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公開番号2024087366
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022202158
出願日2022-12-19
発明の名称内燃機関の異常検出装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02M 21/02 20060101AFI20240624BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】漏れ異常が起きている燃料系を判定する。
【解決手段】内燃機関10の燃料供給装置200は、第1遮断弁21と第2遮断弁22との間の燃料系である第1燃料系FL1と、第2遮断弁22と燃料噴射弁15との間の燃料系である第2燃料系FL2とを有する。制御装置100は、第1燃料系FL1に気体燃料が充填された状態での第1圧力センサ81の検出値と既定の第1閾値との大小関係、並びに第2燃料系FL2に気体燃料が充填された状態での第2圧力センサ82の検出値と既定の第2閾値の大小関係に基づき、第1燃料系FL1に漏れ異常があるのか、第2燃料系FL2に漏れ異常があるのかを判定する判定処理を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
気体燃料を貯蔵するタンクと、気筒に燃料を供給する燃料噴射弁と、前記タンク内の気体燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料通路と、前記燃料通路において前記タンクの下流に設けられた第1遮断弁と、前記燃料通路において前記第1遮断弁の下流に設けられた減圧弁と、前記燃料通路において前記減圧弁の下流に設けられた第2遮断弁と、前記第1遮断弁と前記第2遮断弁との間の燃料系である第1燃料系に設けられた第1圧力センサと、前記第2遮断弁と前記燃料噴射弁との間の燃料系である第2燃料系に設けられた第2圧力センサと、を有する燃料供給装置を備える内燃機関の異常検出装置であって、
前記第1燃料系に気体燃料が充填された状態での前記第1圧力センサの検出値と既定の第1閾値との大小関係、並びに前記第2燃料系に気体燃料が充填された状態での前記第2圧力センサの検出値と既定の第2閾値の大小関係に基づき、前記第1燃料系に漏れ異常があるのか、前記第2燃料系に漏れ異常があるのかを判定する判定処理を実行する
内燃機関の異常検出装置。
続きを表示(約 3,100 文字)【請求項2】
前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係は、前記第1圧力センサの検出値の変化量と前記第1閾値との大小関係であり、前記第2圧力センサの検出値と前記第2閾値との大小関係は、前記第2圧力センサの検出値の変化量と前記第2閾値との大小関係であり、前記第2閾値は、前記変化量に異常がないと判定される範囲が前記第1閾値よりも広くなるように設定されている
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項3】
前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係は、前記第1燃料系に気体燃料を充填した後に前記第1圧力センサが検出した圧力値と前記第1閾値との大小関係であり、前記第2圧力センサの検出値と前記第2閾値の大小関係は、前記第2圧力センサが検出した圧力値と前記第2閾値との大小関係であり、前記第2閾値は、前記圧力値に異常がないと判定される範囲が前記第1閾値よりも広くなるように設定されている
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項4】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は、前記内燃機関の運転停止中において閉弁状態に維持されており、
前記内燃機関の始動要求が生じた場合には、前記第1遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第1燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記充填処理が完了してからの前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系の圧力低下が検出され、且つ前記第1遮断弁に前記開弁指令を出力したときに前記第2圧力センサによって検出された圧力が上昇したことを検出する場合には、前記第2遮断弁に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項5】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は、前記内燃機関の運転停止中において閉弁状態に維持されており、
前記内燃機関の始動要求が生じた場合には、前記第1遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第1燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記充填処理が完了してからの前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系の圧力低下が検出され、且つ前記第1遮断弁に前記開弁指令を出力したときに前記第2圧力センサによって検出された圧力が上昇していないことを検出する場合には、前記第2遮断弁よりも上流の前記第1燃料系に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項6】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は、前記内燃機関の運転停止中において閉弁状態に維持されており、
前記内燃機関の始動要求が生じた場合には、前記第1遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第1燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行するとともに、
前記充填処理が完了してからの前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいた前記第1燃料系の圧力低下が前記判定処理によって検出されない場合、前記第2遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第2燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行し、
前記判定処理は、前記第2燃料系に気体燃料を充填する前記充填処理が完了してからの前記第2圧力センサの検出値と前記第2閾値との大小関係に基づく前記第2燃料系の圧力低下が検出される場合、前記第2遮断弁よりも下流の前記第2燃料系に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項7】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は、前記内燃機関の運転停止中において閉弁状態に維持されており、
前記第1圧力センサは、前記第1遮断弁と前記減圧弁との間の前記燃料通路に設けられた上流側圧力センサと、前記減圧弁と前記第2遮断弁との間の前記燃料通路に設けられた下流側圧力センサとを含み、
前記内燃機関の始動要求が生じた場合には、前記第1遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第1燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記充填処理が完了してからの前記上流側圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系のうちの前記第1遮断弁と前記減圧弁との間の圧力低下が検出され、且つ前記下流側圧力センサの検出値と既定の第3閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系のうちの前記減圧弁と前記第2遮断弁との間の圧力低下が検出されない場合には、前記減圧弁よりも上流の前記第1燃料系に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項8】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は、前記内燃機関の運転停止中において閉弁状態に維持されており、
