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公開番号2024083688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197626
出願日2022-12-12
発明の名称穀類由来または芋類由来の澱粉生地における焼成時のパンクまたは焼成後の伸びの防止剤
出願人伊那食品工業株式会社
代理人弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類A23L 19/00 20160101AFI20240617BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】澱粉生地の変形防止と良好な食感とをバランス良く十分に得ることができる穀類由来又は芋類由来の澱粉生地における焼成時のパンク又は焼成後の伸びの防止剤並びに穀類加工食品及び芋類加工食品を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る剤は、こんにゃく粉がpH11以上のアルカリ条件になるようにアルカリに曝露されることで改質された改質こんにゃく粉を有効成分として含有し、該改質こんにゃく粉を2質量パーセント濃度で水に分散させた分散液を85℃で1時間加熱して形成させたゲルを、10℃で24時間冷却して製造した試料ゲルが、以下の特性(1)を有する。
(1) 直径70mm、高さ80mmの円柱状の前記試料ゲルに対して、テクスチャーアナライザを用いて、直径2cmの円柱状プランジャを20mm/分の速さで軸方向に進入させて前記試料ゲルが破断したときの応力が30g/cm2~1000g/cm2の範囲である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
こんにゃく粉がpH11以上のアルカリ条件になるようにアルカリに曝露されることで、水に分散させて加熱するとゲルを形成するように改質された改質こんにゃく粉を有効成分として含有し、
前記改質こんにゃく粉は、該改質こんにゃく粉を2質量パーセント濃度で水に分散させた分散液を85℃で1時間加熱して形成させたゲルを、10℃で24時間冷却して製造した試料ゲルが、以下の特性(1)を有すること
を特徴とする穀類・芋類加工食品用保形剤。
(1) 直径70mm、高さ80mmの円柱状の前記試料ゲルに対して、テクスチャーアナライザを用いて、直径2cmの円柱状プランジャを20mm/分の速さで軸方向に進入させて前記試料ゲルが破断したときの応力が30g/cm

~1000g/cm

の範囲である。
続きを表示(約 42 文字)【請求項2】
請求項1記載の保形剤が配合された穀類・芋類加工食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、穀類・芋類加工食品用保形剤および穀類・芋類加工食品に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
穀類・芋類由来の澱粉生地を加熱調理して得られる穀類・芋類加工食品が知られている。穀類・芋類加工食品には、例えば、小麦粉等の生地を焼成したジェノワーズ、パン等のスポンジ・パン類、煮詰めた小豆等の生地(餡)を包んで蒸かした饅頭等の包餡類(中身および皮のいずれもが澱粉生地に該当し得る)、茹でたまたは蒸かした馬鈴薯等の生地(タネ)に衣を纏って油調したコロッケ等の揚物類、各種の麺類、各種の麺皮類(通常、皮が澱粉生地に該当する)等が挙げられる。
【0003】
穀類・芋類加工食品の品質に関わる重要な特性の一つに保形性がある。澱粉生地が所定の保形性を有することでその変形が防止される。例えば、包餡類、揚物類、麺皮類等では、焼成時のパンクが防止される。また、スポンジ・パン類等では、焼成時のだれ・つぶれ・縮みといったケービングが防止される。また、麺類、麺皮類等では、焼成後(茹でた後)、汁類に浸した時の伸びが防止される。
【0004】
また、澱粉生地の保形性は穀類・芋類加工食品の食感に影響を及ぼす。澱粉生地が所定の保形性を有することで、スポンジ・パン類、包餡類、揚物類、麺皮類等では、適度に柔らかくて好ましい食感が得られる。また、麺類等では、適度にコシがあって好ましい食感が得られる。このように、穀類・芋類加工食品(澱粉生地)の保形性は、澱粉生地の変形防止と良好な食感とから評価され、両者がバランス良く十分に得られることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5669127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1(特許第5669127号公報)には、こんにゃく粉がこんにゃく粒の膨潤が抑制された状態でアルカリ溶液と共に加熱処理されて改質された改質こんにゃく粉が記載されている。そして、これをパン等の穀類加工食品に配合することで、改質されていない通常のこんにゃく粉を配合したもの、およびこんにゃく粉が一切配合されていないものと比較して、一定の保形性が得られたことが記載されている。これに対して、澱粉生地の変形防止と良好な食感とをバランス良く十分に得られるように、保形剤のさらなる改良が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここで、発明者の鋭意研究により、次のことが明らかになった。すなわち、こんにゃく粉をこんにゃく粒の膨潤が抑制された状態でアルカリ溶液と共に加熱処理することで、その主成分であるグルコマンナンの一部のアセチル基が脱離されて、アルカリを添加することなく水だけでゲル化する特性を有するように改質される。こうして得られる改質こんにゃく粉においては、グルコマンナンの脱アセチルが不均質に生じていることが、澱粉生地の保形性に有効であることが見出されて、本発明に至った。
【0008】
特許文献1では、pHの低いゲル化物を得ることを目的として、こんにゃく粉をpHがそれ程高くないアルカリ条件になるようにし、さらに、高いゲル強度を有するゲル化物を得ることも目的として、高温かつ/または長時間加熱して改質する。この場合、グルコマンナンの脱アセチル反応自体はある程度進むが、その進み方は、高温では比較的急激過ぎて、長時間では比較的緩やか過ぎて、いずれにしてもグルコマンナン全体で比較的均一に進む。そのため、穀類・芋類加工食品用保形剤としては、脱アセチルの不均質化が不十分となる。こうしたことから、特許文献1に係る改質こんにゃく粉は、それ自体のゲル化能は比較的高いが、澱粉と一体してこれらを保形する特性は不十分で、比較的高いゲル強度を有していても澱粉生地の変形防止効果が十分に得られないことや、それぞれの食品に適した食感が十分に得られないことがあった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、澱粉生地の変形防止と良好な食感とをバランス良く十分に得ることができる穀類・芋類加工食品用保形剤、および、穀類・芋類加工食品を提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
(【0011】以降は省略されています)

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