TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024071922
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-27
出願番号2022182437
出願日2022-11-15
発明の名称グリース組成物
出願人出光興産株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C10M 131/08 20060101AFI20240520BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】撥水性および撥油性を改善したグリース組成物が求められている。
【解決手段】基油と、増ちょう剤と、下記式(1)で表されるフッ素含有化合物とを含有する、グリース組成物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024071922000012.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">30</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">83</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、
Rfは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基またはオキシフルオロアルキレン基を表し、
Rは、複数有する場合には、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~30の直鎖または分岐状のアルキル基またはアルケニル基を表し、
Xは、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、リン原子またはホウ素原子であり、
mは、1~100の整数であり、
nは、Xの価数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油と、増ちょう剤と、下記式(1)で表されるフッ素含有化合物とを含有する、グリース組成物。
TIFF
2024071922000010.tif
33
81
(式中、
Rfは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基またはオキシフルオロアルキレン基を表し、
Rは、複数有する場合には、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~30の直鎖または分岐状のアルキル基またはアルケニル基を表し、
Xは、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、リン原子またはホウ素原子であり、
mは、1~100の整数であり、
nは、Xの価数である。)
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
式(1)で表されるフッ素含有化合物の含有量が、グリース組成物の全量基準で、0.01~20.0質量%である、請求項1に記載のグリース組成物。
【請求項3】
前記増ちょう剤が、ウレア系増ちょう剤またはせっけん系増ちょう剤である、請求項1または2に記載のグリース組成物。
【請求項4】
式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応して用いる、請求項1~3のいずれか一項に記載のグリース組成物。
【請求項5】
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、請求項4に記載のグリース組成物を用いる潤滑方法。
・工程(I):グリースと式(1)で表されるフッ素含有化合物とを混錬する工程、
・工程(II):得られた組成物を1時間以上保持する工程。
【請求項6】
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、請求項4に記載のグリース組成物を用いる潤滑方法。
・工程(A):式(1)で表されるフッ素含有化合物を含有する溶液に酸または塩基を添加してゾルを形成する工程、
・工程(B):得られたゾルを加熱して溶媒を除去し、ゲルを形成する工程、
・工程(C):得られたゲルとグリースとを混錬する工程。
【請求項7】
下記式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する工程を含む、グリース組成物の製造方法。
TIFF
2024071922000011.tif
29
81
(式中、
Rfは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基またはオキシフルオロアルキレン基を表し、
Rは、複数有する場合には、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~30の直鎖または分岐状のアルキル基またはアルケニル基を表し、
Xは、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、リン原子またはホウ素原子であり、
mは、1~100の整数であり、
nは、Xの価数である。)
【請求項8】
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、請求項7に記載の製造方法。
・工程(I):グリースと式(1)で表されるフッ素含有化合物とを混錬する工程、
・工程(II):得られた組成物を1時間以上保持する工程。
【請求項9】
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、請求項7に記載の製造方法。
・工程(A):式(1)で表されるフッ素含有化合物を含有する溶液に酸または塩基を添加してゾルを形成する工程、
・工程(B):得られたゾルを加熱して溶媒を除去し、ゲルを形成する工程、
・工程(C):得られたゲルとグリースとを混錬する工程。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリース組成物およびその製造方法、並びにグリース組成物を用いる潤滑方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
グリースは、基油と増ちょう剤とを含む半固体状の潤滑剤であり、例えば、リチウム石けんを増ちょう剤として用いたグリースは、自動車、工作機械、及び建設機械の軸受等に広く用いられている。また、高温下での潤滑寿命が長く、酸化安定性、耐熱性、及び耐水性に優れるグリースとして、ウレア系増ちょう剤を用いたグリースも広く用いられている。
しかしながら、これらのグリースは、水や油が混入することによってその性能が大きく低下することも知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-236441号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況下、撥水性および撥油性を改善したグリース組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は下記態様[1]~[9]を提供する。
[1]
基油と、増ちょう剤と、下記式(1)で表されるフッ素含有化合物とを含有する、グリース組成物。
TIFF
2024071922000001.tif
28
82
(式中、
Rfは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基またはオキシフルオロアルキレン基を表し、
Rは、複数有する場合には、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~30の直鎖または分岐状のアルキル基またはアルケニル基を表し、
Xは、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、リン原子またはホウ素原子であり、
mは、1~100の整数であり、
nは、Xの価数である。)
[2]
式(1)で表されるフッ素含有化合物の含有量が、グリース組成物の全量基準で、0.01~20.0質量%である、[1]に記載のグリース組成物。