前記第1圧力センサは、前記第1遮断弁と前記減圧弁との間の前記燃料通路に設けられた上流側圧力センサと、前記減圧弁と前記第2遮断弁との間の前記燃料通路に設けられた下流側圧力センサとを含み、
前記内燃機関の始動要求が生じた場合には、前記第1遮断弁に開弁指令を出力した後、閉弁指令を出力することにより前記第1燃料系に気体燃料を充填する充填処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記充填処理が完了してからの前記上流側圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系のうちの前記第1遮断弁と前記減圧弁との間の圧力低下が検出され、且つ前記下流側圧力センサの検出値と既定の第3閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系のうちの前記減圧弁と前記第2遮断弁との間の圧力低下が検出され、且つ前記第1遮断弁に前記開弁指令を出力したときに前記第2圧力センサによって検出された圧力が上昇していない場合には、前記減圧弁よりも下流の前記第1燃料系に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項9】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は前記内燃機関の運転中において開弁状態に維持されており、
前記内燃機関の停止要求が生じた場合に前記第1遮断弁に閉弁指令を出力する処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記第1遮断弁に閉弁指令を出力してからの前記第1圧力センサの検出値と前記第1閾値との大小関係に基づいて前記第1燃料系の圧力低下が検出されない場合、前記第1遮断弁に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
【請求項10】
前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁は前記内燃機関の運転中において開弁状態に維持されており、
前記内燃機関の停止要求が生じた場合に前記第2遮断弁に閉弁指令を出力する処理を実行するとともに、
前記判定処理は、前記第2遮断弁に閉弁指令を出力してからの前記第2圧力センサの検出値と前記第2閾値との大小関係に基づいて前記第2燃料系の圧力低下が検出されない場合、前記第2遮断弁に漏れ異常ありと判定する処理を実行する
請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の異常検出装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載の内燃機関は、気体燃料を貯留するタンクと気体燃料を噴射する燃料噴射弁とを繋ぐ燃料通路の上流から順に、第1遮断弁、第2遮断弁、及び減圧弁を備えるようにしている。また、第1遮断弁と第2遮断弁との間の燃料通路には圧力センサを備えている。そして、減圧弁よりも上流側の高圧配管部や第1遮断弁の異常を圧力センサの検出値を利用して検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-90076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、気体燃料を噴射する燃料噴射弁の噴孔におけるシール状態によっては、内燃機関の運転停止中に噴孔を密閉できるとは限らない。従って、運転停止中に噴孔から気筒内に漏れる気体燃料の量を低減するために、上記の第2遮断弁を燃料噴射弁と減圧弁との間に配置することが考えられる。そうした位置に遮断弁を備える燃料系において、第1遮断弁と第2遮断弁との間の燃料系において漏れ異常が起きているのか、あるいは第2遮断弁と燃料噴射弁との間の燃料系において漏れ異常が起きているのかを判別することが望まれる。しかし、上記特許文献1に記載のものは減圧弁よりも上流の燃料系における漏れ異常を検出するものであるため、そうした判別が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する内燃機関の異常検出装置は、気体燃料を貯蔵するタンクと、気筒に燃料を供給する燃料噴射弁と、前記タンク内の気体燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料通路と、前記燃料通路において前記タンクの下流に設けられた第1遮断弁と、前記燃料通路において前記第1遮断弁の下流に設けられた減圧弁と、前記燃料通路において前記減圧弁の下流に設けられた第2遮断弁と、前記第1遮断弁と前記第2遮断弁との間の燃料系である第1燃料系に設けられた第1圧力センサと、前記第2遮断弁と前記燃料噴射弁との間の燃料系である第2燃料系に設けられた第2圧力センサと、を有する燃料供給装置を備える内燃機関の異常検出装置である。この異常検出装置は、前記第1燃料系に気体燃料が充填された状態での前記第1圧力センサの検出値と既定の第1閾値との大小関係、並びに前記第2燃料系に気体燃料が充填された状態での前記第2圧力センサの検出値と既定の第2閾値の大小関係に基づき、前記第1燃料系に漏れ異常があるのか、前記第2燃料系に漏れ異常があるのかを判定する判定処理を実行する。
【0006】
同構成によれば、第1遮断弁と第2遮断弁との間の第1燃料系、及び第2遮断弁と燃料噴射弁との間の第2燃料系にそれぞれ圧力センサが設けられている。そして、第1燃料系に漏れ異常がある場合や、第2燃料系に漏れ異常がある場合には、そうした異常がそれら圧力センサの検出値に表れる。そこで、同構成では上記判定処理を実行するようにしている。従って、それら圧力センサの検出値と既定の閾値との大小関係に基づき、第1燃料系及び第2燃料系のうちのどちらの燃料系において燃料の漏れ異常が起きているのかを判定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態における内燃機関の燃料系と制御装置とを示す模式図である。
同実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第2実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第3実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第4実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第5実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第6実施形態の制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
第1実施形態の変更例において制御装置が実行する判定処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
以下、内燃機関の異常検出装置を具体化した第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
【0009】
<内燃機関の燃料系及び制御装置について>
図1示す内燃機関10は、気体燃料である水素ガスを燃料とする内燃機関である。
内燃機関10が備える燃料供給装置200は、燃料噴射弁15、タンク20、燃料配管40、第1遮断弁21、第2遮断弁22、減圧弁30、及びデリバリパイプ60を有している。
【0010】
燃料噴射弁15は、内燃機関10の気筒に燃料を供給する。
タンク20は、気体燃料である水素ガスを圧縮した状態で貯留している。
燃料配管40は、タンク20とデリバリパイプ60とに接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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