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公開番号2024087206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022201869
出願日2022-12-19
発明の名称サイズ排除クロマトグラフィー法による分離および分析方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類G01N 30/46 20060101AFI20240624BHJP(測定;試験)
要約【課題】抗体医薬品およびその凝集体をSEC法(サイズ排除クロマトグラフィー)にて、簡便で高分離能で分離し、定量できる方法を提供する。
【解決手段】少なくとも2つの流路を切り替えることが可能な流路切り替え機構と、少なくとも溶離液を送り出す送液機構、試料を注入する試料注入機構、分離された成分を検出する検出機構、および、少なくとも2本以上のサイズ排除原理に基づく分離カラムで構成される液体クロマトグラフであり、前記流路切り替え機構が第一の状態では、流路が、第一の分離カラム、前記検出機構、第二の分離カラム、ドレインの順で流れる流路をとり、前記流路切り替え機構が第二の状態では、流路が、前記第二の分離カラム、前記第一の分離カラム、前記検出機構、前記ドレインの順で流れる流路をとることを特徴とする液体クロマトグラフ。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2つの流路を切り替えることが可能な流路切り替え機構と、
少なくとも溶離液を送り出す送液機構、試料を注入する試料注入機構、分離された成分を検出する検出機構、および、少なくとも2本以上のサイズ排除原理に基づく分離カラムで構成される液体クロマトグラフであり、
前記流路切り替え機構が第一の状態では、流路が、第一の分離カラム、前記検出機構、第二の分離カラム、ドレインの順で流れる流路をとり、
前記流路切り替え機構が第二の状態では、流路が、前記第二の分離カラム、前記第一の分離カラム、前記検出機構、前記ドレインの順で流れる流路をとることを特徴とする液体クロマトグラフ。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
請求項1において、前記流路切り替え機構が前記第一の状態で試料を注入し、
前記第一の分離カラムで分離され、分離の過程が前記検出機構でモニターされ、前記検出機構を出た分離帯は前記第二の分離カラムに流れ込み、
目的の分離帯が前記第二の分析カラム導入された時間で、前記流路切り替え機構を前記第二の状態とすることで、溶離液および前記目的の分離帯は前記第二の分離カラム、前記第一の分離カラム、前記検出機構の順で流れ、前記第二の分離カラム内の前記目的の分離帯は再び前記第一の分離カラムに導入れることにより、カラム3本分の分離(クロマトグラム)が得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項2で得られたカラム3本分の分離(クロマトグラム)に対して、ピーク関数として複数の非線形関数を用い、波形分離処理を施し、その結果を基に定量することを特徴とする方法。
【請求項4】
測定対象の試料が、少なくとも抗体医薬品であることを特徴とする請求項1から3に記載の分析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カラム切り替えを用いたサイズ排除クロマトグラフィー法による抗体医薬品などの分離および分析方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
GPC法(Gel Permeation Chromatography;ゲル浸透クロマトグラフィー)は、SEC法(Size Exclusion Chromatography;サイズ排除クロマトグラフィー)、またはGFC法(Gel Filtration Chromatography;ゲルろ過クロマトグラフィー)とも呼ばれている液体クロマトグラフィーの1つモードであり、ポリマーの分子量測定法として、最も広く用いられている方法である。SEC法は、多孔質充填剤を詰めたカラム中において、充填剤表面の細孔とポリマーとの「サイズ排除」(Size Exclusion)機構を原理としている。SEC法でのシステム構成は、一般的な液体クロマトグラフィーと同様に、溶離液、溶離液を送液するポンプ、試料注入機構、分析カラム、カラム恒温槽および検出器で構成される(図1参照)。
【0003】
