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公開番号2024077219
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2022189167
出願日2022-11-28
発明の名称筆記板用油性インク組成物
出願人株式会社トンボ鉛筆
代理人個人
主分類C09D 11/16 20140101AFI20240531BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】従来の筆記板用油性インクと同等の筆記性および消去性を有し、かつ、筆記線を消去した際に発生する消しカスの回収を容易に行うことができる筆記板用油性インク組成物、および、前記筆記板用油性インク組成物を搭載した筆記板用油性マーキングペン、ならびに、筆記線を消去した際に発生する消しカスの回収方法を提供する。
【解決手段】少なくとも軟磁性粉末を全組成物中1~40質量%含み、さらに剥離剤、樹脂、有機溶剤および顔料を含有することを特徴とする筆記板用油性インク組成物、および、前記筆記板用油性インク組成物を搭載した筆記板用油性マーキングペン、ならびに、筆記板用油性インク組成物によって形成された筆記板上の筆記線を、消去具で消去する消去ステップと、前記消去ステップによって発生した消しカスを、軟磁性粉末に対して吸着能を有する吸着具で吸着する吸着ステップを含む消しカス回収方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも軟磁性粉末を全組成物中1~40質量%含み、さらに剥離剤、樹脂、有機溶剤および顔料を含有することを特徴とする筆記板用油性インク組成物。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記軟磁性粉末が、フェライト粉末または鉄を含む合金粉末から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の筆記板用油性インク組成物。
【請求項3】
前記鉄を含む合金粉末が、水アトマイズ法で製造されたものである、請求項2に記載の筆記板用油性インク組成物。
【請求項4】
前記剥離剤が、一塩基酸エステルおよび/または二塩基酸エステルである、請求項1に記載の筆記板用油性インク組成物。
【請求項5】
さらに界面活性剤を含有する、請求項1~4いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物。
【請求項6】
請求項1~4いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物を搭載してなる筆記板用油性マーキングペン。
【請求項7】
請求項1~4いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物によって形成された筆記板上の筆記線を消去具で消去する消去ステップと、前記消去ステップによって発生した消しカスを、軟磁性粉末に対して吸着能を有する吸着具で吸着する吸着ステップを含むことを特徴とする消しカス回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記板用油性インク組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来の筆記板(ホワイトボード、ブラックボード)に使用されている油性マーキングペンに搭載されているインク組成物には、顔料、樹脂成分からなるインク剤と、透明油状成分の剥離剤とが含まれている。そして、当該マーキングペンで筆記した際には、筆記線の表側にインク剤からなる着色層が形成され、筆記線のボード側には前記着色層が剥離しやすくなるように剥離剤によって剥離層が形成される。筆記線を消去する際には、先ず着色層側から除去されるが、当該除去された着色層が消しカスとして発生する。すなわち、筆記板用油性マーキングペンの筆記線を消去した際には必ず消しカスが発生することになるが、当該消しカスがホワイトボードや消去具に溜まることで、ボード自体やその周辺に付着し、周囲を汚す問題があった。そこで、発生する消しカスの回収を容易にするため、磁性材料を含有する磁性インクに着目した。
【0003】
インク内に磁性材料を含有させた磁性インクを利用した技術は多岐にわたっている。例えば、紙幣、小切手、商品等の偽造防止用途や、切符、駐車券、手形等の情報書き込み用途等に用いられる印刷用インク等がある。その他にも、磁性インクを筆記具に搭載した例もある。例えば、特許文献1、特許文献2である。
【0004】
特許文献1には、フェライト類微粒子のN-ポリアルキレンポリアミン置換アルケニルコハク酸イミド吸着物を、アニオン界面活性剤の存在下で水中に分散させた水ベース磁性流体が開示されている。当該磁性流体は、湿潤式(中綿式)の筆記用、事務用ペン等として、アンダーライン、カラーペン、筆ペン等に用いられることが記載されている。(特許請求の範囲、段落[0013]等)。しかし、特許文献1は剥離剤を含まないため、筆記板に筆記した筆記線を消去具で消去できない恐れがあり、筆記板用には適さない。
【0005】
特許文献2には、磁性体、色素、樹脂および分散溶媒を組み合わせたビヒクルを主成分とし、前記磁性体がトリアリールメタン基本構造からなり、メチン炭素部位におけるラジカル濃度が少なくとも10
17
/gの強磁性有機高分子物質である磁性インクが開示されている。当該磁性インクは、印刷用、インクジェットプリンタ用、熱転写リボン用、ホットメルトプリンタ用に有用であるほかに、筆記具用としても有用であることが記載されている。(特許請求の範囲、段落[0001]等)。しかし、特許文献2は剥離剤を含まないため、筆記板に筆記した筆記線を消去具で消去できない恐れがあり、筆記板用には適さない。
【0006】
ホワイトボード等の筆記板に用いることができる油性インクにおいて、消去した筆記線から発生するカスを容易に回収するための磁性材料を含有するインクは、未だ提案されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平05-239489号公報
特開平10-152636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来の筆記板用油性インクと同等の筆記性および消去性を有し、かつ、筆記線を消去した際に発生する消しカスの回収を容易に行うことができる、筆記板用油性インク組成物の提供を課題とするものである。
また、本発明は、前記筆記板用油性インク組成物を搭載した筆記板用油性マーキングペンの提供を課題とするものである。
さらに、本発明は、筆記線を消去した際に発生する消しカスの回収方法の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、磁性材料としての軟磁性粉末、剥離剤、樹脂、有機溶剤および顔料を含有する筆記板用油性インク組成物を用いることで、従来の筆記板用油性マーキングペンと同等の筆記性、消去性を保持しつつ、ホワイトボード等の非吸着面に対して筆記した筆記線を消去した場合でも、磁石を近づけるだけで容易に消しカスを集めることができることを見出し、本発明に到達したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)少なくとも軟磁性粉末を全組成物中1~40質量%含み、さらに剥離剤、樹脂、有機溶剤および顔料を含有することを特徴とする筆記板用油性インク組成物。
(2)前記軟磁性粉末が、フェライト粉末または鉄を含む合金粉末から選ばれる少なくとも1種を含む、前記(1)に記載の筆記板用油性インク組成物。
(3)前記鉄を含む合金粉末が、水アトマイズ法で製造されたものである、前記(2)に記載の筆記板用油性インク組成物。
(4)前記剥離剤が、一塩基酸エステルおよび/または二塩基酸エステルである、前記(1)に記載の筆記板用油性インク組成物。
(5)さらに界面活性剤を含有する、前記(1)~(4)いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物。
(6)前記(1)~(4)いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物を搭載してなる筆記板用油性マーキングペン。
(7)前記(1)~(4)いずれかに記載の筆記板用油性インク組成物によって形成された筆記板上の筆記線を、消去具で消去する消去ステップと、前記消去ステップによって発生した消しカスを、軟磁性粉末に対して吸着能を有する吸着具で吸着する吸着ステップを含むことを特徴とする消しカス回収方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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