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公開番号2024081628
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-18
出願番号2023205915
出願日2023-12-06
発明の名称粘着シート
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240611BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】銅箔の酸化による変色を防止でき、また、銅箔に粘着剤層を介して樹脂フィルムを貼付する場合に、高温高湿環境下での銅箔と樹脂フィルムとの間の接着力の低下を抑制できる粘着シートの提供。
【解決手段】ニッケルめっき層と、銅箔と、粘着剤層とを少なくともこの順に有する粘着シートである。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
ニッケルめっき層と、銅箔と、粘着剤層とを少なくともこの順に有することを特徴とする粘着シート。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記ニッケルめっき層の平均厚さが0.03μm以上である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記銅箔の一方の面上に前記ニッケルめっき層を有し、前記銅箔の他方の面上に粘着剤層を有する、請求項1から2のいずれかに記載の粘着シート。
【請求項4】
前記銅箔の両方の面上に前記ニッケルめっき層を有し、少なくとも一方の前記ニッケルめっき層上に前記粘着剤層を有する、請求項1から2のいずれかに記載の粘着シート。
【請求項5】
前記銅箔と前記粘着剤層の間に樹脂フィルムを有する、請求項1から2のいずれかに記載の粘着シート。
【請求項6】
樹脂フィルム層と、前記ニッケルめっき層と、前記銅箔と、前記粘着剤層とを少なくともこの順に有する、請求項1から2の何れかに記載の粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
粘着シートはその取扱いの容易さから、電気又は電子機器等から輻射する不要な漏洩電磁波のシールド用、他の電気又は電子機器から発生する有害な空間電磁波のシールド用、静電気帯電防止のアース用などに使用されており、近年の電気又は電子機器の小型化及び薄膜化に伴い、これらに用いられる粘着シートも薄膜化及び小型化が求められている。
【0003】
従来の粘着シートは、基材となる金属箔に防錆処理としてクロムめっき処理(以下、「クロメート」と称することがある)された粘着シートが知られているが、このような粘着シートでは、十分な防錆性能が得られないという問題がある。
【0004】
また、電子機器には各種部品が密集して配置されるが、金属箔の表面を全面的又は部分的に絶縁するため、粘着剤層を介して薄い絶縁性の樹脂フィルム(絶縁性フィルムとする)を金属箔の表面の全面的又は部分的に貼付することがある。
しかし、高温高湿環境下では、上記絶縁性フィルムと金属箔との間の接着力が低下して、上記絶縁性フィルムが金属箔から剥がれやすくなるという問題がある。
【0005】
前記金属箔のめっき処理としては、例えば、銅箔の錆を防ぐことを目的として、銅箔に対して、単位銅箔面積当たり1~30mg/m

のめっき量となるように、ニッケルめっき処理を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、粘着シートの基材となる銅箔をニッケルめっき処理することで、優れた耐酸化性(耐変色性)が得られることは開示されていない。
また、銅箔に粘着剤層を介して絶縁性フィルムを貼付する場合に、高温高湿環境下において生じる銅箔からの上記絶縁性フィルムの剥がれを抑制する方法は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-165037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、銅箔の酸化による変色を防止でき、また、銅箔に粘着剤層を介して樹脂フィルムを貼付する場合に、高温高湿環境下での銅箔と樹脂フィルムとの間の接着力の低下を抑制できる粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> ニッケルめっき層と、銅箔と、粘着剤層とを少なくともこの順に有することを特徴とする粘着シートである。
<2> 前記ニッケルめっき層の平均厚さが0.03μm以上である、前記<1>に記載の粘着シートである。
<3> 前記銅箔の一方の面上に前記ニッケルめっき層を有し、前記銅箔の他方の面上に粘着剤層を有する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の粘着シートである。
<4> 前記銅箔の両方の面上に前記ニッケルめっき層を有し、少なくとも一方の前記ニッケルめっき層上に前記粘着剤層を有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載の粘着シートである。
<5> 前記銅箔と前記粘着剤層の間に樹脂フィルムを有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の粘着シートである。
<6> 樹脂フィルム層と、前記ニッケルめっき層と、前記銅箔と、前記粘着剤層とを少なくともこの順に有する、前記<1>から<5>のいずれかに記載の粘着シートである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、銅箔の酸化による変色を防止でき、また、銅箔に粘着剤層を介して樹脂フィルムを貼付する場合に、高温高湿環境下での銅箔と樹脂フィルムとの間の接着力の低下を抑制できる粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の粘着シートの一例を示す概略断面図である。
図2は、本発明の粘着シートの他の一例を示す概略断面図である。
図3Aは、実施例1の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置する前の粘着シートの写真の一例である。
図3Bは、実施例1の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置した後の粘着シートの写真の一例である。
図4Aは、実施例2の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置する前の粘着シートの写真の一例である。
図4Bは、実施例2の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置した後の粘着シートの写真の一例である。
図5Aは、比較例1の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置する前の粘着シートの写真の一例である。
図5Bは、比較例1の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置した後の粘着シートの写真の一例である。
図6Aは、比較例2の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置する前の粘着シートの写真の一例である。
図6Bは、比較例2の耐変色性の試験における、85℃及び85%RHの環境下で500時間放置した後の粘着シートの写真の一例である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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