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公開番号2024079229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022192053
出願日2022-11-30
発明の名称細胞剥離装置、振動子、細胞剥離装置の制御方法、及びプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B06B 1/06 20060101AFI20240604BHJP(機械的振動の発生または伝達一般)
要約【課題】細胞剥離装置において、培養容器及び細胞に所望の条件の振動が与えられているか否かを知る。
【解決手段】振動を発生させ、該振動を用いて培養細胞を培養容器から剥離する細胞剥離装置において、第1の電極及び第2の電極を用いて第1の交番電流を与えることで振動が励起される圧電素子と、圧電素子が固着される振動部材と振動部材に載置される培養容器とを含み、励起された振動が伝播する被振動系と、伝播された振動に起因して被振動系に生じた振動により圧電素子に励起される第2の交番電流の出力に用いられる第3の電極と、第3の電極からの出力を用いて、被振動系に生じる振動の状態を検知する手段と、を配する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
振動を発生させ、該振動を用いて培養細胞を培養容器から剥離する細胞剥離装置であって、
第1の電極及び第2の電極を用いて第1の交番電流を与えることで振動が励起される圧電素子と、
前記圧電素子が固着される振動部材と、前記振動部材に載置される前記培養容器とを含み、前記励起された振動が伝播する被振動系と、
前記伝播された振動に起因して前記被振動系に生じた振動により前記圧電素子に励起される第2の交番電流の出力に用いられる第3の電極と、
前記第3の電極からの出力を用いて、前記被振動系に生じる振動の状態を検知する手段と、
を備える細胞剥離装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記被振動系に生じた振動により前記第2の交番電流が励起される前記圧電素子には、前記第1の交番電流が与えられ、
前記第3の電極は、前記圧電素子において前記第1の電極及び前記第2の電極の内の前記第1の交番電流が与えられる電極が設けられる面と同じ面において、前記第1の交番電流が与えられる電極とは分離して設けられる、請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項3】
前記圧電素子は環形状を有し、
前記第3の電極は、前記環形状の中立軸である断面中心線よりも外縁部側に懸かるように設けられる請求項2に記載の細胞剥離装置。
【請求項4】
前記圧電素子は、前記第1の電極及び前記第2の電極を用いて前記第1の交番電流を与えることで振動が励起される第1の圧電素子と、前記被振動系に生じた振動により前記第2の交番電流が励起され、前記第1の圧電素子とは異なり、前記第1の圧電素子と前記振動部材とからなる振動子に固着された第2の圧電素子と、を有し、
前記第3の電極は、前記第2の圧電素子に励起される前記第2の交番電流を出力するように設けられる請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項5】
前記第1の圧電素子は環形状を有し、
前記第2の圧電素子は、前記被振動系に生じた振動により前記第1の圧電素子に生じる軸方向の伸縮振動又は前記環形状の径方向の伸縮振動により励起される前記第2の交番電流を出力するように設けられる、請求項4に記載の細胞剥離装置。
【請求項6】
前記圧電素子は、前記第1の電極及び前記第2の電極を用いて前記第1の交番電流を与えることで振動が励起される第1の圧電素子と、前記被振動系に生じた振動により前記第2の交番電流が励起され、前記第1の圧電素子とは異なり、前記振動部材に固着された第2の圧電素子と、を有し、
前記第3の電極は、前記第2の圧電素子に励起される前記第2の交番電流を出力するように設けられる請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項7】
前記第2の圧電素子は、前記振動部材における最外縁部に生成される前記振動の振幅の腹が生じる位置に対応して設けられる、請求項6に記載の細胞剥離装置。
【請求項8】
前記振動部材と、前記振動部材に固着された前記圧電素子とが載置され、前記細胞剥離装置が載置された設置面に対して支持されるクッション部材をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の細胞剥離装置。
【請求項9】
前記第1の圧電素子と前記振動部材とからなる振動子は、前記培養容器の底面より小さい面積で前記底面に当接可能であり、前記培養容器はクッション部材を介して、前記細胞剥離装置が載置された設置面に対して支持される請求項4又は5に記載の細胞剥離装置。
【請求項10】
前記振動の状態を表示可能な表示手段と、
前記検知された振動の状態に基づく情報を前記表示手段に表示させて使用者への報知を促す報知制御手段と、をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の細胞剥離装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、細胞剥離装置、振動子、細胞剥離装置の制御方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
