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公開番号2024076363
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2023196015
出願日2023-11-17
発明の名称熱分解ガス化装置
出願人国立大学法人 長崎大学
代理人個人,個人
主分類C10B 49/02 20060101AFI20240529BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】低コストかつ小型化を図りつつ、有機系廃棄物及び廃プラスチックの炭化が可能な熱分解ガス化装置を提供する。
【解決手段】熱分解ガス化装置10Aは、有機物を加熱して炭化させる熱分解ガス化装置10Aであって、外筒300Aと、前記外筒300Aの内側に所定の隙間をあけて配置され、前記有機物を収納する容器100と、を備え、前記容器100は、前記有機物の加熱により発生する乾留ガスを排気するための孔112を側壁に有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機物を加熱することで炭化物を生成する熱分解ガス化装置であって、
前記有機物を収納する容器と、
前記容器の外周部を囲むように配置される外筒と、
を備え、
前記容器は、前記有機物の加熱により発生する乾留ガスを排気するための孔を側壁に有し、
前記容器の側壁と前記外筒の内壁との間には、少なくとも前記乾留ガスが流れる流路が設けられる、
熱分解ガス化装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記容器の上方には、前記外筒によって囲まれた空間が設けられる
請求項1に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項3】
前記容器の長手方向の長さは第1長さであり、
前記外筒の長手方向の長さは前記第1長さよりも長い第2長さである、
請求項2に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項4】
前記容器は、複数の容器を含み、
前記外筒は、細長の筒形状であり、
前記複数の容器は、前記外筒の長手方向に重ねて配置される、
請求項1に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項5】
前記複数の容器は、第1容器と、当該第1容器上に載置される第2容器とを、少なくとも含み、
前記第1容器は前記孔である第1孔を有し、前記第2容器は前記孔である第2孔を有し、
前記第1容器の前記第1孔と前記第2容器の前記第2孔とは、前記外筒の長手方向に沿って延びる線上に位置する、
請求項4に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項6】
前記有機物は、熱分解により乾留ガスを発生し、
前記第1容器の前記第1孔から排出された乾留ガスに着火した火炎は、前記外筒と前記容器との間の前記流路を上昇し、
前記火炎は、前記第2容器内の有機物を加熱して炭化させるとともに、前記第2孔から排出された前記乾留ガスに着火して火炎を発生させる、
請求項5に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項7】
前記流路には、乾留ガス及び火炎の流れを調整するための整流板が配置され、
前記整流板は、前記容器の外周部に沿うとともに斜め上方に向かって傾斜する傾斜面を有する、
請求項1に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項8】
前記有機物は、有機系廃棄物と廃プラスチックとが所定の割合で混合された混合物である、
請求項1に記載の熱分解ガス化装置。
【請求項9】
前記容器の下方に配置され、前記有機物を加熱するための加熱部を備える、
請求項1に記載の熱分解ガス化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱分解ガス化装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ポリスチレンやポリ塩化ビニル等のいくつかの素材が混ざった廃プラスチックは、分離及び分別が難しいため、多くは焼却処分されている。また、大量に発生する家畜排せつ物や汚泥等の有機廃棄物についても、処理及び処分するのにコストがかかり、一部は焼却処分されている。そこで、有機系廃棄物や廃プラスチック等を安全に燃焼させながら廃棄処理を行いつつ、さらに廃棄処理後に有効利用できる炭化材を得ることが可能な装置が求められている。
【0003】
有機系廃棄物や廃プラスチック等を炭化させるためには、一般的に外部から熱を与えながら空気を遮断して熱分解ガスを得る方法が用いられている。特許文献1には、大量に発生する下水汚泥や家畜排せつ物の処理が可能な大型の炭化炉が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-336233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来における炭化装置は、大型であるため、高価であり、定期的なメンテナンスも必要となるため、広く導入されている状況ではない。地域活性化を図り、かつ農村地域、小規模自治体でも活用可能とするためには、小規模であって分散型の小型炭化炉の製品化が期待されている。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、低コストかつ小型化を図りつつ、有機系廃棄物及び廃プラスチックの炭化が可能な熱分解ガス化装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、有機物を加熱して炭化させる熱分解ガス化装置であって、外筒
と、前記外筒の内側に所定の空間をあけて配置され、前記有機物を収納する容器と、を備え、前記容器は、前記有機物の加熱により発生する乾留ガスを排気するための孔を側壁に有する、熱分解ガス化装置に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、有機物を収納する容器の側壁に孔を設けるので、有機物の加熱により孔から排出された乾留ガスを利用して燃焼を起こすことができる。これにより、簡易な装置構成により炭化材を得ることができ、熱分解ガス化装置の低コスト化及び小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の斜視図である。
第1の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の分解斜視図である
第1の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の断面図である。
第1の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の平面図である。
第1の実施の形態の第1変形例に係る熱分解ガス化装置の断面図である。
第1の実施の形態の第2変形例に係る熱分解ガス化装置に使用される整流板の斜視図である。
第1の実施の形態の第2変形例に係る熱分解ガス化装置に使用される整流板の平面図である。
第1の実施の形態の第2変形例に係る整流板を使用した場合における熱分解ガス化装置を示す斜視図である。
第2の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の斜視図である。
第2の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の分解斜視図である
第2の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の断面図である。
第2の実施の形態に係る熱分解ガス化装置の平面図である。
第2の実施の形態の第2変形例に係る熱分解ガス化装置の断面図である。
第2の実施の形態の第2変形例に係る熱分解ガス化装置に使用される整流板の斜視図である。
第2の実施の形態の第2変形例に係る熱分解ガス化装置に使用される整流板の平面図である。
第2の実施の形態の第2変形例に係る整流板を使用した場合における熱分解ガス化装置を示す斜視図である。
第2の実施の形態の第3変形例に係る熱分解ガス化装置の断面図である。
第2の実施の形態の第3変形例に係る熱分解ガス化装置の平面図である。
図10に示す熱分解ガス化装置により有機物の炭化実験を行った場合における3段目の容器及び6段目の容器の温度変化を示すグラフである。
図10に示す熱分解ガス化装置により有機物の炭化実験を行った場合における1段目から6段目の各容器内の炭化の収率を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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