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公開番号2024080690
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2023203863
出願日2023-12-01
発明の名称廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率変換方法および変換装置
出願人エスケー イノベーション カンパニー リミテッド,SK INNOVATION CO.,LTD.,エスケー ジオ セントリック カンパニー リミテッド
代理人個人,個人
主分類C10G 11/05 20060101AFI20240606BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法、及び高収率転換装置を提供する。
【解決手段】廃プラスチック熱分解油を反応器に投入する第1ステップと、反応器で廃プラスチック熱分解油をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物及びゼオライトを含む接触分解触媒の下で反応させる第2ステップと、第2ステップの生成物から接触分解触媒及び油分を分離して軽質オレフィンを回収する第3ステップと、を含む、廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法、並びに廃プラスチック熱分解油が流入し、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物とゼオライトを含む触媒の下で接触分解反応が行われる流動層反応器と、流動層反応器から生成物が流入し、接触分解触媒と油分に分離されるサイクロンと、サイクロンから油分が流入し、ガス成分と液体成分に分離されるスタビライザーと、を含む、軽質オレフィン高収率転換装置とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
廃プラスチック熱分解油を反応器に投入する第1ステップと、
前記反応器で廃プラスチック熱分解油をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物とゼオライトを含む接触分解触媒の下で反応させる第2ステップと、
前記第2ステップの生成物から接触分解触媒および油分を分離して硬質オレフィンを回収する第3ステップと、を含む、廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物は、酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、酢酸塩、窒化物またはアルコキシドを含む、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項3】
前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物は、酸化マグネシウムを含む、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項4】
前記接触分解触媒は、Mg/Alモル比が10~40を満足するものである、請求項3に記載の廃プラスチック熱分解油の硬質オレフィン高収率転換方法。
【請求項5】
前記ゼオライトは、ZSM-5、ZSM-11、Y-ZEOLITE、フェリエライト(Ferrierite)、モルデナイト(Mordenite)、MCM-22、SUZ-4またはL型ゼオライトを含む、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項6】
前記接触分解触媒は、粘土とバインダーをさらに含む、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項7】
前記バインダーは、シリカ系化合物またはアルミニウム系化合物を含む、請求項6に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項8】
前記接触分解触媒は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物1~10重量%、ゼオライト20~70重量%、クレイ10~60重量%およびバインダー10~50重量%からなる、請求項6に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
【請求項9】
前記接触分解触媒は、平均粒子径が50~2000μmである、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の硬質オレフィン高収率転換方法。
【請求項10】
前記反応器は流動層反応器を含む、請求項1に記載の廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法および転換装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
廃プラスチックは石油を原料として製造されたもので、リサイクル度が低く、ほとんどがゴミとして廃棄処分されている。これらの廃棄物は自然状態で分解するのに長い時間がかかるため、土壌を汚染し、深刻な環境汚染を引き起こしているのが現状である。廃プラスチックをリサイクルするための方法として、廃プラスチックを熱分解して使用可能な油分に転換させることができ、これを廃プラスチック熱分解油という。
【0003】
廃プラスチック熱分解油は、様々な沸点および様々な分子量分布を持つ炭化水素油分の混合物であり、前記炭化水素混合物の沸点および分子量分布特性によって熱分解油内の不純物の組成や反応活性が変わるため、石油化学産業または現場ですぐに使用することができず、沸点別分離工程または精製工程を経なければならない。
【0004】
炭化水素油分混合物のうち、オレフィン、例えばエチレン、プロピレンなどの硬質オレフィンは石油化学産業において広く使用されている。現在までほとんどのエチレンまたはプロピレンは、主に天然ガスやナフサ油分、ガス油などのようなパラフィン系化合物を主成分とする炭化水素油分を対象に、触媒のない無触媒条件下で800℃以上の高温の水蒸気雰囲気で熱分解して製造されているが、前記方法は炭化水素の転換率およびオレフィンの選択度が低いという問題がある。炭化水素転換率およびオレフィン選択度などの反応効率を向上させるための方案として流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking、FCC)工程が行われており、代表的に酸触媒を利用した接触分解工程を例に挙げるものであってもよい。様々な酸触媒の中でゼオライトが最も広く使用されており、代表的な触媒分解用ゼオライトとしてはZSM-5、USY、REY、β-ゼオライトなどが使用されている。
【0005】
しかし、廃プラスチック熱分解油には原油、天然ガス、ナフサ油分などと比較すると、塩素、窒素または金属などの不純物が過剰に含まれており、流動接触分解の過程で前記不純物によって触媒活性点が中和または不活性化され、反応活性が著しく低下するという問題がある。従来、廃プラスチック熱分解油の場合には、工程の途中で不活性化された廃触媒を除去し、新しい触媒を再度Make-upする方法で転換工程が行われているが、不活性化された触媒には不純物が過剰に含まれており、不活性化された量が相当であり、深刻な環境問題を引き起こすため、これを廃棄および処理することに経済的および環境的な制約がある。また、廃触媒を除去して新しい触媒をMake-upする過程で熱損失またはエネルギー損失が発生し、工程効率が著しく低下し、均一な反応活性を維持することが難しく、一定の品質を期待できない限界があり、最も深刻な問題は、廃プラスチック熱分解油から軽質オレフィンに転換される収率が著しく低く、転換された軽質オレフィン内にまだ塩素、窒素または金属などの不純物が含まれており、品質低下により経済的および商業的に実用化することが難しいということである。
【0006】
そこで、流動接触分解工程で廃プラスチック熱分解油から硬質オレフィンを高収率で製造できる技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、廃プラスチック熱分解油から硬質オレフィンを高収率で転換できる転換方法および転換装置を提供することである。
【0008】
本開示の他の目的は、廃プラスチック熱分解油からの軽質オレフィンの転化収率が10%以上、具体的には25%以上、より具体的には40%以上の廃プラスチック熱分解油からの軽質オレフィン高収率転化方法および転化装置を提供することである。
【0009】
本開示の他の目的は、廃プラスチック熱分解油に含まれる不純物による触媒の不活性化を防止して、軽質オレフィン転換工程を長期間安定して行うものであってもよい廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法および転換装置を提供することである。
【0010】
本開示の他の目的は、廃プラスチック熱分解油から転換された軽質オレフィン中の不純物の含有量を最小限に抑えるものであってもよい廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率転換方法および転換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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