[3]
前記増ちょう剤が、ウレア系増ちょう剤またはせっけん系増ちょう剤である、[1]または[2]に記載のグリース組成物。
[4]
式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応して用いる、[1]~[3]のいずれか一項に記載のグリース組成物。
[5]
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、[4]に記載のグリース組成物を用いる潤滑方法。
・工程(I):グリースと式(1)で表されるフッ素含有化合物とを混錬する工程、
・工程(II):得られた組成物を1時間以上保持する工程。
[6]
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、[4]に記載のグリース組成物を用いる潤滑方法。
・工程(A):式(1)で表されるフッ素含有化合物を含有する溶液に酸または塩基を添加してゾルを形成する工程、
・工程(B):得られたゾルを加熱して溶媒を除去し、ゲルを形成する工程、
・工程(C):得られたゲルとグリースとを混錬する工程。
[7]
下記式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する工程を含む、グリース組成物の製造方法。
TIFF
2024071922000002.tif
29
85
(式中、
Rfは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基またはオキシフルオロアルキレン基を表し、
Rは、複数有する場合には、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~30の直鎖または分岐状のアルキル基またはアルケニル基を表し、
Xは、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、リン原子またはホウ素原子であり、
mは、1~100の整数であり、
nは、Xの価数である。)
[8]
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、[7]に記載の製造方法。
・工程(I):グリースと式(1)で表されるフッ素含有化合物とを混錬する工程、
・工程(II):得られた組成物を1時間以上保持する工程。
[9]
下記工程により式(1)で表されるフッ素含有化合物を架橋反応する、[7]に記載の製造方法。
・工程(A):式(1)で表されるフッ素含有化合物を含有する溶液に酸または塩基を添加してゾルを形成する工程、
・工程(B):得られたゾルを加熱して溶媒を除去し、ゲルを形成する工程、
・工程(C):得られたゲルとグリースとを混錬する工程。
【発明の効果】
【0006】
本発明の好適な一態様のグリース組成物は、優れた撥水性および撥油性を有する。そのため、本発明のグリース組成物は、軸受やベアリングなど、各種装置の摺動部の潤滑に好適に使用し得る。また、本発明の一態様によれば、当該グリース組成物の製造方法、当該グリース組成物を用いた潤滑方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上、100以下」という範囲であることを意味する。
さらに、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0008】
〔グリース組成物の構成〕
本発明の一態様のグリース組成物は、基油と、増ちょう剤と、上述の式(1)で表されるフッ素含有化合物(本明細書中、単に「フッ素含有化合物」ともいう)とを含有する。以下、グリース組成物の具体的な構成について説明する。
【0009】
<基油>
基油は、グリース組成物に一般的に用いられる基油であればよく、例えば、鉱油であってもよく、合成油であってもよく、鉱油と合成油との混合油を用いてもよい。
【0010】
鉱油としては、例えば、パラフィン系原油、中間基系原油、ナフテン系原油等の原油を常圧蒸留して得られる常圧残油;これらの常圧残油を減圧蒸留して得られる留出油;当該留出油を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、及び水素化精製等の精製処理を1つ以上施して得られる精製油;等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

出光興産株式会社
耐摩耗剤
29日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
13日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
1か月前
出光興産株式会社
グリース組成物
1か月前
出光興産株式会社
潤滑油状態検出装置
28日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
今日
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
21日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物及び潤滑油組成物を用いる循環システム
7日前
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構
改質褐炭ブリケット及び低燐高炭素鋼の製造方法
19日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子パネル及び電子機器
今日
出光興産株式会社
化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
1か月前
株式会社知財事業研究所
固体燃料
15日前
出光興産株式会社
耐摩耗剤
29日前
国立大学法人 長崎大学
熱分解ガス化装置
21日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
13日前
新東工業株式会社
バイオマスガス化炉
1か月前
ENEOS株式会社
情報処理装置、予測方法およびプログラム
8日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
1か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
流動床式ガス化炉
1か月前
日本ケッチェン株式会社
炭化水素油の水素化処理方法
1日前
出光興産株式会社
グリース組成物
1か月前
コスモ石油ルブリカンツ株式会社
潤滑油組成物
27日前
日本製鉄株式会社
コークス炉代替燃料ガス及びコークス炉の保温方法
29日前
株式会社日立製作所
合成ガス製造方法および合成ガス製造設備
15日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
高強度固体バイオ燃料およびその製造方法
1か月前
株式会社神戸製鋼所
金属-有機化合物複合材
22日前
株式会社ジェイテクト
グリース組成物、及びステアリングギヤ装置
1か月前
JFEスチール株式会社
合成樹脂類の製鉄原料化方法およびコークスの製造方法
2日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物及び潤滑油組成物を用いる循環システム
7日前
カストロール リミテッド
エーテル系の潤滑剤組成物、方法および使用
8日前
日本碍子株式会社
液体燃料合成システム及び液体燃料合成方法
1か月前
ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
高熱安定性潤滑剤
8日前
サブコール・インターナショナル・ベー・フェー
産業炉を燃焼させるためのペレットの調製プロセス
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両のバッテリ保護のための制御システム
16日前
エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
廃プラスチック熱分解油の精製方法および精製装置
1か月前
エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
廃プラスチック熱分解油の軽質オレフィン高収率変換方法および変換装置
13日前
続きを見る