医療分野では、治療や研究開発のために細胞等を培養プレートやディッシュ(シャーレ)等の培養容器で培養して使うことがある。しかし、培養された細胞は、培養容器の底面と密着していることが多く、そのような場合には培養容器から細胞を剥離させて取り出すことが必要となる。
【0003】
細胞の剥離を行う方法として、剥離酵素や細胞膜に作用する薬品等を入れて剥離する方法、温度応答性ポリマーにより剥離する方法、或いは超音波を入射させることで細胞に振動エネルギーを与えて容器から剥離させる方法がある。特許文献1には、超音波出射手段が培養容器外面から離間して配置され、超音波出射手段と培養容器外面の処理対象領域との間が超音波伝達物質で接続される細胞剥離装置が開示されている。特許文献1における細胞剥離装置では、培養容器下方に距離センサを配置し、超音波振動によって容器底面から離れたシート状細胞と該容器底面との距離を計測し、この計測結果を用いて細胞が培養容器より剥離したか否かの判定を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-115080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
培養容器に超音波などの振動を与えて細胞の剥離を促す場合、振動が小さい或いは振動の付加時間が短い場合には十分な剥離が得られない可能性がある。また、振動が過剰である或いは付加時間が長すぎる場合には細胞にダメージを与えてしまうことが考えられる。したがって、細胞剥離装置にあっては、細胞剥離のために設定された振動周波数及び振動振幅で、所定の時間振動が継続される必要がある。特許文献1に開示される細胞剥離装置では、培養容器と細胞とが密着しているか否かの判定は可能である。しかし、培養容器及び細胞に与えられる振動が過剰或いは過少であるか否かや、細胞剥離装置が設定条件通りの振動を培養容器及び細胞に与えられる状態にあるか否かについては知ることができない。
【0006】
本開示の一実施態様は、上記の課題に鑑み、細胞剥離装置において、培養容器及び細胞に所望の条件の振動が与えられているか否かを知ることをその目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一実施態様に係る細胞剥離装置は、振動を発生させ、該振動を用いて培養細胞を培養容器から剥離する細胞剥離装置であって、
第1の電極及び第2の電極を用いて第1の交番電流を与えることで振動が励起される圧電素子と、
前記圧電素子が固着される振動部材と、前記振動部材に載置される前記培養容器とを含み、前記励起された振動が伝播する被振動系と、
前記伝播された振動に起因して前記被振動系に生じた振動により前記圧電素子に励起される第2の交番電流の出力に用いられる第3の電極と、
前記第3の電極からの出力を用いて、前記被振動系に生じる振動の状態を検知する手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施態様によれば、細胞剥離装置において、培養容器及び細胞に所望の条件の細胞が与えられているか否かを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
細胞剥離装置の装置本体1の概略構成について示す図である。
電極が設けられた圧電素子の一例を示す図である。
圧電素子が固定された振動板の振動状態の例を示す図である。
第1の実施形態に係る細胞剥離装置の制御部の一例を示すブロック図である。
圧電素子に対するセンサ電極の形成状態の一例を示す図である。
圧電素子に対するセンサ電極の形成状態の他の例を示す図である。
圧電素子に対するセンサ電極の形成状態のさらに他の例を示す図である。
振動付加時の異常状態を検出する方法を説明するための図である。
実施例3に係るセンサ電極からの引き出し線を説明する図である。
実施例4に係る遠隔通信について説明する図である。
第2の実施形態に係る細胞剥離装置に用いる振動子の一例の概略構成を示す図である。
第2の実施形態に係る細胞剥離装置の一例の要部の概略構成を示す図である。
第2の実施形態に係る細胞剥離装置に用いる振動子の他の例の概略構成を示す図である。
第3の実施形態に係る振動検知用の圧電素子の一例を示す図である。
第3の実施形態に係る振動検知用の圧電素子の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、添付図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態及び実施例について詳細に説明する。ただし、以下の実施形態及び実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本開示が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、本明細書及び図面において、実質的に同一又は機能的に類似している構成を有する構成要素については、図面間で同一の参照符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下で、培養容器に与える振動を超音波振動としているが、与える振動は超音波領域の周波数を有するものに限られず、極低周波の所謂振動と称されるものを与える場合も含まれる。なお、剥離対象となる細胞は、個々の細胞として遊離した状態であってもよいし、複数個の細胞どうしが接着している状態であってもよく、細胞がシート状(細胞シート)になっていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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