記筒状壁には、前記底面部の外周部に連通すると共に前記底面部から離れる方向に前記フロートの外周部まで延在する溝部が前記筒状壁の周方向に等間隔をおいて複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の燃料遮断弁。
【請求項6】
前記溝部は前記底面部から離れるにつれて下方に変位する傾斜で形成されている、
ことを特徴とする請求項5記載の燃料遮断弁。
【請求項7】
前記溝部は、前記底面部の外周部の互いに対向する箇所に一対設けられ、
前記一対の溝部は上面視において単一の直線上を延在している、
ことを特徴とする請求項5記載の燃料遮断弁。
【請求項8】
前記筒状壁に前記一対の溝部が形成されることで、前記筒状壁は略半円筒状を呈し互いに対向する同形同大の一対の半円筒状壁部で形成されている、
ことを特徴とする請求項7記載の燃料遮断弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は燃料遮断弁に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関を駆動源とする車両に搭載される燃料タンクは、ベーパー管を介して燃料から蒸発する燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタと接続されており、燃料タンクの内部には、燃料タンクとベーパー管との間を連通、遮断する燃料遮断弁が設けられている。
燃料遮断弁として、ケーシングと、ケーシングに設けられベーパー管に連通する連通孔と、ケーシング内に収容され液面の高さに応じて昇降することで連通孔を開閉するフロートとを備えるものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-297787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料遮断弁は、燃料タンクの内部の限られたスペースを占有していることから、燃料タンクのコンパクト化や燃料タンクの満タン容量の増大を実現する上で不利があり、如何にして燃料遮断弁のコンパクト化を図るかが重要となっている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、コンパクト化を図り燃料タンク内での占有スペースを縮小する上で有利な燃料遮断弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の形態は、弁室を有するケーシングと、前記弁室に収納されたフロートとを備える燃料遮断弁の構造であって、前記ケーシングは、前記ケーシングの上部から前記弁室内に向かって延びその内部に前記弁室内と前記ケーシングの外部とを連通する連通孔が貫通された筒状部を有し、前記フロートの上部には、前記ケーシングの上部に開放状で前記筒状部の収容を可能とした凹部が形成され、前記凹部は前記筒状部の下端に当接可能な底面部を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、凹部に筒状部を収容することで上下方向において筒状部と凹部とを重複(ラップ)させることによって弁室内におけるフロートの位置を上方寄りの箇所に位置させることができる。
これにより、フロートの上下方向の寸法を変えることなくケーシングの上下方向の寸法を縮小することができるため、燃料遮断弁のコンパクト化を図り、燃料タンク内における燃料遮断弁の占有スペースを縮小する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施の形態の燃料遮断弁の縦断面図であり、フロートの初期位置を示す。
実施の形態の燃料遮断弁の縦断面図であり、フロートの閉塞位置を示す。
フロートの平面図である。
図3のA-A線断面図である。
フロートの初期位置における燃料蒸気ガスの流れを説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、燃料遮断弁10は燃料タンク12の上部に設けられており、ケーシング14と、フロート16とを含んで構成されている。
ケーシング14およびフロート16は、耐燃料性を有する合成樹脂材料で形成され、このような合成樹脂材料として、POM(ポリアセタール)やPA(ナイロン)などの従来公知の様々な合成樹脂材料が使用可能である。
【0009】
ケーシング14は、燃料タンク12の上壁1202に取り付けられている。
ケーシング14は、底壁18と、底壁18の周囲から立設された周壁20と、周壁20の上部を接続する上壁22と、筒状部24と、接続部26とを含んで構成され、底壁18と周壁20と上壁22とによって弁室28が形成されている。
本実施の形態では、底壁18、上壁22は円形を呈し、周壁20は円筒状を呈し、弁室28は上下に軸心を向けた円柱状の空間を呈している。
弁室28を形成するケーシング14の大部分は、燃料タンク12の内部に位置しており、上壁22と、上壁22寄りの周壁20と、接続部26とが燃料タンク12の上部に露出している。
図2に示すように、底壁18には、燃料30の流通を可能とする複数の貫通孔1802が形成され、燃料タンク12内の燃料30の液面30Aが上昇した際に、燃料30が弁室28内に流通するように図られている。
底壁18の内面の中心には、すなわち、弁室28の軸心上に位置する底壁18の内面の箇所には、軸心を上下方向に向けたコイルスプリング32の下端32Aが取り付けられている。
筒状部24は、ケーシング14の上壁22の内面の中心より弁室28内に向かって延びその内部に弁室28内とケーシング14の外部とを連通する連通孔34が貫通され、したがって筒状部24および連通孔34はその軸心を弁室28の軸心に合致させて配置されている。
連通孔34を、連通孔34の軸心方向と直交する平面で切断した形状は円形である。
本実施の形態では、筒状部24は、下方に至るにつれて外径および内径が小さくなる截頭円錐状を呈している。なお、筒状部24は、均一外径、均一内径の円筒状に形成されていてもよい。
接続部26は、上壁22の上面に設けられ、連通孔34と不図示のベーパー管の一端とを連通する通路26Aを有している。ベーパー管の他端は不図示のキャニスタに接続され、燃料タンク12内の燃料蒸発ガスが、連通孔34、通路26A、ベーパー管を経由してキャニスタに導かれるように構成されている。
【0010】
フロート16は、弁室28に収容されている。
フロート16は、弁室28に収容された状態で、軸心を上下方向に向けた円柱状を呈し、底面36と、上面38と、それら底面36と上面38とを接続する円筒面40とを備えている。
図1、図2に示すように、フロート16は、弁室28内の燃料30の液面30Aの昇降に追従して昇降する。弁室28内へは、燃料タンク12内の燃料30の液面30Aが上昇した際に燃料30が流入する。
フロート16はその軸心を弁室28の軸心と合致させて配置され、フロート16は弁室28の軸心上で昇降する。
底面36の中央には、軸心を上下方向に向けてスプリング収容孔42が形成されている。
スプリング収容孔42には、底壁18に下端32Aが取り付けられたコイルスプリング32が収容され、スプリング収容孔42およびコイルスプリング32の軸心は弁室28の軸心上に位置している。
なお、コイルスプリング32の上端32Bはスプリング収容孔42の頂壁に連結されていない。
スプリング収容孔42は、コイルスプリング32の軸心方向の大部分を収容できる深さで形成されると共に、コイルスプリング32の外径よりも僅かに大きな内径で形成されている。
フロート16が昇降する際に、コイルスプリング32とスプリング収容孔42を介してフロート16は弁室28の軸心上で昇降するように案内されている。
(【0011】以降は省略されています)

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