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公開番号2024087330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022202094
出願日2022-12-19
発明の名称銅合金材料およびシャント抵抗器
出願人KOA株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C22C 9/05 20060101AFI20240624BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】低い体積抵抗率、低いTCR、小さい対銅熱起電力を有する銅合金材料およびこれによって形成される抵抗体を備えたシャント抵抗器を提供する。
【解決手段】銅-マンガン系の銅合金材料は、マンガンを4.5~5.5質量%、鉄を0.1~0.3質量%、スズを0.1~0.5質量%含み、残部が銅からなる。体積抵抗率が15~25μΩ・cmである。TCRの絶対値が150×10-6/K以下である。対銅熱起電力が1μV/K以下である。175℃、3000時間の耐熱試験において、抵抗値変化が-0.3~0%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
銅-マンガン系の銅合金材料であって、
マンガンを4.5~5.5質量%、鉄を0.1~0.3質量%、スズを0.1~0.5質量%含み、残部が銅からなる銅合金材料。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
体積抵抗率が15~25μΩ・cmである、請求項1に記載の銅合金材料。
【請求項3】
TCRの絶対値が150×10
-6
/K以下である、請求項1に記載の銅合金材料。
【請求項4】
対銅熱起電力が1μV/K以下である、請求項1に記載の銅合金材料。
【請求項5】
175℃、3000時間の耐熱試験において、抵抗値変化が-0.3~0%である、請求項1に記載の銅合金材料。
【請求項6】
抵抗体および電極を備える電流検出用のシャント抵抗器であって、
前記抵抗体は、銅-マンガン系の銅合金材料によって形成され、
前記銅合金材料は、マンガンを4.5~5.5質量%、鉄を0.1~0.3質量%、スズを0.1~0.5質量%含み、残部が銅からなる、
電流検出用のシャント抵抗器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は銅合金材料およびシャント抵抗器に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
シャント抵抗器に用いられる主な抵抗合金として、銅-マンガン系合金(マンガニン(登録商標):銅-マンガン-ニッケル)、銅-ニッケル系合金、ニッケル-クロム系合金、鉄-クロム系合金がある。シャント抵抗器用の抵抗合金は、高い電流検出精度を得る為に、TCR(抵抗温度係数)の絶対値が小さく、銅に対して熱起電力の絶対値が小さい銅-マンガン系合金を用いることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-040517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の銅合金材料では、低い体積抵抗率(たとえば約20μΩ・cm程度以下または15~25μΩ・cm)、低いTCR(たとえば100×10
-6
/K以下または150×10
-6
/K以下)、小さい対銅熱起電力(たとえば1μV/K以下)を有する抵抗合金を構成することが困難であった。
【0005】
銅-マンガン系合金としては、約29μΩ・cmの体積抵抗率を持つ銅-マンガン-スズ系合金が存在する。この抵抗合金を用いて小型のシャント抵抗器を設計すると、低抵抗化のためには抵抗体板厚を厚くする必要があり、その場合、プレス加工が困難となる。一方、電極間距離を小さくして低抵抗化した場合、銅からなる電極のTCRの寄与が大きくなるため、シャント抵抗器の製品全体としてのTCRが増加することになる。
【0006】
体積抵抗率が低い銅-ニッケル系合金(体積抵抗率約20μΩ・cm)をシャント抵抗器の抵抗材料として使用することも考えられるが、一般に、この抵抗合金が持つTCRが大きいため、製品にしたときのTCRも大きくなる。また、対銅熱起電力も大きいため、シャント抵抗器の抵抗合金としては適さない。
【0007】
特許文献1には、銅-マンガン系の金属に、鉄、ケイ素を添加することで対銅熱起電力を改善した抵抗合金が開示されているが、さらなる特性改善が望まれている。
【0008】
なお、対銅熱起電力を下げる目的で鉄を添加することで、耐熱試験の電気的性能が悪化する。この性能低下を防ぎつつTCRを低くすることが望ましい。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、低い体積抵抗率(たとえば約20μΩ・cm程度以下または15~25μΩ・cm)、低いTCR(たとえば100×10
-6
/K以下または150×10
-6
/K以下)、小さい対銅熱起電力(たとえば1μV/K以下)を有する銅合金材料およびこれによって形成される抵抗体を備えたシャント抵抗器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る銅-マンガン系の銅合金材料の一例は、マンガンを4.5~5.5質量%、鉄を0.1~0.3質量%、スズを0.1~0.5質量%含み、残部が銅からなる。
(【0011】以降は省略されています)

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