GPC法(SEC法)においては、大きなサイズ(高分子量)のポリマーは、多孔質充填剤の深部へは到達できないため、結果的に短い流路を通り、最も早く出口に達し、小さなサイズ(低分子量)ポリマーほど深部へ到達できるため、流路が長くなり、カラム出口に到達するのが遅くなる。この原理により、分子サイズの大きな成分から順次溶出することになる。
【0004】
一定の分子量範囲で、溶出時間と分子量の対数が直線関係になり、充てん剤の細孔よりも大きな分子は、一様に素通りされ(排除限界)、逆にあるサイズよりも小さい分子は細孔内に完全に浸透しきってしまうため、ほぼ同じ位置に溶出する(浸透限界)(図2参照)。
【0005】
液体クロマトグラフィーでは、試料は溶離液に溶解していることが必要である。SEC法でも同様であり、試料であるポリマーはテトラヒドロフラン等の溶媒に溶解させ、不溶物がある場合は、0.1~0.2μmのメンブランフィルタ等で濾過してから分析に供する。SEC法で用いられる検出器は、その用途に応じて選択される。最も使用される検出器は「屈折計」である。これは、測定されるポリマーに紫外/可視光領域で吸収を持たないものが多く、また、この検出器が「濃度計」であることが理由である。このほか、絶対分子量を算出したい場合は、「屈折計」と「光散乱検出器」や「粘度計」を合わせて使用することもある。また、測定されるポリマーに紫外/可視光領域がある場合は、「屈折計」と「紫外/可視検出器」を合わせて使用することもある。
【0006】
SEC法では、分離を改善する場合、他の液体クロマトグラフィーとは異なり、最適化できる要素が少ない。他の液体クロマトグラフィーでは、溶離液組成、pH、カラム形状、カラム温度、ゲル組成、溶出条件(アイソクラティック溶出/グラジエント溶出)など、様々な要素で最適化/分離の改善を行えるが、SEC法では、カラム形状やゲル組成程度しか最適化できる要素がない。一般的にはカラムの本数を増やし、分離能を向上させる手法がとられることが多い。しかしながらSEC法で使用されるカラムは、他の液体クロマトグラフィー用のカラムと比較しても高価であり、安易に本数を増やすこともできないのが現状である。できるだけ、少ない本数のカラムで如何に高分離能を得られるかは課題となる。
【0007】
その1つの解決策として、図3のような「リサイクル法」が知られている。これは、カラムで分離された流体を、再びポンプの入り口側に戻し、複数回同じカラムを通すことで、高分解能を達成させる手法である。この手法は、カラム本数が少なくできる利点はあるが、カラムを出てから、再びカラムに入るまでの容量が大きく、せっかく分離した成分ピークがブロードになってしまう欠点があり、分析には不向きである。そのため、広がりの影響を受けにくい、比較的大きなサイズのカラムを使用した「分取の分野」で主に用いられている。
【0008】
近年、バイオ医薬品(抗体医薬品)の有効性/有用性が認識されるようになってきているが、一方で、その副作用については十分な研究がなされておらず、特に凝集体に関しても注目を浴びている。これら凝集体はその大きさにより、区分されることが多い。100nm(0.1μm)以下のナノメートル粒子、0.1~1μmのサブミクロン粒子、1~10μmのミクロン粒子等に区分される。その分析方法(粒径サイズ、濃度、個数等)も各領域で、推奨される方法も例示されている。最も小さい100nm(0.1μm)以下のナノメートル粒子は、SEC法が中心的に利用される。但し、SEC法は分離が不十分であったり、数100nm以上大きな凝集体はカラムを通過することが難しいという課題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされてものであり、抗体医薬品およびその凝集体をSEC法(サイズ排除クロマトグラフィー)にて、簡便で高分離能で分離し、定量できる方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施形態にかかる分離および分析方法は以下の通り、
(1)少なくとも2つの流路を切り替えることが可能な流路切り替え機構と、少なくとも溶離液を送り出す送液機構、試料を注入する試料注入機構、分離された成分を検出する検出機構、および、少なくとも2本以上のサイズ排除原理に基づく分離カラムで構成される液体クロマトグラフであり、前記流路切り替え機構が第一の状態では、流路が、第一の分離カラム、前記検出機構、第二の分離カラム、ドレインの順で流れる流路をとり、前記流路切り替え機構が第二の状態では、流路が、前記第二の分離カラム、前記第一の分離カラム、前記検出機構、前記ドレインの順で流れる流路をとることを特徴とする液体クロマトグラフ。
(【0011】以降は省略されています)

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