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公開番号2024072558
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183442
出願日2022-11-16
発明の名称コークス炉代替燃料ガス及びコークス炉の保温方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10L 3/00 20060101AFI20240521BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】コーキングを抑制することができるコークス炉代替燃料ガス及びこれを用いたコークス炉の保温方法を提供することである。
【解決手段】低位発熱量が6000~25000kcal/Nm3の第1ガスと、不活性ガス及び低位発熱量が500~3000kcal/Nm3の第2ガスのうち少なくとも一方と、を含み、低位発熱量が500~3000kcal/Nm3である、コークス炉代替燃料ガスである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
低位発熱量が6000~25000kcal/Nm

の第1ガスと、不活性ガス及び低位発熱量が500~3000kcal/Nm

の第2ガスのうち少なくとも一方と、を含み、
低位発熱量が500~3000kcal/Nm

である、
コークス炉代替燃料ガス。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
請求項1に記載のコークス炉代替燃料ガスを、蓄熱室を介して、燃焼室に導入し、排ガス残存酸素が5vol.%以上15vol.%以下となる空気比で燃焼する、コークス炉の保温方法。
【請求項3】
前記コークス炉代替燃料ガスを構成するガスを予め混合して製造された前記コークス炉代替燃料ガスを直接コークス炉燃料ガス供給配管に供給して、前記蓄熱室に導入するか、あるいは、
前記コークス炉代替燃料ガスを構成するガスのそれぞれを直接前記コークス炉燃料ガス供給配管に供給して、該コークス炉燃料ガス供給配管内で混合されて得られた前記コークス炉代替燃料ガスを前記蓄熱室に導入する、
請求項2に記載のコークス炉の保温方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願はコークス炉代替燃料ガス及びコークス炉の保温方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一貫製鉄所においては、製鉄プロセスにて発生する副生ガスを回収・利用している。製鉄所における副生ガスは、コークス炉ガス(以下、「COG」ということがある。)、高炉ガス(以下、「BFG」ということがある。)、転炉ガス(以下、「LDG」ということがある。)等に代表され、各々のプロセス上でガス組成・熱量や単位時間あたりの発生ガス量はそれぞれ異なる。一般に、高炉炉頂から排出されるBFGは、発電用燃料ガスや熱風炉燃料ガス、コークス炉燃料ガスの一部として有効利用されている。一方でBFGは、発熱量が680~850kcal/Nm

と非常に低位であるため燃料ガスとして使用する場合、実用上はCOGやLDG等の高カロリーガスと混合して1000kcal/Nm

以上のガスとして使用している。
【0003】
ここで混合するガスはCOGやLDG等であれば、製鉄所内で発生する副生ガスのため経済的であるが、これらは発熱量も高く扱いやすいため、鋼材加熱炉や熱処理炉、焼鈍炉など製鉄プロセスの燃料として広く使用されている。そのため、製鉄所のエネルギー需給変動によっては、特に不足がちな高カロリーガスであるCOGを補填したり、所内の生産プロセスに応じた最適な副生ガスを供給するしたりするために、ガスバランスを鑑みたうえで選択的に天然ガス(以下、「LPG」ということがある。)や液化石油ガス(以下、「LPG」ということがある。)等の高カロリーガスを購入使用することも想定され得る。
【0004】
ここでBFGの使用先として示したコークス炉においても、実用上はBFGへ微量のCOGを混合させたミックスガス(以下、「MG」ということがある。)を燃料として常用している。なお、コークス炉はCOG(富ガス)のみを燃料とする単式炉(例外的に、貧ガス単式炉もある)と、BFG/MG(貧ガス)及びCOGのいずれも使用できる複式炉とに分類することができ、一貫製鉄所のコークス炉の多くは後者が多く採用されている。また、室炉式コークス炉の殆どは炉体の下部に蓄熱室が設置され、その上部に燃焼室と炭化室が交互に配列されている。貧ガス及び空気は蓄熱室で予熱され、燃焼後隣接する蓄熱室へ導かれ熱回収されたのち煙道を経て排出される。故に、MGを燃料として使用する場合とCOGを燃料として使用する場合ではコークス炉燃焼室へ供給される流路が異なり、低カロリーのMGは燃焼に先立って蓄熱室で予熱して供給される。
【0005】
通常、コークス炉燃料ガスは低カロリーBFGに自製COGを混合することでカロリーアップを図り、その混合比率を適宜変化させながら、最適な一定カロリーに調整したミックスガス(MG)を常用している。一方で、高炉が休風した場合、BFGの供給が停止され、この場合はCOGのみが使用可能な状態である。COGはコークス炉操業(石炭装入)を継続する限り発生し続けるが、予期せぬ天災や大規模トラブルにて、石炭搬送が滞ったりコークス炉操業を担う移動機が停止したりするなどコークス炉操業が長時間に渡って停止した場合、COGの発生量も漸減する。このような場合、COG専焼の継続も困難になる可能性がある(COG総発生が零になることは、極めて稀であると考えるが、前述のように製鉄所においては製品工程等の製鉄プロセスにおける燃料ガスとして使用しているため、需給バランスによっては、コークス炉における自家消費COGが枯渇する可能性はあり得る)。また、有限の副生ガスをその特性に応じて、所内で選択的に使用するという可能性もあり得るため、外部エネルギーを活用した弾性を有する構造にすることは有益であると言える。このような背景から、多量のガスを使用するコークス炉の燃料ガスの冗長性を持たせる(選択肢の幅を広げる)ことは重要である。
【0006】
上述のような問題に対して、高カロリーな外部購入ガスを空気や窒素などの不活性ガス、低カロリー副生ガスなどで希釈し代替燃料ガスとして使用することが考えられるが、以下のような先行技術が提案されている。
【0007】
特許文献1では、高カロリーガスとしてのLNGやLPGを低カロリーである製鉄所副生ガスと混合希釈するための混合制御方法と、前述の手法により製造された調整COGをコークス炉ガス管に接続して、製鉄所内燃料ガスとしたことを特徴とする製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-254753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、COGと同等の燃焼特性を有するCOG代替燃料を調整して、調整COGとして各燃料使用工場へ供給することができるとしている。ここで高カロリーガスとして使用される市販のLNGやLPGは、製鉄所で発生する副生ガスよりも分子量の大きな炭化水素を含むことが知られている。また、一般にこれら炭化水素系ガスは高温環境下で熱分解し炭素析出(コーキング)が生じることがある。したがって、特許文献1に記載の調整COGは高温環境下を流通する可能性のある設備へ供給するとコーキングを引き起こし、このような現象が機器や配管内で起こると、ガス流路が閉塞して圧力損失が上昇するトラブルを招くことになる。また、熱交換器内で起こると、圧力損失が上昇するだけでなく、伝熱効率が低下するトラブルも招く。このように、コーキングにより、設備の健全性維持や安定操業が困難になる可能性がある。
【0010】
そこで、本開示の主な目的は、上記実情を鑑み、コーキングを抑制することができるコークス炉代替燃料ガス及びこれを用いたコークス炉の保温方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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